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【Vol.1】韓国ユニコーン企業で働くとは?|韓国在住ユウイの韓国ユニコーンの話

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Vol.1  韓国ユニコーン企業で働くとは?

こんにちは!

Danggeun Market Inc.で日本事業担当として働くユウイと申します。

本日から連載をさせていただくことになりました。

連載記事では、韓国スタートアップで働くということ、日本事業担当者の仕事内容などについてお伝えしていきたいと思っています。

これから韓国語を勉強するという方や、韓国企業での就職を目指しているという方にもお役に立てるような内容を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!


#自己紹介

韓国に住み始めて、現在3年目です。

こちらに来てすぐに語学堂に6ヶ月間通い、就職活動の後Danggeun Market Inc.に入社しました。日本人社員第一号として入社してからは、ちょうど2年が経ちました。

韓国語の能力は日常会話のレベルの時に移住をし、仕事をしながらやっとビジネスレベルになってきたかな?という段階です。

初めに韓国語に接したのは大学一年の第二外国語の授業だったのですが、なんとなくで選んだ韓国語を使って仕事をする日が来るとは当時夢にも思っていませんでした!笑


#お仕事について

現在働いている Danggeun Market Inc.は、韓国国内で初めて地域コミュニティのオン·オフライン連結をするサービスを提供した「ハイパーローカル(地域密着)」企業です。 

グローバルサービスとして世界の主要都市で「地域と人をつなぐコミュニティ」サービスを提供しており、日本では「ご近所さんとの中古取引」ができるサービスを提供しています。


詳しくはこちらの記事をご確認ください!↓


韓国・ユニコーン企業で働く日本人「近所の人と“安心安全に”中古取引を」|Danggeun Market Inc. グローバルプロダクトチーム 佐々木祐衣さん|韓国のIT&スタートアップ業界専門メディア「KORIT」

現在、勤務している「Danggeun Market Inc. 」は韓国のスタートアップで、韓国国内で初めて地域コミュニティのオン·オフライン連結を実現した「ハイパーローカル(hyperlocal、地域密着)」企業です。 グローバルサービスとして世界の主要都市で「地域と人をつなぐコミュニティ」サービスを提供しており、現代社会で過疎化しつつある”ご近所さんとのつながり”をオンライン化し、活性化させることを目標としています。

korit.jp

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日本事業担当者の私の仕事はざっくりこのような感じです!

1.ローカライズ業務

・文言、テキストのローカライズ

ずばり、翻訳の業務です。韓国語コンテンツ、または韓国語で企画された機能・コンテンツを日本語に翻訳する業務です。ちょうど日本サービスオープンの準備をし始める時期に入社した私は、まさに韓国語のKarrot(キャロット)のアプリを一から日本語に翻訳する仕事から始めました。現在は、定期的にリリースされる新しい機能の翻訳から、アプリ内のお知らせ、FAQなどのコンテンツの日本語を作成したりしています。

プロダクトのローカライズ

サービスを提供する現地に合わせた機能の考案、改善をする業務です。グローバルサービスのローカライズは、他国で成功するために重要な部分です。日本のユーザーがどんな機能を必要としていて、どんなところにペインポイント(不便な点)があるのかを探り、プロダクトに反映していく業務です。それらを知るために、定期的にユーザーリサーチ(インタビューやアンケート)を実施しユーザーのリアルな声を収集することを大事にしています


2.運営・CS業務

ユーザーさんからのお問い合わせや問題発生時の対応をしています。to Cのサービスですので、日本現地のユーザーさんとのやりとりが多く発生します。運営側の対応はユーザーのみなさんの利用経験に大きく影響するので、迅速且つ丁寧な対応を心がけています。


3.グロース(事業開発)業務

日本サービスの成長のために、市場を理解したり新規ユーザーを獲得するための業務です。サービスをしたい地域のリサーチをしたり、パートナーシップとの業務締結をしたり、新規ユーザー獲得のためのオフラインイベントを企画・運営したりなど多岐に渡る業務をします。

 

#外国人として韓国企業で働くということ

現在 Danggeun Market Inc.には、約370名のメンバーが在籍しています。

その内、ネイティブ日本人は私を含め3名で、韓国人メンバーに囲まれた環境で仕事をしています。

日本事業を担当している日本法人のメンバーは大体日本語が上手なメンバーばかりなのですが、他チームの韓国人メンバーと協業するシーンもかなり多いので、私のポジションの場合韓国語で文書整理やミーティングをする割合の方が多いです。大体韓国語と日本語を7:3ぐらいの割合で使用しているイメージです。

(日本法人は2022年1月に設立され、数名のメンバーが在籍しています。私は韓国で入社しているので、韓国本社で日本事業担当者として働いています。)


韓国人メンバーと働いていて感じたことを簡単に紹介してみようと思います!

ー日本語能力者が多い!

日本語が上手な韓国の方ってとても多いイメージがありますよね?社内で生活していても、そう感じるシーンがとても多くあります。

入社して間もなく馴染めるかな…?と不安に思っていた頃、私が日本人ということを知って日本語で挨拶や話しかけてくれたりする方が結構いらっしゃって、安心した経験があります。

今でも、社内で日本語で話していたりすると急に会話に参加するメンバーがいたりと、「あれ、ここにも日本語能力者が…!」とびっくりさせられることが多々あります。笑


ーコミュニケーションはストレートで明確

この話もよく耳にする話かと思うのですが、仕事の現場での意思疎通はやはり早くてストレートだなと感じます。

日本では遠回しな言い方をしたり、「すみません」や「ありがとうございます」が全ての会話に付くと言っても過言ではないほど沢山登場しますよね。韓国では、接続語のように使う「すみません」はほぼ登場しないイメージだと思います。

当初は日本風の言い回しで韓国語の返信を作成することが多々あったのですが、「なんか自分の文だけ回りくどいな…?」と感じた時から簡潔で明確なコミュニケーションを心がけています。


#社内の雰囲気

 Danggeun Market Inc.は、”規則にとらわれず自律的に働くこと”を重要視しています。また、「自律的に仕事をできるメンバーがどうやったら楽しく働けるか?」について真剣に考えてきたといいます。そのため、社内での情報はできるだけ公開したり(透明なコミュニケーション)、意見を出しにくい雰囲気ではなく誰でも意見の衝突をしながら討論できる環境を作ることに力を入れてきたようです。

全体的に、基準や規則よりは自律判断による決定を信じて任せる文化と言えると思います。このような文化をよく維持するために、誰もが平等なコミュニケーションができるようフラットな社内文化を目指しています。経歴や年齢関係なしに平等なコミュニケーションをすることが、より良いサービス作り、組織作りに繋がっていくと考えているからです。

そんな弊社の社内文化をいくつか紹介したいと思います!


ー社内での名前は英語名!

メンバー全員が入社の際に英語名を一つ決めて、社内では英語の名前を使用しています。

私自身も、会社ではHailey(ヘイリー)という名前で仕事をしています。

○○部長、○○リーダーなど役職や年齢を意識せずに気軽で正直なコミュニケーションができるよう導入された制度だといいます。名前の後に”さん(님)”を付けて呼ぶことも禁止されており、基本的には誰でもHailey(ヘイリー)と呼んでくれます。

普段英語名で名前を呼び合っているので、本名を知らないケースもしばしばあり、会社宛てに届いた郵便物を受け取り「これ誰のですか〜?」というメッセージがスラックに上がって来ることもあります。笑


ーコミュニケーションは"요/해요" 

Danggeun Marketの面白い文化の一つとして、"요/해요 体(ヨ/へヨ体)”でコミュニケーションするという文化があります。

敬語のコミュニケーションでよく使われる”다나까体(タナカ体)”を使用せず、"요/해요(ヨ/へヨ)”を使うということです!

※다나까(タナカ)体、해요(へヨ)体はどちらも丁寧語ですが、タナカ体のほうがより丁寧な表現で、目上の人はもちろん、初対面の人やメール、社内で一般的に使われます。


例)確認をお願いいたします。→確認をお願いします!

확인 부탁드리겠습니다. →확인 부탁드려요!


韓国のDanggeun Market(グローバルサービス:karrot(キャロット))のサービス内でも、サービスのあたたかさ親近感を表現するために"요/해요 体(ヨ/へヨ体)”が使われています。

フラットで親近感のあるコミュニケーションができるよう、社内でも同様の話し方で会話をしています。



今回は、ざっくりとした仕事の内容や企業文化について紹介してみました。

いかがでしたでしょうか?

次回は、担当している業務や日本進出に関するエピソードについてもう少し詳しく紹介したいと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


#番外編 ~最近の韓国~

観光ビザが復活し、だんだん観光にいらっしゃる方が多くなってきたように思います!

今年の夏頃までは本当に日本の方の姿を見かけなく寂しいなと思っていたのですが…

ここ最近買い物やカフェに出かけると日本語が聞こえてきたりして嬉しい限りです。


私自身も、今年3回ほど日本出張に行ったのですが、やはり空港はまだまだ閑散としていました。

日本でも韓国でも、営業している飲食店や免税店がだいぶ少ない印象でした(TT)

最後に、韓国旅行の際に参考になればと思いおすすめのカフェを一軒ご紹介します<3


◆얼스어스(earth us) 📸https://www.instagram.com/earth__us/

美味しいケーキやコーヒーを販売している環境に優しいカフェです!


なぜ環境に優しいかというと…

使い捨ての容器やカラトリーを一切使用していないんです。

テイクアウトの案内にもこのような案内書きがあります。

”다회용기에만 포장 가능(複数回使用可能な容器にだけ包装可能)”


ケーキがとても美味しいお店なので、連日タッパーや鍋などの保存容器も持参して、テイクアウト待ちのお客さんが連日列になっています。

店内での飲食ももちろん可能なので、環境に優しくてお味も美味しいカフェ、一度行ってみてはいかがでしょうか!



佐々木祐衣 (ささき・ゆうい)‐Danggeun Market Inc. グローバルプロダクトチーム

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韓国・ユニコーン企業で働く日本人「近所の人と“安心安全に”中古取引を」|Danggeun Market Inc. グローバルプロダクトチーム 佐々木祐衣さん|韓国のIT&スタートアップ業界専門メディア「KORIT」

現在、勤務している「Danggeun Market Inc. 」は韓国のスタートアップで、韓国国内で初めて地域コミュニティのオン·オフライン連結を実現した「ハイパーローカル(hyperlocal、地域密着)」企業です。 グローバルサービスとして世界の主要都市で「地域と人をつなぐコミュニティ」サービスを提供しており、現代社会で過疎化しつつある”ご近所さんとのつながり”をオンライン化し、活性化させることを目標としています。

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/media/佐々木祐衣
記事を書いた人
佐々木祐衣

2017年に早稲田大学文化構想学部を卒業後、新卒で日本のIT企業で勤務後、韓国へ語学留学。卒業後、韓国のユニコーン企業Danggeun Market Inc. に日本人第一号社員として入社。現在はグローバルプロダクトチームに所属し、日本進出業務に従事。韓国現地でローカライズや翻訳を担当する傍ら、日本の事業開発の役割をになっており、韓国と日本を行き来しながらDanggeun Market(グローバルサービス:Karrot(キャロット))の日本事業に携わっている。

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