企画記事

ESG業界に吹いている環境テクノロジーのお話|MIRAKLELETTER

アイキャッチ
目次

こんにちは!

シリコンバレーにいる

イ・サンドク特派員です。

 

3月25日からカーボンニュートラル基本法が実施されます。韓国は2050年のカーボンニュートラル達成を目指しています。カーボンニュートラル基本法はこれに対する大きな枠組みを作ったものです。特に目標管理業者を拡大します。これまでは、1社当たり5万トンの温室効果ガスを排出しながらも、同時にエネルギー消費量が200テラジュール(TJ=エネルギー単位)以上の企業のみを管理会社に指定してきました。しかし、新しい法律は温室効果ガス排出量のみで管理者を指定します。

 

目標管理業者に指定されれば、温室効果ガス排出量や目標達成可否などが毎回公開されるそうです。なので企業の負担になりますよね。 しかし、気候変動への対応は世界的な流れなので、これ以上遅らせることは難しいという側面があります。 むしろ、ある企業は今回の法執行を機に、より大きな跳躍ができると信じています。そこで今日はESG(環境・社会・ガバナンス)業界に吹いているE(環境)テクノロジーのお話を準備しました。

 

カーボンで浸したウォッカ!

二酸化炭素リサイクルホットアイテム

 炭素で浸したAir Company(エアカンパニー)のウォッカ(お酒の広告ではありません!)   

カーボンをつかまえるテック

昨年11月に炭素捕集装置についてのレターを送ったことがあります。非常に短く復習するには、地球温暖化の主犯である二酸化炭素を解決するための最良の方法は?トンボのままトンボを捕まえるように、炭素を炭素捕集装置で直接つかまえるのです。このような技術を直接空気捕集(DAC・Direct Air Capture)テクノロジーと呼びます。代表的な技術は二酸化炭素を水に溶かした後、これを地下に送り、地下にある玄武岩に噴射させる方式を使います。その後、炭素が炭酸塩に変わります。炭素は非常に長い時間を通して固体になります。海水に炭素が溶け、マグネシウムイオンが豊富な淡水と海水の混合物に反応しながら石に変わります。もちろん自然状態でも可能ですが、数千~数万年かかります。しかし、今日の技術はわずか2年でこれを解決。

 

カーボンリサイクルテック

ところで、今年に入ってESGテック業界では炭素をリサイクルしようとする動きが非常に強くなりました。これまでは「炭素をつかまえなくす」でしたが、「これからは炭素をリサイクルしてみよう」という動きです。数日前、WSJに出てきたいくつかの事例を読んで、より気になって直接探してみました。ご紹介します。


CO2で浸したウォッカ

アメリカ・ブルックリンに拠点を置くスタートアップのAir Companyは、太陽熱電気で作動する蒸留機を開発しました。方法はこうです。近くのエタノール工場で二酸化炭素(CO2)を捕集します。CO2は冷却し、加圧して液化した後、タンクに入れてウォッカ工場に移送!その後、水(H2O)を電気分解して水素(H2)と酸素(O2)に分離します。酸素は大気中に放出され、水素はCO2と共に反応器に注入します。反応器はCO2とH2を混ぜてエタノール(C2H5OH)、メタノール(CH3OH)、水(H2O)を作ります。エタノールとメタノールが沸点が異なるという点に着目し、エタノール(酒)だけ抽出します。ウォッカ単体で二酸化炭素1ポンド(0.45kg)を除去!価格は?65~79.99ドル!飲んだことはないのですが、純粋(?)な味だという評価がありますね。

 

CO2で織ったポリエステル

イリノイにあるバイオテックであるLanzaTech(ランザテック)は、中国鉄鋼工場から出てくる一酸化炭素(CO)を捕集しています。一酸化炭素が燃焼して二酸化炭素を発生させる前に捕集します。一酸化炭素に微生物を投入してエタノールに転換をするそうです。生地の一種であるポリエステルは、ジカルボン酸とアルコールを活用して作りますが、このときエタノールを活用するそうです。ZARA(ザラ)は先立ってパーティードレスにその材料を使用したことがあります。LanzaTechはSPAC(買収目的法人)であるAMCI Acquisitionと18億ドル(約2,311億円)規模で合併予定です。今年第3四半期ナスダックに銘柄名LNZAで上場予定だそうです。

 

CO2から抽出したジェット油

航空機は非常に多い二酸化炭素を排出します。総発生量の2.5%程度?それで、カリフォルニアに本社を置くスタートアップのTwelve(トウェルブ)はこのように思いました!「CO2を活用してジェット油にすることはできないだろうか?」現在、アメリカ空軍から150万ドル(約1億9000万円)を支援されてテスト中だそうです。電気と水を使って低温でCO2を分解し、その混合物に水素を加えて航空油の原料となるメタノールや灯油を作る方式だそうです。

 

CO2布で作ったZaraのドレス(洋服広告ではない!) 



🔎ズーム


昨年だけでも炭素を捕集する技術に対し、人々の関心が集まりました。今は炭素捕集を超えてこれをリサイクルする技術として発展しています。カーボンニュートラル基本法で、今後多くの企業が炭素を減らそうと努力します。もし炭素をリサイクルすれば炭素も減らし、副産物も活用する一石二鳥の効果をあげそうです。

 

CO2排出量を減らすテック 

無炭素鋼鉄セメント肥料


Ep.3 Nitricity: Decarbonizing Fertilizer

Nitricity develops distributed, on-site systems, which produce nitrogen fertilizer from air, water and renewable electricity - allowing farms to efficiently ...

youtu.be

og_img

Nitricity(ニトリシティ)の無炭素窒素肥料

 

温室効果ガスの主犯ではる工場の変身

炭素リサイクルがホットな分野であるなら、もう一方では工場で発生する炭素自体を減らそうとする技術開発が盛んです。CBインサイトによると、製造施設で使用されるエネルギーは温室効果ガス排出量の約22.4%を占めるそうです。そのため、数多くのESGスタートアップが注目する分野はまさに、製造段階でまったく化石燃料を使わない方法だそうです。

 

グリーンスチールは可能であるか?

H2グリーンスチール(H2 Green Steel)はスウェーデン企業です。化石エネルギーなしで鋼を生産する方法を模索しているそうです。2024年完工を目標に、現在スウェーデン北部に工場を建設しています。水素を燃料として使って鉄鋼を生産する計画だそうです。このように、2030年までに500万トンに達するグリーンスチールを生産する計画だそうです!また、Solidia Technologies(ソリディアテクノロジー)は脱炭素セメントの製造方法を開発中です。水の代わりに二酸化炭素を活用してコンクリートを養生できるというが、二酸化炭素除去はもちろん水まで節約!

 

CO2でセメント養生

また、カリフォルニアに拠点を置くFortera(フォルテラ)も二酸化炭素をセメントで養生する技術を開発中です。これにより、二酸化炭素排出量を60%減らすことができるというのです。さらに、カリフォルニアのスタートアップであるNitricityは、農家が農場ですぐに無炭素窒素肥料を生産できるように支援しました。どのような方式で?電気と空気、そして水さえあれば終わりです。水と空気に電気を加えて硝酸を作り、これを肥料に切り替える方式だそうです。この他に、Sweep(スイープ)は二酸化炭素管理プラットフォームを運営しています。

 

🔎ズーム

工場から出てくる副産物を利用するESG技術は、実は昨日今日のことではありません。個人的には、2010年にイギリスとデンマークの生態産業団地を訪れて、少なからず驚いたことがあります。特にデンマーク工業団地のカルンボルを訪問してみると、精油所、製薬会社、化学業者、セメント工場など25社がお互いに食物連鎖関係を成してしまう廃熱廃水廃資材を原材料とエネルギー源としてやり取りしていました。今日は、これらの技術がESG時代を迎え、さらに発展したようです。

 

ESGニュースが株価を上げる 

5個+肯定+重要なら2.17%↑

 ESGは当然企業の株価に影響を与えるでしょう。どのくらいであるのかいつも気になっていました。ノースウエスタン大学ケローグ経営大学院のアロン・ユン教授の研究結果は非常に具体的な数字を提示しています。方法は?ユン教授は、Truvalue Labs(トリュバリーラボ)と協業し、2010年から2018年まで、エネルギー、ヘルスケア、通信、金融、消費財など様々な分野3126社を分析しました。各企業のESGニュースが出る前後5日を比較分析!その結果は?

 

  • ESGニュースが重要でありながら肯定的な時は、該当企業の株価はニュースが出た日の平均0.6ポイントほど市場上昇率を上回った。
  • ESGニュースが肯定的だが重要ではないときは全く相関関係がないことが分かった。

 

またの結果もあります。ニュース記事の数は株価に比例します!記事の数があまりないと市場に影響を与えていないことがわかり、逆に多ければ多いほど良くも悪くも影響力が大きいことが確認されました。

 

  • ESG テックの開発に関する肯定的なニュース記事が5つ以上の場合、会社の株価は市場に比べて平均2.17%ポイント高かった。
  • ESGニュースに関する否定的な記事が5つ以上の場合、0.7%ポイント低かった。

 

ESGは、投資家や消費者にとって非常に重要なキーワードになって久しいです。アロン・ユン教授が分析したところによると、ますます消費者と投資家たちは賢くなっているそうです。特に彼らが重要だと受け入れるESGニュースは、単に「私たちの会社もESG」するのではなく、「本当の持続的な行動だな」という共感だそうです。

 

そのため、ある企業がESGをするという意味は、ある部署の力量だけを注ぐのではなく、全社的な力量を投入するという意味のようです。デロイトが2020年に発刊した報告書によると、目的指向の企業がそうでない競合他社よりも高い市場シェアと平均3倍速い成長を享受したそうです。ESGも今はどんな方式であれ「真心を尽くしてこそ」認められる時代になったようです。それでは今日はここまで

 

心を込めて

イ・サンドク

原文:[미라클레터] CO2로 만든 핫아이템들! (stibee.com)


 

/media/MIRAKLE LETTER
記事を書いた人
MIRAKLE LETTER

MIRAKLE LETTERは、アメリカのシリコンバレーの革新を伝える無料の電子メールの手紙です。 現在6万人以上が読んでいます。 クリックして無料で購読してみてください。

関連記事