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【ちょい事情通の記者】「mindism」、心理カウンセラーのためのオーダーメイドサービス

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【ちょい事情通の記者】「mindism」、心理カウンセラーのためのオーダーメイドサービス

【そのとき投資】「mindism」、心理カウンセラーのためのオーダーメイドサービス

コロナ以降、「心理相談センター」「精神健康医学科」の看板を都心の大通りのあちこちで見かけるようになったこの頃。昨年一年を熱く盛り上げたオ・ウンヨン博士出演の育児ソリューション番組「最近の育児 かけがえのない我が子」も心理相談の一般化に一役買っている。ほんの数年前まで、一般人には概念すら馴染みのなかった心理カウンセリングが、いつの間にか一般人の日常や認識に定着している昨今。

韓国内だけでなく、北米圏でもメンタルヘルス管理のための心理相談(mental therapy)市場が注目されている。米国シリコンバレーの代表的なベンチャー投資会社Andreessen Horowitz(アンドレッセン・ホロウィッツ)は、同社が発表した100大有望スタートアップ報告書を通じて、「精神保健(mental health)サービス産業が今後、将来的に最も高成長する産業になるだろう」と大きく取り上げている。Capstone Partnersもこのような市場の変化に先制的に対応するため、昨年から精神保健サービス関連の多数の企業を体系的に探しており、綿密な投資検討を実施してきた。このような過程を経て、「mindism」に投資を行うことになった。


カウンセラーのためのすべて、mindism

mindismは心理カウンセラーのための相談管理ウェブサービスで、別途プログラムやアプリをインストールする必要なく、オフライン相談スケジューリングや管理、そしてテレヘルス(telehealth)機能が搭載された非対面相談環境まで提供する。それだけでなく、効果的なカウンセリングに役立つ治療ツールをインタラクティブなコンテンツとしてプラットフォーム内で提供する。

「心理カウンセラーが情緒的な交流・共感を通じて直接心理カウンセリングを提供するだけでも、人間の脳の認知には、自動化されたプログラムが提供する以上の治療効果をもたらします。これがまさに人間だけが共に作り出すことができる情緒的な交流の力です」、イ・ソンウォン代表は資金調達の際自身の意見をそう述べた。そして「mindismは、テクノロジーを通じてこうしたパワーが強化され、少しでも世の中がより良い方向に進むよう、最終的にカウンセラーのためのすべてを提供する企業になる」という彼の主張からは、顧客を非常に明確に定義することにより成功した典型的なサービスたちが連想された。

mindismでは、臨床心理専門家と保健福祉部認定臨床心理士が直接サービス開発に参加し、カウンセラーが使いやすいコンテンツを研究開発する。そのため、顧客の立場でサービスを開発しており、市場とかけ離れたサービスが出る確率が低く、出たとしても、迅速なフィードバック反映やサービス内反映が可能である。

「最も重要なのは執拗なまでに顧客にフォーカスすること(The most important single thing is to focus obsessively on the customer)」というAmazonの創業者であるジェフ・ベゾスの言葉のように、「顧客にフォーカスし、顧客の視点で考えることができるよう、自ら心理学者になる」ために今年新設された高麗(コリョ)大学心理科学総合大学院で夜間授業を受講している代表を通じて、mindismが顧客に対する明確な定義だけでなく、顧客にフォーカスする実行力まで備えた会社であることが感じられた点も投資の意思決定に一役買った。

このように「mindism」が注力している韓国国内カウンセラーの数は、適格な資格保有者数基準で約3万人と推定され、「mindism」を利用できる青少年カウンセラー、青少年指導士、3つの国内主要相談及び心理関連学会所属の修練生の数まで合わせれば、国内潜在顧客の数は約14万人で約9万人と推定される弁護士数より約50%ほど多く、10万人と推定される公認仲介士の数より40%ほど多い数字を示す。また、産業人材公団の臨床心理士資格合格者の数も過去20年間、毎年年平均22%以上上がり続けている。  

mindismサービスモットー / mindism提供

K-心理相談サービスのグローバル普及のために

韓国を含むOECD加盟経済力上位15ヶ国の心理カウンセラー数は、適格資格保有者基準で最低157万人以上と推定される。そのうち、米国内の心理カウンセラー数は少なくとも28万人以上であり、現地市場1位のSimplePractice(シンプルプラクティス)をサービスしているEngageSmart(エンゲージスマート)は現在、韓国ウォン基準で約4兆ウォン(約4060億円)程の企業価値を示し、米国証券市場で取引されている。

K-コンテンツの成功事例からも分かるように、韓国固有の社会文化的なダイナミクス、そしてそれを可能にする人的資源をサービスにうまく反映させれば、きっとメンタルケア市場でもcoupang(クーパン)のようなグローバルな会社が必ず出てくるだろう」とイ・ソンウォン代表はよく口にする。また、起業前にShinhan Venture Investment(新韓ベンチャー投資)とPinpoint Ventures(ピンポイントベンチャーズ)に在籍し、グローバル市場で投資家として活動、インドや米国などで未来革新大学「Minerva University(ミネルバスクール)」などに投資し、海外市場で成果を上げた経験もある。 Capstone Partnersとの縁も当時からずっと続いており、現在は投資家と起業家という関係として「mindism」がK-心理相談プラットフォームとして発展できるように心をひとつにしていきたい。「mindism」が世界中の心理カウンセラーを顧客として、より良い世の中に役立つK-Startupになるその日まで、Capstone Partnersも初期段階からユニコーンまで共にする仲間としての役割を全うする。

/media/ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)
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