韓国で1人企業が116万社を超えたが、代表者の平均年齢は55歳に達し、10人中9人以上は規模拡大の意向はなく、現状維持にとどまっていることが分かった。開業資金の97%を自己資本に依存し、支援事業を一度も申請したことのない企業が88.6%に上るなど、政策アクセシビリティの問題も確認された。
中小ベンチャー企業部(省)と創業振興院が公開した「2025年1人企業実態調査」では、2024年12月31日時点で1人企業の、全国116万2529社を対象に、企業現況、運営実態、支援政策の需要などを総合的に把握した。
社歴平均13年…「既に長く経った企業」
1人企業の平均設立年度は2010.9年、平均産業活動期間は13.1年だった。「2011年以前」に設立された企業が全体の39.0%で最も多く、以下、2018年(7.8%)、2019年・2015年(各6.0%)の順だった。企業全体の40%近くが開業後14年以上運営中であることを意味する。1人企業のエコシステム自体が新生企業の流入より既存企業の生き残りで維持されている構造であることを示唆している。
共同開業比率は0.5%に過ぎず、共同開業時の平均参加人員は1.4人だった。
50代男性の代表者が中心…若者の開業はごく少数
代表者の性別は男性が70.7%、女性が29.3%で男性が約2.4倍多かった。年齢帯別では50代が37.5%で最も高い割合を占め、以下、60代(26.5%)、40代(23.7%)、70代以上(6.7%)の順だった。一方、30代は5.4%、20代は0.3%にとどまった。39歳以下の若者の割合を合算すれば全体の5.7%に過ぎず、法律上「若者1人企業」の支援対象の底辺自体が非常に薄いことを示している。代表者の平均年齢は55.1歳だった。
業種別では製造業の代表者の平均年齢が59.7歳で最も高く、電子商取引業が51.8歳で最も低かった。
学歴は大卒(在学含む)が48.8%で半分近くを占め、以下、高卒(25.1%)、専門学校卒(17.6%)、大学院修士(4.5%)の順だった。
中小企業の退職後に開業…元職場のキャリア平均16年
開業前の主要キャリアを見ると、中小企業への勤務経験者が60.3%と圧倒的に多かった。これに、事業体運営(8.7%)、フリーランサー(7.6%)、公共機関勤務(4.4%)の順に続いた。
開業前の職場勤務期間が「2年以上」の回答者は98.1%で、全体の平均勤務期間は16.3年に上った。長い職場経験の後、独立する「キャリア開業」のパターンが1人企業の主流を成していると見ることができる。前職場と現業との関連性については「関連がある」との回答が53.7%で半分を超え、「ある程度関連がある」が20.0%、「関連はない」は26.4%だった。
以前に開業経験がある代表者は14.2%で、開業経験がある場合、平均1.5回開業したことがわかった。
開業の動機1位「より高い所得」…97%が自己資本に依存
開業の動機(複数回答)では「より高い所得を得るため」が40.0%で最も高く、「自分の適性と能力を発揮するため」(36.5%)、「生計維持のため」(14.5%)の順で続いた。
開業準備期間は平均13.1ヶ月だった。「1年~1年6ヶ月」が33.0%で最も多く、以下、「6ヶ月未満」(25.4%)、「6ヶ月~1年未満」(21.5%)、「2年以上」(14.0%)の順だった。
開業資金調達では自己資本への依存度が際立った。総調達資金は平均6,375万ウォン(約677万円)で、このうち自己資本比率は97.4%に上った。民間からの資金調達は0.3%で、最も低かった。外部からの資金調達の経路が事実上、遮断された状態で創業がなされている構造で、初期資本規模と成長可能性が代表者の個人資産によって決定される構造的限界を浮き彫りにしている。
開業当時の主な懸念事項(1位)は地域別に差が見られた。首都圏は「広報・マーケティング」(16.3%)が最も多かった一方、中部の忠清(チュンチョン)圏と北東部の江原(カンウォン)・南部の済州(チェジュ)は「行政手続き」(各20.1%、20.0%)が最も多く、地域別に支援需要が異なることがわかる。
売上平均2億6,634万ウォン…事務スペースの半分以上は家賃
企業運営の現状を見ると、2024年時点の1人企業の平均売上高は2億6,634万ウォン(約2,829万円)、平均当期純利益は3,623万ウォン(約384万円)、平均負債総計は5,469万ウォン(約580万円)だった。
地域別では首都圏の売上平均(2億7,848万ウォン、約2,900万円)が最も高く、当期純利益の平均は江原・済州地域(4,017万ウォン、約426万円)が最も高かった。業種別では事業施設の管理及び事業支援サービス業の売上平均(4億2,426万ウォン、約4,500万円)が最も高く、当期純利益基準では製造業(6,597万ウォン、約700万円)がトップだった。
事務所の形態は民間賃貸(保証金あり)が58.5%で過半数を占め、以下、自己所有(27.6%)、民間賃貸(保証金なし)(3.6%)の順だった。民間賃貸基準の平均保証金は2,560万ウォン(約271万円)、月賃貸料は79.1万ウォン(約8万3,000円)で、公共賃貸施設・支援センター入居企業の場合、平均保証金660万ウォン(約70万1,000円)、月の支給金47.3万ウォンは(約5万円)だった。公共賃貸活用時の賃借費用負担が大きく低くなるほど、支援センターの供給拡大が実質的なコスト削減効果につながる可能性がある。
主な売上取引タイプ(1位)は消費者直接取引(B2C)が78.0%で圧倒的に多く、以下、企業間取引(B2B)19.1%、政府・公共機関対象(B2G)2.4%の順だった。主な取引方式は、用役・サービス提供が51.8%、製品の韓国内での販売が46.9%だった。輸出は0.7%にとどまり、ほとんどが内需市場に集中していた。
労働者数は平均1.0人で、男性0.6人・女性0.4人レベルだった。
93%が「現状維持」…開業教育の経験も3.5%のみ
今後の企業運営計画では「現行維持」との回答が93.2%と圧倒的だった。 「事業規模を縮小」が4.8%、「事業規模を拡大」は1.6%にとどまった。今後6ヶ月間に人員補充の計画もない会社が60.4%だった。1人企業の絶対多数が現在の規模と構造を維持することを目指しており、スケールアップの動力が内部的に作動していないことを示す数値だ。
開業及び経営関連の教育・訓練経験があるとの回答は3.5%に過ぎなかった。96.5%の代表者が体系的な開業・経営教育なしに事業を続けているという意味で、ビジネス力強化の側面から構造的空白が存在するとみられる。教育経験者が受講した内容は「開業経営管理の理解」(57.1%)、「開業手続及び法規の理解」(42.3%)、「開業環境の理解」(30.5%)の順だった。
支援事業の申請経験88.6%が「ない」…情報不足が原因1位
1人企業への支援事業に関しては、申請経験がないとの回答が88.6%に上った。 「支援を受けたことがある」は10.0%、「申請したが支援を受けていない」は1.4%だった。支援を受けていない理由としては「支援事業に対する情報不足」が32.2%で最も多く、「希望する支援事業がないから」(31.4%)、「支援手続きが難しいから」(16.9%)の順だった。情報アクセシビリティとプログラム適合性の両方で改善が必要なことが数値で確認されたわけだ。
希望する支援内容としては「事務スペース(1人企業支援センター」(20.1%)が最も多く、以下、「事業化(マーケティング・販路支援など)」(9.3%)、「専門家諮問(税務・会計・法律・開業など)」(9.0%)、「教育・メンター」(5.6%)の順だった。好ましいスペース形態(1位)は単独スペース(57.2%)、共有オフィス(17.7%)、製作スペース(14.0%)の順だった。
支援事業の認知経路はオンライン広告(35.8%)、知人・口伝え(23.4%)、広報印刷物(16.9%)、公共機関ホームページ(15.6%)の順で、オンラインチャンネルの比重が最も高かった。
今後の有望業種に「文化コンテンツ・知識サービス・電気電子」と回答
今後の有望業種(1位)では「文化コンテンツ(映像・放送・ウェブトゥーンなど)」が17.6%で最も高く、「知識提供サービス(コンサルティング・教育など)」(16.6%)、「電気・電子(電子機器・ディスプレイなど)」(13.9%)の順で続いた。1人企業の従事者たちが自らコンテンツ・知識基盤サービス業と技術製造分野の成長可能性を高く評価していることを示している。
知的財産権の保有企業を対象とした別途調査では、韓国内の知的財産権の出願平均は2.4件だった。専門・科学及び技術サービス業の韓国内での出願平均が8.9件で、業種の中で最も高かった。
今回の調査は、開業後10年以上になった企業が主をなす中、若者の参入は微弱で、ほとんどの企業が現状維持に集中し、政策支援との接点が依然として少ないことが数値で確認されたことに意味がある。今後、政府の支援事業が単純な予算執行にとどまらず、実際の需要者に届く伝達システムを整えることが課題として残る。
原文:https://platum.kr/archives/284832
