代表 チェ・インソク

韓国ソウル生まれ。ビューティークリエイタービジネスの先駆者であり、韓国インフルエンサーマーケティング業界の第一世代起業家。2013年に株式会社Leferiを設立し、2020年にはFacebook(現Meta)Partner Awards Innovation Hero(2020)を受賞。グローバルデジタルマーケティング分野でも高く評価される韓国最大規模のビューティークリエイターマネジメントグループへと成長させた。

2026年現在、Amazonとのパートナーシップを基盤に東京・表参道でのK-ビューティーセレクトストアを開催するなど、クリエイターキュレーションベースのグローバルK-ビューティープラットフォームの構築を進めている。


Leferiについて、教えてください。

Leferi(レフェリ)は、2013年に設立された韓国最大のビューティーインフルエンサーマーケティンググループです。現在、Youtubeチャンネル登録者145万人を誇るLeo J Makeup(レオジェイ)をはじめ、1,000名以上のビューティー・ライフスタイルクリエイターが所属しています。クリエイターマネジメントからデジタルマーケティング、コマース、ブランドプロデュース、そしてグローバルリテール事業まで、インフルエンサービジネスのバリューチェーン全体を統合的に運営しています。

私がこの事業を始めたきっかけは、ビューティー産業の構造的変化をいち早く捉えたからです。Leferi設立当時の2013年ごろ、消費者の化粧品購買における意思決定は、テレビ広告や雑誌から、YouTubeクリエイターによるレビューへと急速に移行していました。私はこの変化が一時的なトレンドではなく、産業全体のパラダイムシフトであると確信し、クリエイターの影響力を体系的にビジネス化する会社を創ることを決めました。

Leferiの差別化ポイントは、単なるインフルエンサーエージェンシーではないという点です。自社の品評研究所「Leferi Selects Lab」を運営し、数千もの化粧品を直接テストし、データに基づいてクリエイターごとに最適な製品をマッチングしています。また、独自のデータ分析システムを活用したコンテンツ分析、クリエイターチャンネル成長R&D、そして独自のビューティーインデックス「LSI(Leferi Selects Index)」などを通じて、感覚ではなくデータでビューティートレンドを読み取り、ブランドとクリエイターを結びつけるシステムを構築してきました。

そして現在、Leferiが最も注力している事業が「SELECT STORE(セレクトストア)」です。

現在、K-ビューティーが世界的に注目を集め、急成長していますが、数万もの韓国ブランドが個別かつ散発的に海外進出しているのが現状です。それによりブランド間の価格競争が激化し、品質のばらつきが露呈する中、K-ビューティー全体のブランド価値が希薄化するリスクが高まっています。
この状況を打開するためには、フランスがコスメティック産業を国家ブランドとして体系化したように、K-ビューティーもまた、産業全体の信頼性と品格を高める形で海外に展開される必要があります。

Leferiは13年にわたり蓄積してきたクリエイターデータとネットワークを基盤に、数万点の製品から上位1%のみを厳選するキュレーションシステムを構築しました。ここにAmazonなどのグローバルECプラットフォームとのパートナーシップ、グローバルビューティーマガジンAllureとのメディア協業、そして各国の優れた立地のオフラインスペースを組み合わせ、オンラインとオフラインを同時に攻略するO2O(Online to Offline)モデルを設計しました。

SELECT STOREは、K-ビューティーブランド単独では出店が難しいプレミアムな空間において、クリエイターキュレーションという名分と信頼を基盤に、ブランディング・PR・リテール・Eコマースを一度に体験できる統合プラットフォームです。今回、東京で開催された「1% SELECT STORE TOKYO」が、その海外初の事例であり、今後アメリカ、東南アジア、ヨーロッパへと拡大し、K-ビューティーブランドのグローバル進出インフラとなることを目指しています。

SELECT STOREと一般的なポップアップストアの違いは何でしょうか?

最大の差別化ポイントは、「クリエイターキュレーション」がイベントの核心軸であるということです。

一般的なK-ビューティーポップアップは、個々のブランドが自社製品を日本の消費者に直接紹介する形式です。ほとんどが2〜3日間の展示会形式で開催され、運営もブランドが自ら行わなければなりません。しかし、SELECT STOREはまったく異なる構造です。韓国のトップビューティークリエイターたちが直接厳選したブランドと製品に一つの空間で出会うことができるのです。さらに、12日間にわたる大規模イベントとして、すべての運営を弊社Leferiが一貫して担います。

2つ目は規模と立地です。表参道駅からほど近い場所に位置するヨドバシJ6ビルは、シャネル、カルティエ、ルイ・ヴィトンなど数々のグローバルラグジュアリーブランドが単独ポップアップを開催してきた、東京屈指のイベントスペースとして知られています。K-ビューティーブランドが単独ではなかなか出店が叶わない特別な空間ですが、Leferiが「最上位K-ビューティーセレクション」という名分のもと、500坪にも及ぶ空間を12日間、独占で賃借し運営しています。

各ブランドごとに広いスペースを確保したSELECT STORE内

3つ目は、オンラインとオフラインの連携構造です。今回のSELECT STOREではAmazonが公式パートナーとして参加しており、イベント期間中にAmazonのメインページにおいてK-ビューティー特別プログラムが同時開催されています。オフラインで体験し、オンラインですぐに購入できるO2Oモデルが、K-ビューティーの海外進出イベントに適用されたのは今回が初めてです。

4つ目は、日韓双方向の交流です。韓国のクリエイターのみの参加ではなく、日本のビューティークリエイターも700名以上が参加することで、両国のクリエイター間で実質的なネットワーキングとコラボレーションが行われています。韓国から日本への一方的な進出ではなく、両国のビューティー文化が出会い融合する場を作りたいと考えました。

海外初開催のSELECT STOREですが、日本の皆さまに楽しんでもらいたいポイントはありますか?

私は2011年に初めて東京を訪れた際、表参道の洗練された品格ある街並みから深いインスピレーションを受けました。あれから15年が経った今、まさにその表参道でLeferi初の海外SELECT STOREを開催できたことは、私にとって非常に大きな意味を持ちます。

そして、初の海外開催地で日本、中でも東京を選んだことには深い理由があります。

私は日本のビューティー産業に対して心からの敬意を持っています。資生堂が1872年に創業して以来、150年以上の歴史を築いてきた日本のビューティー産業は、世界で最も精緻で成熟した市場です。企業の持つ品質への強いこだわり、消費者の高い審美眼と厳しい基準、マツモトキヨシをはじめとする世界的なビューティーリテールインフラ。これらすべては、長い時間をかけて築き上げられてきた日本ビューティー産業の資産です。

韓国の化粧品と日本の化粧品には、それぞれ明確な強みがあります。韓国はトレンドへの反応速度、革新的なテクスチャーと成分配合、SNSをベースとしたマーケティングに強みがあり、日本は基礎研究力、製品の安定性、消費者の信頼に基づくブランドビルディングにおいて世界最高水準です。私はこの両国の強みが競争ではなく融合した時、「東アジアビューティー」という新たなカテゴリーとして、グローバル市場ではるかに大きなシナジーを生み出せると信じています。

今回のSELECT STOREの開催地に東京を選んだのは、日本の消費者とビューティー産業から学びたいという思いの大きさからです。世界で最も厳しい消費者に認められることこそ、K-ビューティーが本当のグローバル水準にあるかを証明する最も確実な方法だと考えています。

日本の消費者の皆様に最もおすすめしたいポイントは3つあります。

1つ目は、「韓国で今最もホットなブランド」を一堂にお楽しみいただけることです。韓国のトップクリエイターたちが実際に使用しおすすめするブランドが集結していますので、日本にまだ正式進出していないブランドもいち早く体験していただけます。

2つ目は、Amazonの特別プログラムと連携していることです。会場で気に入った製品を見つけたら、Amazonを通じてすぐに購入できる導線が整っており、日本の消費者の皆様にとって非常にアクセスしやすい構造になっています。

3つ目は、韓国のクリエイターに直接会えることです。Leo Jをはじめ、Minsco(ミンスコ)、Arang(アラン)など、韓国で数百万人の登録者を持つクリエイターたちが現場で直接製品を紹介し、皆様とコミュニケーションをとる機会をご用意しております。

現在、K-ビューティーが急速に成長していますが、その要因は何だとお考えですか?また、今後どのような進路を辿ると思われますか?

K-ビューティーの急成長要因は、大きく3つに分けられます。

1つ目は、クリエイターエコノミーとの結合です。K-ビューティーが他国のビューティー産業と最も大きく異なる点は、成長過程においてビューティークリエイターの役割が決定的であったということです。韓国のビューティークリエイターたちは単なる広告モデルではなく、製品を実際に使用し正直なレビューを通じて消費者の信頼を獲得する「専門家」として確立されました。このクリエイターたちがグローバルプラットフォームで活動することで、K-ビューティーの認知度と信頼性が世界中に広がったのではないかと考えています。

2つ目は、速いトレンドサイクルと革新的な製品開発です。韓国のビューティー産業はトレンドへの反応速度が非常に速く、中小ブランドが大胆に革新的な製品を発売します。クッションファンデーション、マスクパックなど、現在のグローバルビューティーの主流となっている製品トレンドの多くは、韓国から発信されており、こうしたイノベーションは今も続いています。

3つ目は、コストパフォーマンスです。韓国の多くのビィーティーブランドは、フランスやアメリカなどのラグジュアリーブランドに比べ、手頃な価格帯で高品質な製品を提供しており、特に若い世代を中心に世界中で愛されています。

今後、K-ビューティーは「オンラインからオフラインへ」、そして「製品販売から文化輸出へ」進化すべきだと考えています。

率直に申し上げると、現在K-ビューティーのグローバル売上の大半がTikTok ShopやAmazonなどのオンラインチャネルに集中しています。これは急速な成長を可能にしましたが、同時に刺激的なマーケティングと価格割引競争に陥るリスクを抱えています。K-ビューティーが持続的に成長するためには、オフラインでブランドのプレミアム価値を適切に伝える段階へ移行する必要があります。

そしてこの過程で核心的なのは、K-ビューティーのみに限らず、各国のビューティー文化やインフラとうまく融合し、ともに成長できることだと考えています。日本であれ、アメリカであれ、東南アジアであれ、各市場の消費者需要や現地流通インフラについて深く理解し、そこにK-ビューティーの強みを自然に溶け込ませることが真のグローバル化だと考えています。LeferiのSELECT STOREは、まさにその試みの出発点です。

貴社の今後のビジョンを教えてください。

Leferiのビジョンは、「K-ビューティーと世界各国のビューティーをつなぐグローバルビューティーバリューチェーンのリーダー」になることです。

これまでK-ビューティーの海外進出は、「韓国から外へ」という一方通行でした。しかし私は、双方向の交流があってこそ、真のグローバル展開だと考えています。韓国ブランドが日本、アメリカ、ヨーロッパなど海外に進出する際、各国にカスタマイズされたマーケティング・PR・クリエイターキャンペーンをリードするのはもちろん、将来的には海外各地の優れたビューティーブランドが韓国市場に進出することもサポートする役割を果たしたいと考えています。

K-ビューティーの革新的な製品力に、日本の精緻な品質管理、フランスのブランドヘリテージ、アメリカのマーケティングスケールが融合すれば、「東アジアビューティー」、さらには「グローバルビューティー」という新しいカテゴリーが生まれ得ると考えています。Leferiがその融合のハブとなりたいのです。

具体的には3つの方向を推進しています。

1つ目は、グローバルSELECT STOREの拡大です。今回の東京を皮切りに、今後アメリカ、東南アジア、ヨーロッパなどの主要市場でも、クリエイターキュレーションベースのK-ビューティーリテール空間を展開していく計画です。各国の代表的なリテールプラットフォームとの戦略的パートナーシップを通じて、K-ビューティーブランドが現地で自然に定着できるインフラを構築することを目指します。

2つ目は、国別カスタマイズ型グローバルマーケティングサービスの本格化です。海外進出するK-ビューティーブランドに対して、現地クリエイターとのマッチング、広告キャンペーン企画、PR、オフラインイベントまでワンストップで支援するサービスを拡大しています。まずは2026年中にアメリカで子会社を設立し、日本でも現地パートナーシップを強化して、グローバルマーケティングエージェンシーとしての体制を強化していく計画です。

3つ目は、グローバルクリエイタープラットフォーム「Le.commend(レコメンド)」の拡大です。Le.commendは、K-ビューティーブランドが世界中のクリエイターに製品をシーディングし、クリエイターがそれをレビュー・おすすめするグローバルプラットフォームです。韓国のクリエイターだけでなく、日本、アメリカ、東南アジアなど各国のローカルクリエイターとビューティーブランドをつなぎ、国境を超えてビューティーがコミュニケーションされるエコシステムを構築しています。

最終的にLeferiが目指すのは、K-ビューティーブランドが海外に進出する時、そして海外ブランドが韓国に入ってくる時——「Leferiと一緒にやろう」と思い浮かべていただけるグローバルビューティーバリューチェーンの総合リーダーになることです。K-ビューティーが一方的に輸出されるのではなく、世界各地のビューティー文化・インフラ・リテールと真に融合してシナジーを生み出し、その過程でK-ビューティー、ひいてはビューティー産業全体が、より高い水準に成長する好循環。Leferiがその好循環の中心となりたいのです。


株式会社Leferi(Leferi Co., Ltd.)

HP:https://www.leferi.co.kr/

1%SELECT STORE TOKYO

開催期間:4月2日(木)~13日(月)
営業時間:10:00~20:00 
開催場所:ヨドバシJ6ビル(地図

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日韓の豪華クリエイター陣が参加したKYEAの様子はこちら👇