インタビュー

子どもにスマホを持たせる時の保護者の心配事をまるっと解決するAIアプリ「コドマモ」|Adora株式会社 -代表取締役社長 冨田直人氏

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Adora株式会社 -代表取締役社長 冨田直人氏

藤田医科大学客員教員。インド・ニューデリーのカフェの店長として勤務していた際の顧客と同社を起業。チャイルドカウンセラー資格保有。


-Adora株式会社はどのような会社でしょうか?

Adora株式会社は2023年7月に設立されました。設立の経緯は2022年に遡ります。当時、愛知県内で青少年がSNSを通じて知らない人と繋がり、性被害に至る事件が増加している現状がありました。この問題に対処するため、技術やアカデミアの力を活用して解決策を模索することになり、愛知県警と私が当時客員教員を務めていた藤田医科大学でプロジェクトとして始まりました。

藤田医科大学内で、私がITの専門家として知られていたことから、関係者から相談を受け、取り組むことになりました。その結果、愛知県警、藤田医科大学、そして私たちの産学官連携のプロジェクトとして取り組むことになったのです。

昨年の2013年の4月に「コドマモ」という名前でアプリをリリースして、 性的な自撮りの検知が主なサービスとして始まり、そこからさらに子どもがスマートフォンを使用する際の様々な課題解決したいという思いから、1年かけて機能を追加してきました。現在累計5万人以上の方々で使っていただいています。



 

-「コドマモ」の特徴を教えてください。

「コドマモ」は、保護者の心配事をまるっと解決する、お子様にスマホを持たせる際の頼れるAIアプリです。このアプリを利用すると、保護者のスマートフォンとお子様のスマートフォンに登録することで、さまざまな機能を活用できます。例えば、スマートフォンの利用時間を制限して過度な使用を防ぐ機能や、お子様の位置情報を追跡できる機能、さらには性的な自撮りを防止する自動検知機能があります。

危険な自撮り_検知画面


最近では、歩きスマホも社会問題となっていますよね。ゲーム中に他人にぶつかったり、赤信号に気が付けず渡ってしまったりする事例が増えています。そのため、歩行中にゲームや特定の操作を制限する機能も備えており、この技術は現在特許申請中です。

さらに、今年5月頃にリリース予定の新機能は、危険なチャットのSOS機能です。この機能を導入することで、子どもが危険なチャットをしている場合に自動的に検知し、必要に応じて保護者に通知することができます。

学校や習い事で知り合う子ども同士でも、危険なチャットが行われる可能性があります。しかし、子どもたちは親に心配をかけたくないと思う場合があり、いじめや誹謗中傷、犯罪に巻き込まれていてもなかなかその事実を伝えられないことがあります。そうしたケースにおいて、子どもの代わりにSOSを通知し、危険から守ることができる仕組みを提供する予定です。


コドマモ_画像検知の仕組みと効果



-これまでのスマートフォンを使用する子どもを危険から守るサービスとの違いは何でしょうか?

既存のサービスとの違いについて、これまでのスマートフォン関連の子ども保護サービスは、主に携帯キャリア各社から提供されていました。しかし、これらのサービスは、危険なサイトのフィルタリングや利用時間の管理など、使用方法の制限に留まっていました。

一方で、総務省の調査によれば、子どもがスマートフォンを持つ際の保護者の主な心配事は、「知らない人とSNSで繋がること」「クラスメイトからの誹謗中傷やいじめ」などが挙げられています。現在のスマートフォンの利用状況を考えると、危険なウェブサイトの制限だけでなく、SNSなどのアプリを介したコミュニケーションによって起こり得る問題も重要な課題となっています。

このような観点から、コドマモは新しいソリューションを提供し、保護者が求める機能を提供できると考えています。


 

-韓国に進出した理由について教えてください。

韓国でもいじめや誹謗中傷が社会課題として広く認識されています。急速なインターネットの普及に伴い、これらの問題が増加していると考えられます。また、調査を通じて、誹謗中傷などの問題が社会全体だけでなく、保護者のニーズとしても存在することが明らかになりました。

他の国と比較すると、アメリカやヨーロッパではより個人主義的な傾向が強いですが、日本や韓国の保護者は比較的全体主義的な考え方を持っている傾向があります。これは文化的な側面からも見て、私たちが提供するアプリとの相性が良いと考えられます。特に、韓国のアプリストアの支払いランキングを見ると、ユーザーがアプリに対して積極的に支払いを行っていることも分かっています。

最初の海外進出先として、似ている文化や社会課題があることに加えマーケットの支払い能力を考慮していました。


 

-韓国以外の国への進出計画はありますか?

アジアを中心に、インドネシア、ベトナム、インドなど、さまざまな国での展開を目指しています。各国にはそれぞれ独自の社会課題が存在していると思います。

そして、日本のスタートアップが韓国やアジアで成功を収めている例はまだまだ少ないと感じます。海外展開をすることはさまざまな難しさが伴うと思いますが、積極的にチャレンジし成長の機会を追求していきたいと考えています。
 


-韓国市場検討する中で、感じた日韓の子どものスマートフォンの使用方法や問題点の違いはありましたか?

私たちが実施したアンケートなどから日韓の共通点が多い一方で、保護者の心配事については、日本と韓国で異なる側面も見えてきました。

例えば、性的な自撮りを撮ってネットで知り合った人に送ることで被害に遭うケースは、韓国で非常に多く報告されています。そのため、韓国の保護者も子どもにスマホを持たせることに対する心配事の1位として挙げています。

一方で、日本でのアンケートでは7位程度に留まっています。もちろん日本でも性的な自撮りに関する心配事は意識されてはいますが、それほど深刻な社会問題としては認識されておらず、表面化していない部分があると考えています。

こういった結果から韓国では、スマートフォンでの性的な自撮りをすること、送信することに関する考え方が成熟していると感じました。また、保護者がこの問題について認識している理由として、保護者のリテラシーが高いことや、性的な自撮りに関する社会的課題が日本よりも深刻である可能性が考えられますが、メディアがこの問題を積極的に報じていることも大きな影響を与えていると思います。

さらに、スマートフォンの利用時間に関する意外な結果もありました。韓国では勉強が重視される傾向があるため、利用時間に関しては厳しい制限があることを予想していましたが、保護者対象のアンケートではそれほど関心が高くないことが分かりました。おそらく、利用時間の管理に関するリテラシーが一定程度高く、すでにある程度解決できているためにこのような結果が得られたのだと考えています。

近年、日本でも国から親子で利用時間のルールを決めることや、子どもが自己管理できるようにする取り組みが行われています。これらの取り組みは、保護者や子どもたちがスマートフォンの利用をより健全にするための一助になると思っています。
 

-最後に今後の計画について簡単にご共有いただければと思います。

日本でも引き続きユーザー数と市場シェアを拡大していきたいと考えています。特に有料機能に注力し、その拡大を図っていきたいです。有料ユーザーの増加は会社として重要な指標であり、その点にも焦点を当てています。

また、韓国でも同様に今年3月にリリースしたばかりですが、ユーザー数も着実に増加しています。今年はスピード感を持って、一定の規模に拡大していきたいと考えています。現在、チャットのSOS機能も韓国語で開発中であり、韓国でのローンチも計画しています。

昨年は準備が多忙な時期でしたが、今年は力を入れてさらなる成長を遂げたいと考えています。

私たちにとって最も重要なのは、どの国においても保護者の心配事を解決し、犯罪や危険から子どもを守ることです。そして、「子どもにスマホを持たせるときは、コドマモだよね」という認識をしていただき、子どもにスマホを持たせる際の定番アプリとなり、多くの子どもたちをいじめや性被害、誹謗中傷から守る手助けをできればと考えています。

最終的には、3年後にユニコーン企業としての地位を築くことを目指し、迅速な展開を進めていきたいと思っています。私たちのアプリにご興味がある方にはぜひ、ジョインしていただきたいと思っています。


Adora株式会社

HP:https://kodomamo.com
 アプリインストール:
https://link.kodomamo.com/app-install

/media/KORIT編集部
記事を書いた人
KORIT編集部

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