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INNOSPACE、韓国民間初の試験発射体「HANBIT-TLV」実物公開

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INNOSPACE、韓国民間初の試験発射体「HANBIT-TLV」実物公開

宇宙発射体スタートアップ(株)INNOSPACE(イノスペース/代表キム・スジョン)が韓国民間初の試験発射体「HANBIT(ハンビット)-TLV」の実物を公開した。

実際の発射に使用される移動式統合発射システムを清州(チョンジュ)事業場(興徳区江内面(フンドク区カンネミョン))に設置し、5月27日の発射システムの駆動および起立デモンストレーションを皮切りに本格的な発射準備に着手したと29日、明らかにした。

HANBIT-TLV試験発射体は、INNOSPACEが独自に開発した15トン級のハイブリッドエンジン飛行性能検証のために発射され、ブラジルにあるアルカンタラ発射センター(Alcântara Launch Center)から発射後、高度100km準軌道まで試験飛行した後、公海上に落下する予定だ。試験発射体は高さ16.3m、直径1m、重量9.2トン、1段ロケットであり15トンエンジン1個を装着する。

民間で初めて開発されている韓国型小型衛星発射体「HANBIT」は、液体ロケットと固体ロケットの特長を融合したハイブリッドロケットエンジン技術を使用する。固体状態の燃料と液体状態の酸化剤を用い、構造が単純であり、推力調整が可能という利点を有する。

特に「HANBIT」は爆発危険性のない高性能パラフィン素材を使用し、電気ポンプ酸化剤供給方式の特許技術を適用したのが特徴だ。

INNOSPACEキム・スジョン代表理事は「今年12月に予定されている初めての試験発射まで6ヶ月の準備期間が残った」とし「この先、最終発射前までの点検事項が残っているだけに、試験発射成功率を高めるため、残りの期間総力を注いで準備する」と話した。

キム代表は「INNOSPACEの究極の目標は、独自開発した小型衛星発射体が低コストで多くの衛星を地球低軌道へと運ぶことだ」とし「今年の試験発射をはじめ、早い時期に世界宇宙発射体市場に進出できるよう技術開発と同時に、宇宙産業との戦略的協力と海外事業化の力量の持続的な強化を行っていく計画である」と付け加えた。

INNOSPACEは去る5月3日、試験発射体「HANBIT-TLV」にブラジル空軍傘下の航空科学技術部(Departamento de Ciência e Tecnologia Aeroespacial, DCTA)の慣性航法システム「SISNAV(シスナブ)」を搭載体として載せて発射する協約を締結している。


原文:https://mirakle.mk.co.kr/view.php?year=2022&no=474035



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