【現地レポ】ロッテベンチャーズ主催デモデー「UNBOXING THE L-CAMP」
【現地レポ】ロッテベンチャーズ主催デモデー「UNBOXING THE L-CAMP」
12月9日にソウル松坡(ソンパ)区ロッテワールドタワーSKY31コンベンションにて開催された、ロッテベンチャーズ(LOTTE VENTURES)主催の「L-CAMP10期DEMODAY UNBOXING THE L-CAMP」に参加してきました!
今回韓国留学中のKORIT編集部 ももが、参加したデモデーの内容や雰囲気、感じたこと等をレポしていきます!
〇ロッテベンチャーズ主催のL-CAMPとは?
L-CAMPとは、ロッテベンチャーズが支援している韓国スタートアップ企業がピッチをし、投資やビジネス連携の機会を得られるプログラムです。
今回、韓国スタートアップ企業13社とベンチャー投資関係者、スタートアップ関係者など多数集まり熱気に溢れていました。
様々な分野のスタートアップのピッチを韓国現地で実際に聞くことができ、とても有意義な時間となりました。
会場外に設置された展示ブースの様子
〇13社のスタートアップによるピッチの中で特に注目した企業2社
今回全13社のピッチを聞いた中でKORIT編集部のももが注目した、特に興味深いと感じた2社について紹介します。
まず紹介する1社目は「Refeely」です。Refeelyは2020年11月に設立された、紙パック容器を牛乳だけではなく、生活用品、化粧品、医薬外品等多様な製品に用い、生産・製造をしている企業です。
環境問題は常に問題視されてきましたが、特に最近では消費者たちが環境にやさしい商品を好んで購入しているという結果が出ています。
プラスチック容器を紙パックで代用することで消費者のニーズに応えることができ、環境汚染問題の解決にもつながっています。
特にキム・ジェウォン代表が、
「Refeelyは人と地球のための製品・サービスを作るために存在している」
と力説していたことが印象に残りました。
現在は生産契約を19件以上結び洗剤類等の生活用品に進出し、来年2023年からは化粧品・医薬外品まで紙パックを導入し、2024年には穀類・飲料・酒類等、多様な市場へも進出していく計画とのことです。
また、日本を含む海外進出も目指しており、各分野の専門家を集め紙パックの生産と輸出を準備していると今後の計画を述べていました。
ピッチ後に行われた視聴者からのQ&Aコーナーでは、
「牛乳パックの形だとパッケージデザインが難しく、見栄えが良くないよう感じるが何か解決策等はあるのか?」という質問が上がりました。これに対し、
「基本的には形を変えるのは難しいことだが、屋根の形を長方形までには変えることができると見ている。来年から長方形の紙パックを導入しつつ、一般的な牛乳パックと差別化できるように開発をしていくつもりだ」と答えました。
日本含め世界に進出し、環境にやさしい地球のための良い動きになるのではないかと感じました。
Refeely キム・ジェウォン代表によるピッチの様子
注目した2社目は、「Artificial Society」です。Artificial Societyのキム・ギヨン代表は、韓国の学生の読解能力低下を問題視しその原因の一つに映像媒体に慣れ、モバイル使用量が増加したことをあげました。
Artificial Societyはこの最近の学生の読解能力低下を解決するために、小・中学生を対象に認知から思考まで一度に診断し、ゲーム形式での問題出題を通して読解能力を向上させるところまでカバーする「Lesser」というアプリサービスを提供しています。
このアプリでは、スマートフォンのカメラを一時的に利用し学生の視線を追跡します。そしてこの視線追跡技術を通して学生の認知能力を分析し、点数化します。これにより塾や専門家なしで読解能力を管理することができます。
ローンチ後ダウンロード数は上がっており、2024年には多様な言語の文解教育をソリューションしていく予定で、デジタル機器を活用して紙媒体ではできなかった新しい学習診断・向上ツールの開発に努めていくと述べました。
カメラを通した視線の追跡によって読解能力を測ることができるサービスに驚くとともに、学習の方法も時代の変化に合わせてデジタル化している現状を実感しました。
Artificial Society キム・ギヨン代表によるピッチの様子
〇デモデーに参席した感想
今回参加したデモデーを通して、韓国スタートアップの「勢い」がよく伝わりました。
どのスタートアップ企業もとても速いスピードで成長しており、海外進出にも力を入れているということを強く感じました。
また、韓国スタートアップの「バリエーション」も多岐にわたっており、これまで思いつかなかったような様々なアイデアが生まれている現状を感じました。
日々成長を続け、新しいサービスを生み出し続けている韓国スタートアップ企業に目が離せません。
今後も様々なスタートアップ企業の取り組みに注目していきたいです。
視聴者からのQ&Aコーナーの様子
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