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韓国は今 「ガッセン」 中です。

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韓国は今 「ガッセン」 中です。

元のソース:https://blog.naver.com/suy6653/222763599279

 

✔️ 小さな達成を記録する習慣 - 「ガッセン」を生きるチャレンジ

 ソウルで働くサラリーマンのAさん(26)は朝5時に起き、出勤前30分以上ランニングをした後、SNSに記録を残します。#오운완(  료<ヌルウンドンワンリョ>:今日の運動完了)などのハッシュタグと共に「記録写真」を撮って共有します。退勤後は、部屋をコーディネートするためのインテリア資格取得の勉強を就寝まで行い、その姿を映像にしYouTubeに共有します。

ガッセンの日常例


上記の例は、最近の若い世代がSNSでやっているいわゆる「ガッセンを生きる」の姿の一部です。「ガッセン」とは最近、韓国で作られた新造語で、神(God)と人生(韓国語で인생/インセン)の合成語です。簡単に言うと、勤勉で模範的な生活を意味します。

人生の中で達成感を感じられる小さな計画を設定し、それを達成するために実践していく人生を持続することが「ガッセン」の核心です。新型コロナウイルスによって制約が高まった生活の中で社会的不安感が高まり、自己管理に対する欲求が表面化してきたものでもあります。

「ガッセン」とは、新型コロナによって日常の多くが非対面に転換され、日常のルーティンが崩れた状況の中において「どのように人生を生きるべきか」に対する若い世代の悩みの結果です。実際、「ガッセンを生きること」は、当初10代の学生を中心に始まりました。会社員はパンデミックにより、リモート業務になっても、定められた時間と業務があるため、ルーティン生活をすることができました。しかし、学生たちは自己主導的に計画を組んで勉強をしなければ怠惰に陥ることができる状況の中で、日常を計画するに至り、その結果がまさに「ガッセン」なのです。

 

✔️ 「ガッセン」の核心は「記録」

 実際、「ガッセン」というキーワードは、まさにコロナ渦だった2020年の下半期にニュースやSNSに爆発的に取り上げられ始めました。韓国のポータルサイト「NAVER」のデータラップ検索語のトレンドによると、「ガッセン」は2020年2月から1年半で検索量が約100倍に増加したとのことです。また、データ分析プラットフォーム「Sometrend」によると、直近3ヶ月間のSNSにおける「ガッセン」の言及量は、前年比で約40%増加した201,407件に達したそうです。新型コロナが蔓延していた時期より言及量が増えたのです。

「ガッセンを生きること」は、それぞれが設定した目標を達成する過程を記録し、それを共有することで完成します。特に、過去の手書きのようなアナログな記録とは異なり、最近ではデジタル機器の発達で、人生のすべてが計量化され測定可能なデータとして記録することができます。これをブログや日記アプリ、SNSやYouTubeなどに共有をすることで自己満足と達成感を得ることができます。

事実、何かを着実に記録して計画するのは面倒で、一種の労働と言えます。しかし、結果のみならず過程を大切に考える韓国の若い世代は、日常を記録して計画すること自体が自分の人生を一生懸命生きたという証拠になると考えています。そして人生において大変な時や、怠惰になりそうなとき、過去に本人が記録しておいたことを見て、再びモチベーションを高めるのです。

 

✔️ なぜ一生懸命に記録するのか

実際、「一生懸命暮らす」ということは、最近の若い世代の変化とは無関係ではありません。ほんの数年前でも書店やYouTubeの動画ではYOLO(You Only Live Once、一度だけの人生を楽しんで暮らそうという社会現象)を謳い、一生懸命生きる必要がないというコンテンツが大衆に受け入れられていました。しかし、新型コロナが広がって以降、社会が不安定になり、資産価格は急騰し雇用は減りました。

 マスコミでは「雷楽乞食(”たった一日で乞食になった”という韓国の新造語)」という言葉が浮上してきました。そして現在は世界的な景気低迷の懸念で雇用市場は凍りつき、若者たちが良質な雇用を求めにくい事態に直面しています。実際、2022年6月基準の青年雇用率が44.2%に過ぎないという政府の発表を見ると、今、どれだけ「寒い冬」が韓国の青年たちを待ちうけているのかが分かります。

もちろん、韓国の若い世代がYOLOだけを謳い、努力を怠ったわけではありません。しかし、若い世代は、ここ数年の間に起きた権力者たちの不正採用や不正入学を見ながら、外的要因による「過程のない結果」を嫌悪し始めました。その後、若者たちは構造的状況を責めるよりは、自分の実力を磨き続け、記録を通じて結果を証明し、これは現在の状況を克服しようとする過程ともとれます。 


✔️ 「ガッセン」も競争する

 

Planfit:「ガッセンを生きること」をサポートする記録管理し、モチベーションを保つアプリ(韓国開発)

このような社会的状況の中で、幼い頃から競争社会に慣れている韓国の青年たちは、「ガッセンを生きること」でさえ競争し始めました。若い世代の注目を集めるために、企業では「ガッセンを生きること」を応援する様々なイベントを開いたりもしました。「NAVERブログ」では「週刊日記チャレンジ」イベントを通じて報酬としてポイントを提供し、金融・教育・食品など様々な産業でも自分の目標計画を共有するマーケティング活動を行いました。

また、共有型の記録管理、モチベーションを高めるアプリがアプリストアランキングに入り、学習時間管理アプリの場合には100万ダウンロードを記録したりもしました。これにより、勉強、運動、食事など様々な記録を共有し、ランキング機能を通じて競争をして報酬を得ます。また、起床、就寝などのミッショングループやスタディグループを作って勉強時間を確認することができ、ちゃんとやっているか監視する効果も得られます。これらの機能は、若い世代の「ガッセンを生きること」を着実に持続させるための一つのツールとして活用されています。


✔️ 頑張って暮らすお客様のためのサービス

 

NAVERブログ - 週刊日記チャレンジ

最近の調査によると、韓国の若い世代が就職において最も重要な要素に挙げる価値が「自己成長の可能性」だという。そして自己啓発のための時間を確保するために「定時退勤」ができない会社を就職で避けたい会社として1位に挙げました。実際に韓国では会社員になっても退勤後の運動や資格、語学勉強など自己啓発をすることがいつのまにか当然の文化になりました。

のように韓国の「ガッセン」トレンドを見ると、一つの大きな流れに気が付くことができます。韓国の若い世代は、自己啓発に本気の世代だということです。会社生活と自分の人生を区別し、主導的な人生を生きたいと思うのが最近の20・30世代の姿です。そして、そんな一生懸命に生きる世代をターゲットにしたサービスやイベントが成功し続けているのを見れば、 韓国で新規事業や投資を悩んでいるKORITの読者の方々もこの流れを逃さないことが重要なようです。

「ガッセンチャレンジ」は一時的なイベントで終わるかもしれません。しかし、若い世代が激しく「ガッセン」のために努力して得た結果を自ら見つめた時、自己能力開発に対する大勢の流れは続くと思います。悲しいことに、資本主義社会において、努力しているからと言って必ずしも望む結果を誰もが得られるわけではありません。しかし、韓国の若い世代はその過程の中で以前よりも成長するため、次の挑戦では望む結果が得られると信じています。そして今日も、彼らは一生懸命「ガッセン」のために記録し成長します。これが韓国の「ガッセンを生きること」の本質です。


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パク・ジュニョン(박준영)

世の中の様々な話題を人々に伝えるコンテンツを扱うエディターです。 会社に通いながら人々に知識を共有し感じる幸せが好きで、現在はフリーランサーコンテンツエディターを目標に文を書いています。 誰でも読みやすい文を作成することが私の目標です。 現在は個人ブログと韓国の投資コミュニティ2~3ヶ所に寄稿しています。