クリエイターコマースプラットフォーム「3hoursahead」を運営するMomentStudio(モーメントスタジオ)が旅行カテゴリを超え、ファッション、リビングなどライフスタイル全般へと事業領域を大幅に拡張する。これと共にグローバルへの展開と人工知能(AI)インフラの高度化のために30億ウォン(約3.2億円)規模のシリーズA資金調達にも乗り出す。

MomentStudioのシン・ソンチョル代表は18日、ソウル中区韓国観光公社ソウルセンターで開かれた記者懇談会で「旅行カテゴリで検証した成果型コマースモデルが他の領域でも有効であることを確認した」と明かした。

MomentStudioはこれまでAgoda(アゴダ)、Trip.com(トリップドットコム)などの旅行プラットフォームと連携してクリエイター中心のエコシステムを構築してきた。最近ではこれをファッション、家具、食品などに拡大し、zigzag(ジグザグ)、오늘의집(オヌレチプ/todayhouse)と提携を結び、Kurly(カリー)とのパートナーシップ締結も控えている。

ジン・デヒョンCSO(最高戦略責任者)は「旅行だけでなくライフスタイル全般にカテゴリーを拡張中」とし「10月に比べ11月は、旅行以外(ファッション・リビング)部門が10倍ほど急成長した」と語った。クリエイターが旅行先で着た服をzigzagのリンクでシェアしたり、ホテルのインテリア小物を오늘의집(オヌレチプ/todayhouse)リンクで紹介するなど、「リンクされた経験」を通じて収益を生み出す仕組みを構築したと説明した。

実績の成長傾向も顕著だ。2023年に本格的なビジネスをスタートして以降、現在まで累積取引額800億ウォン(約85億円)を突破した。活動クリエイター数は2025年初め約7000人だったが、現在2万2000人を超えた。

特に先月には外部からの投資金なしの独自のビジネスモデルだけで月間損益分岐点(BEP)を越えて収益性も立証した。12月の予想売上高は90億ウォン(約9.6億円)以上と見込まれている。

MomentStudioはこの成果を基にポストバリュー300億ウォン(約32億円)で30億ウォン(約3.2億円)規模のシリーズA投資ラウンドを進めている。確保した資金はAIインフラ投資、グローバル運営、クリエイター補償システムの強化などに投入する予定だ。

この日の懇談会ではクリエイターのための高度化されたAIソリューションの実演も行われた。MomentStudioが開発したAIツールでは、写真やキーワード、簡単な経験談だけ入力すれば30秒以内にSEO(検索最適化)が適用されたブログの草案を生成する。単純な情報のリストではなく、クリエイターの文体と経験を反映し、「転換率」を高めることに焦点を当てている。

グローバル展開も本格化させる。シンガポール法人を拠点にタイ、インドネシア、ベトナム市場を攻略し、来年は日本に東京支社も設立する予定だ。特に韓国語コンテンツを現地の言語や文化的文脈に合わせて変換するAI翻訳機能を通じて、韓国クリエイターの海外での収益創出を支援する方針だ。

シン・ソンチョル代表は「過去には黒字への転換が目標だったが、今はアジアナンバーワンのクリエイターコマースプラットフォームに跳躍するのが新しい夢」とし「クリエイターたちが創作活動だけで生計を立て、より大きく成長できるエコシステムを作りたい」と語った。

<画像=18日、MomentStudioのシン・ソンチョル代表がソウル中区韓国観光公社ソウルセンターで開かれた記者懇談会で企業紹介を行っている様子。/キム・ジンヒョン記者>

原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2025121811134033011