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「エコフレンドリーに美しさをプラスしたブランドを作ります」|Startup's Story #467

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[Startup's Story #467] 「エコフレンドリーに美しさをプラスしたブランドを作ります」

ESGを中心としたビジネスパラダイムは、今や産業界全体にとって選択ではなく、必須となっている。その中でもカーボンニュートラル時代に合わせた持続可能性、倫理的消費などは世界的にも重要な話題となった。

VC業界は、こうしたトレンドが「規模の経済」になるとの見通しを立て、投資を集中している。STARTUP ALLIANCE(スタートアップアライアンス)とTriplelight(トリプルライト)が発表した「The Big Wave:ESG、2021~2022スタートアップ投資会社認識調査報告書」によると、投資会社の77.9%は「ESG投資を維持または拡大するだろう」と答えた。

またスタートアップ投資会社達は、ESGを考慮した投資が「投資リスク管理」に役立つと答えた。スタートアップの可能性を見て冒険的な投資をするスタートアップ投資家が投資リスクを減らすための一つの方法としてESGを見ているものと解釈される。

ファッション業界でも環境を考慮した「コンシャスファッション(良心的ファッション)」が流行してしている。市場調査会社Research and Markets(リサーチ&マーケット)によると、「コンシャスファッション市場」規模は2019年63億5000万ドル(約7兆6100億ウォン(約7610億円))から2023年82億5000万ドル(約10兆ウォン(約1兆円))規模に世界的に成長すると見込まれる。

韓国のファッション界もエコフレンドリー的な価値を中心としたESG経営に注力している。リサイクルポリエステル繊維市場は着実に成長中であり、ビーガン素材を活用したファッション企業の市場進出も増加傾向にある。

PLEATSMAMA(プリーツママ)はゼロウエスト工法でファッショナブルな製品を作っているブランドであり、エコフレンドリースタートアップだ。PLEASTMAMAの全製品は済州(チェジュ)島、ソウルなど韓国内で発生した廃ペットボトルで作られたリサイクル糸で製作されている。

ニットプリーツバックというユニークなバッグアイテムから始め、ここ数年の間にレギンス、トレーナーなどのワンマイルウェア(One-Mile Wear)、そしてプレミアムラインナップまで製品群を拡大していく段階的成長を見せている。2018年のPLEASTMAMA製品のローンチ以降、2021年までの3年間の売上増加率は年平均150%に達する。PLEASTMAMA ワン・ジョンミ代表に会って話を聞いた。


最初のきっかけをお伺いしたいと思います。20年間会社員をした後、2017年に創業に挑戦されましたよね。

ニットプロモーション会社でデザイナーとして働く中で、日常的に向き合っていたファッション業界の問題点が創業にまで繋がりました。当時在職していた会社の事業構造は、顧客会社のオーダーがキャンセルされた際には、発注しておいた原材料まで背負いこむものだったため、1年で捨てられる糸は7~8トンに達していました。

残念な気持ちで同僚と共に捨てられる糸で何ができるか悩んでいました。その後勤めていた会社の経営が悪化し、看板を下ろすことになったのですが、偶然目に入ってきた廃棄糸の塊に着眼して創業に挑戦しました。


創業の経験もなく、ワーキングママでもあるため、容易ではない決定だったと思いますが。

延ばしているうちにいつまでも挑戦できないような気がして、小さな事業規模で始め、少しずつ大きくしていけば可能性はあるだろうと判断しました。最初のアイテムのデザインと方向性など輪郭が取れたので、家族たちも上手く行きそうだね、と応援してくれました。


長年の会社員と短くない創業者の生活、両方の経験者です。何が違いましたか。

会社の存続可否が代表である私にかかっているため、大きな責任感を感じます。また、様々な案件に対して最終意思決定をしなければならないということに、会社員と創業者は乖離があります。会社員は、与えられた役割と業務に忠実に、その他には気を使う必要はありませんでしたが、現在は会社を経営する立場なので、与えられた業務だけでしていてはダメですし、そもそもそうすることもできません。

売上管理、営業、人事、マーケティング、財務、税務などすべてを気にする必要があります。もちろん、各業務担当者は別々ですが、どのように進行しているのか気を立てておかなくてはならず、容易ではない意思決定をしなければならないことも頻繁です。

スタートアップの代表なので会社で人手が必要であれば何でも選ばずサポートします。一例として、数年前までC/S応対を私が引き受けていたのですが、電話でカスタマーサポートを行い、オペレーターの名前を聞かれたのでお答えしたら、お客様が驚かれていたんです。代表が電話応対をするとは思っていなかったんでしょう。

ただ、責任とともに選択権限もあるのが特権といえると思います。私はPLEASTMAMAの代表ですが、デザイナーでもあります。まだ製品デザイナーは私一人で、私が普段からやりたかったデザインを思う存分試してみることができるという利点があります。

デザイナーなら誰でも自分がデザインしたアイテムを実際の製品として量産する際に誇りを感じるものですが、一般的には上司やクライアントの反対意見にぶつかって挫折することが多いです。私はそのようなことを経験することが少なくなったため、デザイナーとしての満足感が相当あります。


アイデアを具体化するには、資金が必要です。どのように用意しましたか。

会社員をしながら貯めていたお金でPLEASTMAMA創業資本を用意しました。小規模から始め、徐々に量を増やしたので、多くの資本が必要ではありませんでした。明確な価値を持つ製品でマーケティングをうまくやれば、スモールブランドも生き残れる時代だと考え、ブランド成長戦略を細かく組むことに注力しました。

その後、ブランドを立ち上げて約1年6ヶ月ほど経った頃、個人投資家から最初の外部資金投資を受けました。2020年1月にエンジェル投資、7月にシード投資を受け、研究開発室「PLMA-LAB(プルマラボ)」を設立し、より体系的な研究開発を通じて多様な新製品を作ることができました。


創業過程が簡単だと言う創業者はいません。その間、多くの試行錯誤と難関があったと思います。

創業初期、糸を供給するプロセスは容易ではありませんでした。いろいろな素材で悩んでいた中で、バッグの製作に適した廃ペットボトルリサイクルポリエステル糸「regen(リージェン)」をHyosung TNC(ヒョンソンTNC)が生産しているという情報に触れました。

しかし、Hyosung TNCは主に大規模なB2B取引をしており、PLEASTMAMAのような小規模ブランドが取引を実現するためにはハードルがありました。

代表への電話、Eメールなど様々な方法で連絡を取り、紆余曲折の末に担当者と対面ミーティングを行い、Hyosung TNCの本社を訪ね、私たちの製品を直接見せて説得し、難関を克服することができました。製品を直接見た担当者がPLEASTMAMAの競争力と潜在力に高いスコアを付けてくれ、実務者たちを招集して糸が調達されるように内部関係者たちを説得してくれました。

PLEASTMAMAのようなコンセプトとデザインのバッグ自体が珍しい時期でしたし、Hyosung TNCのエコフレンドリーポリエステル糸「regen」のリリース以来、それを活用したバッグが生産されたことが一度もなかったために可能だったのだと思います。


女性創業者がしばしばガラスの天井を感じると吐露します。そのような部分を感じたことはありませんでしたか?あれば具体的にどんな部分でそれを体感して、解決しましたか?

これまで多くの困難がありましたが、子育ての負担が女性に過剰に背負わされる現実に最大の苦痛を感じました。創業初期、息子が小学生だったので、母親の手をたくさん必要とする時期でしたが、メーカーミーティング・納品・配送などを私がすべて担当しなければならなかったので毎日退勤時間が遅くならざるをえませんでした。

会社代表の役割と母親の役割とがぶつかり、子どもともっと時間を過ごせないことに、申し訳なさと罪悪感が大きかったです。幸いなことに、実家の母が子どもを全面的に引き受けてくれたので克服できました。もし母の助けがなかったら、業務に完全に集中することが出来なかったでしょう。女性創業者だけでなく、すべてのワーキングママが同様のことを悩んでいると思います。

また、女性の創業に対する実質的な支援が不十分なことも残念でした。創業を決めた後、準備段階で女性創業支援センターや雇用センターをたくさん調べましたが、資格要件や手続きなど非常に難しいと感じました。創業に挑戦する未来のより多くの女性のために、今より幅広い制度が設けられればと思います。


消費者としてリサイクルに関心を持つことと創業者としてビジネス的アプローチをするのは違うと思います。ニットを利用した事業アイテムは、どのように発掘したのですか?

最初からビジネス的な観点で考えていました。いくら良い意義を持っていても、製品の生産、流通、消費に参加する主体へのリターンが少なく、成長に限界があれば持続可能性が低いと判断していました。

余った生地や在庫服をリサイクルするという方法は趣旨と意義は素晴らしいですが、利益創出や製品開発のスケーラビリティに不利な構造です。環境を考えるという意義は生かし、より大きなインパクトを与えたかったのです。

初めに考えたのはウール素材ですが、ウールは大量生産が可能なほど廃棄糸が多くなく、「規模の経済」の実現が不可能であるという欠点がありました。

ウールを利用すること自体は環境のためになるという意義がありましたが「クラフトマンシップ(Craftsmanship)」に依存した工芸的なアプローチが必要だったため、マーケットシェア面での成長性に限界が感じられました。PLEASTMAMAは最初から大量生産を念頭に置いていたこともあり、ウールは拡張性の大きいビジネスモデルの材料としては合いませんでした。

他の素材を調べる中で、Hyosung TNCの「regen」繊維の存在を知りました。廃ペットボトルとポリエステル繊維の原料はほぼ同じですが、regen糸の場合、環境にも役立ち、ポリエステルの長所はそのまま活かされているという最適な糸でした。

バッグのサンプルを作ってみると、ウールで作った時よりも形がずっとよく出きあがり、発色に優れ、求める色味を表現するのに最適でした。切れ端の出ない編み方については、ニットデザイナーとして長く働いていたので、私には慣れたアイデアでした。

普段からバッグアイテムが好きだったので、持ちたいと思えるバッグを自分で作ってみようと思いました。退社後育児をする中で近距離の外出をよくしましたが、快適な無彩色の服にポイントを与えつつも実用的に持ち歩けるバッグがあまりありませんでした。

家の周りをちょっと出かけるのに高価なバッグを持っていくのはやりすぎのようで、楽なスタイルのポイントになるアイテムが必要でした。私が自ら持ちたいバッグを考案してみると、デザイン的な美しさを備え、実用性までもつ製品を作ることになりました。使用しないときは、しわ模様に合わせて折り畳んで保管できるデザインも実用性に苦悩した結果です。


事業を行う市場についての分析をされたと思いますが、リサイクル産業の市場規模はどのくらいですTarget Addressable Marketは具体的にどこですか?

市場調査会社のResearch and Marketsによると、倫理意識とエコフレンドリーを重視する世界の「良心的ファッション市場」の規模は、2019年に約7兆6100億ウォン(約7610億円)、2023年には10兆ウォン(約1兆円)規模まで成長すると見込まれています。

韓国内でもエコフレンドリー製品がないファッションブランドを見つける方が難しい状況なため、このような規模と成長性は驚くべきことではありません。

リサイクル産業市場は大きく2つに分けられます。廃プラスチックなどごみを回収し、化学的な加工を経て新しい原料にする「原料リサイクル」、廃横断幕など、すでに世に出ている完成品を切り貼りし、新たな価値を加える「アップサイクル」です。

PLEASTMAMAが主眼を置く市場は前者に該当します。ただし、これまでは廃ペットボトルという原料に重心を大きく置いていましたが、今後はカーボンニュートラルを目指して環境汚染に影響するすべての材料を念頭に、リサイクルを実現することに注力しています。

現在開発している廃漁網、廃ネットのリサイクル製品や昨年お披露目した廃生地リサイクル製品のように捨てられるごみをファッションアイテムとして再誕生させ、世界に披露しようとしています。


リサイクル製品の効用性は誰もが認めていますが、具体的な部分はよく知られていません。従来の製品よりどの程度のエネルギーを節約できますか?リサイクル製品を作る際にも汚染、ごみ排出が発生しますよね。

リサイクル製品についての否定的な視点も多数存在します。あるいは、最初から物を買わない方が良いとの主張もあります。消費をしないことが環境のための最善の行動という命題には同意しますが、そのように人生を持続することはできないのではないでしょうか。

私たちが行う活動は、必要に応じて消費が避けられないのであれば、新製品ではなくリサイクル製品を、長く、またファッショナブルに使用しようと提案することです。

リサイクル製品の製作は、分離、選別、洗浄などの工程が追加されるため、新製品の生産と比較して1.5倍から2倍ほどの電気や水エネルギーがさらに使われます。

しかし、新製品をずっと作り、使い、無分別に捨てて来たことから、環境汚染は悪化したことを強調したいと思います。ごみを取り除くのに消費される社会的費用も共に勘案しなければなりません。

PLEASTMAMAは、糸リサイクルと呼ばれる必須の工程で発生するエネルギー以外のすべてのゴミの排出を最小限に抑えています。

1つの製品が誕生する過程を例に挙げると、PLEASTMAMAは廃プラスチックリサイクル糸を活用(原料)とし、切れ端の生地が残らないようにニット編み方式を借用(製作方式)し、プレオーダーを受けて予想される在庫を最小化(生産)します。

また、工場の最短距離の維持(流通)や、無償修理(A/S)などを通じてゼロウエストを追求し、長く製品を使えるようにしています。製品全体のライフサイクルの観点から見ると、リサイクル製品の生産と使用は一般の製品よりも環境に与える影響が少ないのです。

この他にも、PLEASTMAMAはすでに完成品として世に出てきた服を再び使う方法について考え、「ガーメント・リサイクル(Garment Recycle)」製品の披露も行いました。PLEASTMAMAはこのリサイクルシステムを構築することで持続可能なファッションの発展を目指しています。


販売されていた製品の中で最も人気のあるモデルは何ですか。その理由は何だと分析しますか。

PLEASTMAMAのシグネチャーアイテムであるショルダーバッグが2018年初のローンチ以後現在まで着実なベストセラーとなっています。様々な活用が可能なサイズと、流行にとらわれないスッキリとしたデザインという長所を人気要因と分析しています。

また、最近のワンマイルウェアブームとともに近距離の外出時に手軽に持っていける小さなバッグ、ナノバッグも人気を得ています。


PLEASTMAMAが麗水光陽港(ヨスクァンヤン港)の廃プラスチックをリサイクルして披露したボウバッグ(左)と

現代カードと手を取って製作したショルダーバッグ(右)


30億ウォン(約3億円)規模のシリーズAラウンド投資誘致を行いました。投資規模を減らそうと努力したと聞きました。通常、VC投資はできるだけ多く受けようとするのが一般的ですが。

製品だけでなく経営戦略も不要な要素を取り除こうと努力しています。このような文脈で、投資も必ず必要な分だけ誘致しようと下向きに調整しました。

初期エンジェル投資とシード投資を通じて確保した資金はPLMA-LAB設立、プレシリーズA投資はグローバル市場進出のための基盤づくり、シリーズA投資はスマートスペース構築など各投資ごとに活用案が明確だったため、それ以上の投資は必要ないと考えました。


しっかりとしたキャッシュフローを保有していることも背景にありそうです。

創業以来、一度も赤字を記録したことがなく、四半期ごとに2桁成長し、黒字を続けています。今の規模の拡張性というよりは、方向性の確立と長期的な成長に集中し、ロングランすることを目指しています。満4年を少し過ぎた新生ブランドである点から、焦って大きくし、逆効果をもたらす可能性を高めるよりは、少しずつ進んで行こうと思っています。


ESGは国内だけの問題ではありません。PLEASTMAMAはグローバル進出も活発に進行中ですよね。

2019年2月にカリフォルニアに初めて輸出したことを皮切りに、Barneys New York(バニーズニューヨーク)日本店出店、グローバルサイトオープンに続き昨年末のアメリカデザイン特許登録に至るまで、着実に力を注いでいます。

韓国内ではここ数年でESGがトレンドに急浮上しましたが、海外市場ではエコフレンドリー消費の動きが韓国よりだいぶ以前から来ていたので海外の消費者の反応も良いです。

アメリカやドイツからのホールセールの輸入要請の連絡も多く受けており、アメリカのオンラインセレクトショップなどに入店しています。PLEASTMAMAが独自に運営するグローバルオンラインサイトでは、香港、シンガポール、日本、台湾などからの海外直接注文もどんどん増えています。

このような成長を踏まえ、これまで誘致してきた投資金をもとにグローバル市場進出を加速化する計画です。いつかは海外でオフライン単独ストアを出したいと思っています。


いくつかの会社と手を組み、コラボレーションをしていましたが、思い出に残っているプロジェクトは何ですか?

複数の私企業、公共機関、団体とのコラボレーションを行いました。通常、PLEASTMAMAで販売しているバッグに相手ブランドのアイデンティティを加味したデザインでコラボレーション製品を出すことが多いのですが、衣類やクマのぬいぐるみのように風変わりなアイテムでコラボレーションを考えてみることもあります。

ソウル環境美化院と済州(チェジュ)島ノープラスチックグリーンサポーターズのために制作したユニフォームベスト、そしてShilla Stay(新羅ステイ)とともにクマのぬいぐるみの綿まで製作したことなどがそれに当たります。

最も記憶に残るプロジェクトとしては、2021年7月に行ったブルーボトルとのコラボレーションを挙げることができると思います。

ブルーボトルの済州島1号店が旧左邑に開店するにあたり、PLEASTMAMAとコラボしエプロン、Tシャツなどを製作しました。ブルーボトル済州店の店舗スタッフが着ているTシャツとエプロンはまさにPLEASTMAMAの製品です。

これらの製品は済州島で収集したペットボトルを活用した糸「regen済州」で作られたため、さらに大きな意味があります。2020年、PLEASTMAMAはHyosung TNC、済州開発公社と手を取り、廃資源の国産化を済州島で初めて成功させ、韓国内のペットボトルを製品として商用化しました。

その後1年でグローバル企業であるブルーボトルとコラボグッズまで製作し、資源好循環の新たな転換点を迎えることになり、感慨深かったです。

創立初期Bean Pole(ビーンポール)とのコラボレーションによるニットバックのローンチから始めたコラボレーション事業は数年で新しく多様なアイテムに進化しており、今後も新たにお披露目するものが多くあるため期待していただければと思います。


リサイクル業界には多数のプレイヤーがいます。PLEASTMAMAだけの差別的能力は何ですか。

最大の強みは、「エコフレンドリー」というキーワードを除いても、変わらず魅力的なブランドであるという事実です。100%リサイクル糸を使用し、すべての生産過程で炭素低減を試みるなど、私たちの方向性であり、大きな利点がエコフレンドリーであることは確かです。

しかし、それ以前にPLEASTMAMAは基本的にファッションブランドとして「美しさ」を考えています。優れた品質をはじめ、目につく色味、面白いデザインとシルエット、軽さとゆったりとした空間性など、製品ひとつに膨大な真心を注いでいます。エコフレンドリーなブランドとしてだけ覚えられることは、PLEASTMAMAの究極の目標ではないからです。

エコフレンドリーとファッショナブルさを併せ持つよう努力した結果、PLEASTMAMAは消費者の趣向や年齢に関係なく、広く愛されています。エコフレンドリーな面を考慮せずとも、バッグそのものだけで競争力に優れたブランドであるということ、それがPLEASTMAMAが他のリサイクリングブランドと区別される特徴です。


売上がとても伸びたとお聞きました。今年はいくらを計画されていますか?

残念ながら、正確な売上高の推移の公開は難しいのですが、2018年のPLEASTMAMAの製品ローンチ以来、2021年までの3年間の売上増加率は年平均150%です。具体的な目標売上がないわけではありませんが、これまでそうして来てきたように、今年も二桁成長を着実に続けていきたいと思っています。



外形的な成長とともに内部の結束力を固めるのも創業者の仕事です。チームビルディングはどのように行いましたか?また会社を運営する中で、HRはどうしていますか?

チームビルディングにおいても、必ず必要な人材だけ一人ずつ充員する方向で採用を進めてきましたが、元々知り合いだった縁のある人が同僚になったケースが多いです。

代表的なものとしてはPLEASTMAMAの製品を納品する中で、知り合ったセレクトショップの店員が現在PLEASTMAMA店舗のフロアマネージャーとして働いています。業務パートナーとして知り合い、長く過ごす内に能力値を確認することができましたし、PLEASTMAMAについても自然に詳しくなっていたため、適任者であると思い、一緒に働こうと提案しました。

さらに、PLEASTMAMAはキャリア断絶女性を積極的に採用しています。創業初期、物品検収のために私と同じくらいの年齢のキャリア断絶女性を採用したことがあります。とても丁寧で細かく物を検収していただきました。

それ以後特別に採用公告を出すのではなく、在職中の職員が他の志願者を推薦することが繰り返され、自然にPLEASTMAMA内のキャリア断絶女性の比重が高まりました。私もキャリア断絶の危機に瀕していただけに、これからもこの流れを維持するつもりです。

人材管理は人を扱う仕事なため、まだ難しく感じている部分です。ただ近づきにくい代表ではなく、親しい先輩としてポジショニングをしようと努力中です。

20人未満規模のスタートアップであるため、クルーたちの役割がチームワークに及ぼす影響は大きく、一人も逃さず面倒を見るという気持ちでクルーたちを扱っています。常にオフィスのムードメーカーになる、という気持ちで業務に取り組んでいます。


スタートアップ型人材とはどんな人だと思いますか?

スタートアップの創業者として、スタートアップに最も合う人材を言うとするなら「問題解決型人材」ですね。ほとんどのスタートアップが業務分類が明確に区別されておらず、時には望まない業務を担当することもあります。トラブルと見ることもできますが、一方ではキャリア拡大の機会にもなります。

意見を述べ、主導的にプロジェクトを進めてみることもできます。変化の多い環境の中でも、問題を解決し、それに大きな達成感を感じられる方であれば、スタートアップで働くことをお勧めします。


範囲を絞って、「PLEASTMAMA」に適した人材はどんなタイプですか?そんな人材に対しPLEASTMAMAは何をしますか?

職務によって必要な能力は異なりますが、PLEASTMAMAという会社や環境への興味関心が必要です。実際に仕事を進めて行く際、これらに対する格別な想いがある人とない人ではパフォーマンスに違いが出ざるを得ません。そして最近、多くの企業が「カルチャーフィット」を強調していますが、PLEASTMAMAも同様です。

「エコフレンドリー」、「ファッション」という2つのキーワードを念頭に働くという人材であれば、PLEASTMAMAでの業務経験は今後にとって膨大な資産になると自負しています。

PLEASTMAMAは「韓国内初」というタイトルを引っ提げ、多数の廃資源の国産化、OBP国際認証、ガーメントリサイクルなどエコフレンドリープロジェクトを進めてきました。持続可能なファッション産業界の最前線で、複数のプロジェクトを進行するこの旅路に参加する経験と誇りを提供することができます。


 HR問題の延長線上の質問ですが、従業員に会社と同様のビジョンを持たせる方法としては何がありますか?

基礎的な話のように聞こえるでしょうが、ブランドを愛するようになれば、スタッフも会社と同じ視点を持つことができると思います。PLEASTMAMAは、従業員を最初のターゲット消費者にしています。

クルー達は環境を考える価値消費をしており、ファッションに対する関心が高く、ターゲットとする消費者群と一致しています。彼らを満足させることができなければ消費者の心を掴むのも難しい、という考え方で製品を開発するため、クルーたちの意見を取り入れて作られたアイテムが多いのです。

また、PLEASTMAMAが消費者に真摯な姿勢で正しい消費態度を提案するように、クルーたちにも同様に一貫性を持って事業方向性を共有しています。会社として明確な目標が存在しなかったり、従業員それぞれがその目標に共感できなかったりする場合、勤務に当たって明確な動機を持つことができません。 

「PLEASTMAMAは環境を美しく守り続けている」というメッセージを共有することで、同じ目標に向かって進んでいます。


PLEASTMAMAの具体的なビジョンは何ですか?どのようなブランドを目指していますか?

単純なファッションブランドである以上に、PLEASTMAMAを選んでくれた環境への意識を持つ消費者とともに、より良い世界をつくる、先導ブランドになりたいと思っています。

PLEASTMAMAは意識のある消費の開始を提案する「ミサイク(MeCycle)」を新たな消費概念として提案しています。ミサイクルとは消費者(me)へ美しい(美)リサイクル・アップサイクル商品を提供し、資源の円滑な循環を導くプロセス全体を指します。

リサイクル(ReCycle)とアップサイクル(UpCycle)を経て、新しく誕生した製品が再び捨てられることなく、消費者に選ばれるように、そして消費者が選んだ製品がうまく活用され、美しい循環が完成するように全方位的に努力しています。

さらに、PLEASTMAMAが実質的に削減している炭素の量をデータ化して、環境に配慮した貢献度を共有する計画です。エコフレンドリープラットフォームを構築することを課題としており、環境保護的に正しい趣向を持つ消費者の「低炭素ライフパートナー」になるというビジョンがあります。


創業者は寂しいと言います。そのような孤独と悩みはどのように解決していますか。

「悲しみは分ければ半分になる」という言葉のように、孤独と悩みはPLEASTMAMAのクルーたちと共有し、解決しています。創業者の寂しさとは実際のところ、代表一人で多くの責任を抱えるうちに発生する影のようです。幸いにも私にはクルーたちがいて孤独を大きく感じていませんでした。

PLEASTMAMA初期から現在まで隣を守ってくれるチームメンバーたちのおかげです。ただ隣に座っているというだけでも、心強いのです。降りかかった問題の解決が難しい際には、クルー達に意見を求め、一緒に悩み、解決策を見つけます。そのように共に波風に耐えながら支え合ってきたおかげで、ここまで来ることができました。


会社代表ではなく、人間「ワン・ジョンミ」としてのビジョンや目標は何ですか?

個人の欲求と公共の利益が相反することなく併存できる方法を見つけることに個人的な興味と使命感があります。今後も環境だけでなく、人権・動物圏など様々な議題をスタートアップの観点から見つめ、代案を提示するということを着実に行っていきたいです。


最後に言いたいことがあれば。

PLEASTMAMAは、単に製品を販売する会社を超え、持続可能な「ライフスタイル」をお届けしたいと思っています。私たちは不快で面倒な環境保護は要求しません。ヒップで楽しく、そしてはつらつと環境を扱います。

環境保護に興味と希望を持って参加はしても、ファッションや文化も見逃せない方のためのブランドです。そのように包括的なライフスタイルをお届けしたいと思います。消費者が環境を考えながら自分なりに楽しく実践できるよう、お手伝いしたいです。そうすれば少しずつより良い環境が形作られるのではないでしょうか。


写真:ワン・ジョンミ PLEASTMAMA代表

原文:https://platum.kr/archives/182663

/media/Platum
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Platum

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