Director – ナ・キュミン

AI基盤のマーケティング自動化ソリューション企業「VCAT AI」の日本事業総括(Director of Business Japan)を務める。スマイルゲートやカカオなどの主要IT会社で10年間以上勤務した経歴を持つ。韓国内での成功した事業経験をもとに、2024年VCAT AI日本法人設立を主導し、本格的な日本市場進出をリードしている。


2019年2月創業、韓国発のAIマーケティング自動化グローバル企業

弊社は、AI基盤のマーケティング自動化ソリューションを提供するグローバル企業です。2019年2月に韓国で設立されました。AI技術を活用して、企業がマーケティングコンテンツをより効率的かつ創造的に制作できるよう支援しています。

従来のマーケティングコンテンツの制作方法には、多くの時間と費用、そして専門知識を持ったスタッフが必要でした。また、急速に変化するデジタル環境では、企業はより多くのコンテンツをより迅速に作成する必要に迫られていました。

そこで私たちは、AI技術に注目し、企業が抱える問題やジレンマを解決しようと思いました。AIを活用して、繰り返しで時間のかかる作業を自動化し、誰でも簡単に高品質のマーケティング素材を作成できる環境を提供することで、企業がより創造的で本質的なマーケティング活動に集中できるように支援しています。

弊社の主要サービスには、AI素材生成プラットフォームであるCreagen(クリージェン)、URL入力だけでマーケティングバナーと映像を自動的に生成するSmart Banner(スマートバナー)、そして専門家チームが直接高品質な制作物を提供するAI映像制作代行サービスなどがあります。

VCAT AI、マーケティングコンテンツ制作の新たな基準を提示

近年、AI技術を活用したマーケティングソリューションが注目される中、VCAT AIが提供する革新的な機能が業界の注目を集めています。VCAT AIの主要な競争力は、次の3点に要約できます。

1つ目は、「AI基盤の圧倒的な制作自動化技術」です。

VCAT AIは、商品URL情報だけでマーケティング動画やバナー画像をAIが自動的に分析・生成する独自の技術力が自慢です。

企業固有のデザインガイドラインをシステムに完璧にデジタル化し、AIがこれを基にブランドに合わせた専用テンプレートを自動設計し、無限に拡張できるよう支援します。AIによる背景生成、コンテンツ最適化などの機能は、従来の方法では想像もできなかったレベルの制作自動化を実現させ、多様なビジュアルコンセプトのマーケティングを容易に大量テストし、成果を最大化することを主な強みとしています。

2つ目は、「ブランドガイドラインの徹底したデジタル統制システム」です。

VCAT AIは、企業が保有する複雑なデザインガイドライン(フォント、色、ロゴ規定など)をデジタル資産として精密に変換し、システムに適用します。
全てのAI自動生成プロセスとユーザーの編集作業は、このようにデジタル化されたブランドガイドラインの厳格な統制の下で行われます。

これにより、制作主体や規模に関わらず、全てのマーケティング素材が100%ブランドアイデンティティを維持することを保証し、企業はブランドイメージ毀損のリスクなく、コンテンツ制作規模を安全かつ効果的に拡張できます。

3つ目は、「ずば抜けた業務効率性とコスト削減効果」です。

VCAT AIを通じて、マーケティング担当者及びMDは、専門的なデザイン知識なしに、必要なマーケティング素材を即座に、直接生成・修正することができます。
AI自動化とデジタルブランドガイドラインの組み合わせにより、従来、数日ほど要していた反復的なデザイン要求及び修正業務が、わずか数分で完了します。これは実際の導入企業事例において、コスト50%以上の削減という目に見える成果として証明されており、マーケティングキャンペーンの市場対応速度を革新的に高め、チーム全体の生産性を飛躍的に向上させる核心的なソリューションとして評価されています。

商品画像からイメージに合った背景を作成し、簡易的な操作で素材の制作が可能

信頼関係を重んじる日本市場で確かな実績を残したい

私たちは、2024年7月に日本法人を設立しました。

日本市場の高い基準と期待を満たし、私たちの技術力とソリューションの価値を認められたときは、最大のやりがいを感じます。特に、日本の名だたる大企業が私たちのソリューションの可能性を信じてくださって、PoCや実際の導入に繋がったり、パートナー企業と一緒に日本企業のDXを支援し、実質的な成果を生み出せた時の喜びは格別です。

一方、日本市場ならではの難しさを感じることもあります。私は、日本市場に進出するまで、日本がここまで信頼関係を重要視する文化だとは知りませんでした。意思決定する過程も慎重ですよね。また、各企業ごとに非常に具体的なカスタマイズ要求がある点も、日本市場の大きな特徴だなと感じます。

この細かい要求に応えるためには、技術開発やローカライズ作業に多くのリソースを投入する必要があります。外国の企業が、日本のビジネス文化に適応し、成果を生み出すまでには、相当な忍耐と着実な努力が必要です。

ついつい結果を急いでしまう気持ちになってしまうこともありますが、そんな時こそ、大きく成長するためのチャンスだと考えないといけません。

これからも、日本国内で、もっと多く、さまざまな業界の方に知っていただけるように焦らず着実に歩みを進めて、たしかな居場所を確立したいです。

「Sushi Tech 2025で」対面イベントの価値を再認識、今後も積極的に参加予定

先日、東京で開催された「SushiTech Tokyo 2025」に参加しました。このイベントは、弊社にとって非常に有意義なイベントでした。たくさんの企業関係者が私たちのブースを訪問してくれたことだけでも驚いたのに、長い時間立ち止まって、実際のデモを見てくださる方が、想像よりもはるかに多く、さらに驚きました。

Eコマスプラットフォーム、製造業、そしてDXを推進する大企業の担当者の方々とも深い議論をする機会を持てたことは、顧客ニーズをさらに深掘りすることに繋がりました。

また、マーケティングクリエイティブ制作の効率化、コスト削減、そしてAIを活用した新しいマーケティングの試みには、高い需要があるということを再確認できたこと、そして多くの方々が私たちのソリューションに魅力を感じてくださったことは、本当に大きな収穫になりました。

デジタル化が進み、何でも非対面で解決できる時代ですが、やはり対面でお互いの顔を見ながら言葉を交わすことは、特別な価値があると思いました。

10年後には業界をリードするグローバル企業へ成長していたい

日本市場は私たちの重要な戦略的拠点であり、日本での安定的なシェア獲得を最優先目標として設定しています。日本市場で成果をあげられたら、その経験とノウハウを活かして、アジア太平洋地域や北米、ヨーロッパなど更なるグローバル市場への事業拡大も積極的に検討しています。

各市場の特殊性を綿密に分析して、ローカライズ戦略を通して、VCAT AIの革新的なソリューションを世界中のより多くの企業に提供していきたいです。そのためにも、しばらくは日本で実績を残し、知名度を上げることに集中したいと思っています。

日本語でのコミュニケーションも可能ですのでVCAT AIのビジョンに共感してくださった方、弊社サービスを利用してみたい日本企業の方がいらっしゃいましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。