ZEP – 代表 キム・サンヨプ

NAVER Z、SNOWでメタバースサービスZEPETOの企画と新事業のローンチを主導した後、2021年にメタバースプラットフォーム「ZEP」を開始。
2024年にはメタバース基盤のクイズプラットフォーム「ZEP QUIZ」を新規ローンチし、全世界で約600万人が使用するグローバルエドテックサービスに成長させた。


クイズで授業を復習!?韓国発AI基盤エドテックサービス

弊社は、AI技術を基盤としたエドテックサービスを提供している会社です。

弊社のサービスは主に小中学校の授業内容を復習するためのもので、クイズに回答することによって、ゲーム感覚で学習できる点が特徴です。

ノートをまとめたり演習問題を解いたりする座学的な復習ではなく、クイズを通じて学習することでゲーム感覚で学べるため、楽しく学習効果を高めることができます。学生の皆さんに「勉強することが楽しい」「復習って大事なんだ」と思ってもらいたくてこのサービスを始めました。

現在、弊社のサービスは韓国内の小・中学校の半数以上に導入されており、月に150万人ほどの学生に利用されています。

クイズ形式かつゲームのようなデザインで、楽しく学習が進められる。

「やらされる勉強」から「自らやりたいと思える勉強」へ

私は、母が教師だったこともあり、もともと教育分野には高い関心がありました。

大学在学中も教育系のボランティアサークルに所属して子どもたちに勉強を教えたり、プログラミングを教えるサークルを立ち上げたりして、教育に深く関わる活動をしていました。

現代社会では、数十年前と比べて教育の受け方は大きく変わりました。

一方で、変わり映えしない毎日の中で勉強のモチベーションを保つことは今も昔も簡単ではありません。

「授業についていけない」「よく分からない」と遅れを感じている学生は特に、勉強することから遠ざかってしまうかもしれません。

私たちのサービスは、そのような学生にこそ使っていただきたいものです。クイズ形式で復習できるため、勉強しているというより、ゲームをしているような感覚で自然と学びに没頭できます。

学生の学習モチベーションを維持していくために必要な、画期的サービスだと自負しています。

勉強は、どれだけ問題を解いたかよりも、どれだけやる気になれたかが一番重要です。

誰かにやらされる勉強ではなく、自ら面白さや必要性を感じてする勉強の方が絶対に成長しますし、成長する自分に対してだんだんと自信もついてくると思います。

学校教師の生の声を掬い取り、学習効果を実感できることにこだわる

現在、弊社には35人のメンバーがいて、そのうちの15人が開発者です。

その他には、デザイナーや営業担当がいます。

弊社のサービスは主に学校で利用していただくサービスなので、教師の方はもちろん、そして韓国では地域の教育委員会とも協力し、より多くの生徒さんに利用していただけるように活動しています。

教師を対象としたセミナーを頻繁に開催したり、教師限定のオンラインコミュニティを運営して情報交換の場を作ったり、教師が集まって意見交換をする研究会のようなものもあります。

教育熱心な教師の皆さんの悩みや困りごとは、現場ならではの本当にリアルなものばかりです。だからこそ、それを解消できれば、学生自身が勉強の効果を実感する機会を増やすことにも直結します。

生徒の学習の楽しさを追求するだけでなく、教師による学習管理サービスも充実している

その甲斐あってか、サービスを利用している学生から「勉強が楽しくなった」「サービスを作ってくれてありがとう」とメッセージをいただきました。本当に嬉しかったですね。自分たちがしていることは間違っていないと証明された瞬間でした。

今後さらにこの価値を広めていくために頑張りたいです。

日韓教育現場、デジタル教育の普及率に大きな差

韓国と日本の教育システムは、非常に似ています。幼いころから学習塾に通う子どもも多く、激しい受験戦争もあります。

そんな日韓の教育現場で大きな違いを取り上げるとしたら、それは「デジタル教育の普及率」だと思います。

韓国では、すでに学生1人につき1台のタブレットが支給され、着々とデジタル化が進んでいます。

日本も「GIGAスクール構想」によって大きく進展したものの、現時点ではまだ100%ではなく、普及率や活用方法には課題が残っています。日本では、何か新しい制度や製品を導入する時、かなり慎重になる傾向があるため、普及まで長い時間がかかるのでしょう。

私たちのような海外企業が、このような点に切り込んいくニーズもあるのではないかと感じています。

私たちは今すでにGoogleやソフトバンクとパートナーシップを結んでいます。今後は日本国内の電子機器メーカーともパートナーシップを結びたいと考えています。

日本の教育現場におけるデジタル化に貢献できる可能性があるのなら、ぜひお役に立ちたいですね。

ZEPが実現する「誰一人置き去りにしない」教育の価値と可能性とは

私たちZEPの使命は、学生の皆さんに勉強の面白さと必要性を伝えていくことです。

これからも学生ひとりひとりが、自分に合った勉強法と勉強する意味を見つけられるようなサービスでありたい。そのための改善や開発には労力を惜しみたくありません。近い未来には、韓国内全ての学校に弊社のサービスを導入し、勉強の面白さに気づく学生を増やして学生の将来の選択肢に貢献したいです。

勉強の面白さに気づくことができた学生は皆、外部からの圧力ではなく、自らすすんで勉強するようになります。

「勉強は面白い」という価値を伝えることこそ、教育の本質なのです。

創業以来、私たちは世界の教育を変えたいという思いで活動してきました。

教育業界は、本当に変化が激しい業界です。その上、現代社会では、どの国でも変わりゆく時代に合った教育の形を追求することが重要視されています。

弊社は小さな会社ですが、韓国で100万人規模のユーザー数を誇り、優れたAI技術も持ち合わせたグローバル市場でも十分な存在価値を持つ会社です。

また、社員それぞれのスキルや得意なことを最大化できるような組織づくりにも気を遣っていて、企業としての機能性も高いと思います。すでにさまざまな企業とパートナーシップ契約を結んでいますし、セミナーなどのイベント開催にも強みがあります。

未来の世界を担う子どもたちを、誰一人置き去りにしない。そんな教育を実現するため、私たちのビジョンに興味を持ってくださる日本企業の方がいらっしゃいましたら、いつでもご連絡いただけると嬉しいです。