XL8「K-コンテンツ、完璧に翻訳する」...「文化」を持ってくるAI技術|Let’s スタートアップ

【#Let's スタートアップ】 XL8「K-コンテンツ、完璧に翻訳する」...「文化」を持ってくるAI技術
「私は梨大(梨花女子大学の略称)を出た女だよ。(映画『TAZZA(タチャ)』で俳優キム・ヘスが言うセリフ)
「パラサイト」を英語に翻訳した翻訳者のダルシー・パケット(Darcy W.Paque)は、このセリフをどのように英語にするか頭をひねったと言われている。
「梨花(イファ)女子大学」をそのまま英語にするか、「名門大学(prestigious university)」にするか、アメリカ人に馴染みのある女子大「ウェルズリー」と意訳するか悩ましかったという。プロの翻訳者でもこれほど悩むのなら、GoogleやNaverのような機械翻訳機にはどれほど難しいだろうか。
上記のセリフをGoogle翻訳に入力すると、現在「I'm a girl from here」と表示され、Naver Papago(パパゴ)に入力すると「'I'm a girl from this generation」と出力される。映画、ドラマ、ウェブトゥーンなどのコンテンツに登場するセリフは、その独特の「味」と「文脈」のため、翻訳が容易ではない。
XL8(エックスエルエイト)は、この問題の解決に乗り出したスタートアップである。
GoogleとAppleの人工知能(AI)専門家によって2019年にシリコンバレーで設立された同社は、ドラマ、映画、ウェブトゥーンのような口語コンテンツの他言語への翻訳に最適化した機械翻訳技術に特化している。
たとえば、同社のエンジンを使用すると、「나 이대 나온 여자야(私は梨大を出た女だ)」が「I am from Ewha University」と出力される。クリエイティブなプロの翻訳者の成果物を学習したAIがコード化していくため、書面通りの翻訳に特化している他製品とは一線を画している。
映像におけるセリフの文脈に応じて、韓国語における「してください」「なさってください」「しろ」のような敬語等に至るまで、人物関係を考慮した翻訳が可能だ。翻訳された動画コンテンツの総量は50万時間を超え、翻訳された単語数は約240億語にのぼる。
現在採用されている翻訳言語ペアの種類は合計66個。チョン・ヨンフンXL8代表(写真)は「AI機械翻訳は、映像翻訳者の仕事をより効率的にする強力な技術になるだろう」と述べた。
実際、NetflixやDisneyなどのオンラインビデオサービス(OTT)プラットフォームをはじめとし、ゲーム会社、ウェブトゥーンコンテンツ製作会社がターゲットとする顧客である。下半期には、翻訳から吹き替えまで可能な製品「MediaCAT(メディアキャット)」も発売する予定だ。
原文:https://n.news.naver.com/article/009/0005002943?sid=105

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