韓国の中小ベンチャー企業部(省)が、グローバルユニコーン企業に成長する可能性が高い「ベビーユニコーン」企業51社を選定した。

ベビーユニコーン育成事業は2020年から推進され、今年までに計350社が選定された。今年は計217社が申請し、最終50社を選定。約4.3倍の競争率だった。

選ばれた50社のうち、約86%に相当する43社がAI・ビッグデータなどディープテックの10大分野の技術を有する企業だった。選定企業は平均で企業価値321億ウォン(約33億6,000万円)、資金調達金額約56.1億ウォン(約5億8,700万円)、売上高約44億ウォン(約4億6,000万円)、雇用人員約30人だった。

分野別ではAI・ビッグデータが24社で最も多く、バイオ・ヘルス7社、エコエネルギー6社、ロボット2社、サイバーセキュリティ・ネットワーク2社、未来モビリティ1社、宇宙航空海洋1社が選定された。

選定企業中、Sketchsoft(スケッチソフト)は生成型AIを連携した3Dドローイング・アプリケーションサービスを提供する企業だ。ユーザーが2Dペン、タッチ入力のみを活用して自動的に3Dグラフィックスの図面を製作できる対話型コンピュータグラフィックソフトウェア技術を通じて、世界120カ国で売上が発生している。

eflow(イフロー)はインホイール(In-wheel)モーターメーカーで、小型・軽量化が可能な軸方向磁束型モーター(AFPM)の商用化技術を確保し、小型高出力モーターが必要な次世代モビリティ、ロボット、航空宇宙などに活用できる革新技術を有するディープテック企業だ。

選定された企業には市場開拓資金として最大3億ウォン(約3,100万円)と、技術保証基金の特別保証最大50億ウォン(約5億2,300万円)が支援される。今年から「成果連動保証制度」を導入し、選定企業が後続投資、売上などで一定の成果を達成すれば、別途審査なしに追加で保証を支援し、スケールアップに必要な資金を供給する予定だ。

そのほか、グローバル市場進出のための現地グローバルIR及びグローバル技術フェアへの参加、KOTRA(大韓貿易投資振興公社)貿易館の協力によるグローバル市場進出プログラムの運営、戦略的グローバル市場進出のためのグローバルコンサルティングプログラムなどを運営する。

ベビーユニコーン育成事業はグローバルユニコーンプロジェクトの第1段階で、企業価値1,000億ウォン(約104億6,000万円)未満のベビーユニコーンから、1,000億ウォン(同)以上1兆ウォン(約1,046億8,700万円)未満の予備ユニコーン、1兆ウォン(同)以上のグローバルユニコーンに成長させる段階別育成体系だ。

支援対象は「ベンチャー企業育成に関する特別法」が定めるベンチャー企業で、投資実績20億ウォン(約2億円)以上100億ウォン(約10億4,700万円)未満または企業価値300億ウォン(約31億4,100万円)以上の企業だ。

中小ベンチャー企業部のオ・ヨンジュ長官は「これまでベビー・予備ユニコーン企業は選定以降、持続的に後続資金を調達して企業公開(IPO)に成功するなど、成果を上げている」とし、「ベビーユニコーン企業が『予備ユニコーン』を越えて『グローバルユニコーン』に跳躍できるよう、政策的支援を拡大していく」と話した。

今回選ばれた50社は以下の通り。

▲AI・ビッグデータ(24社)NEXTPAYMENTS、loplat、Lulumedic、BITE ME、VENDIT、Bravecompany、Biz data、softsquared、soldoc、Sketchsoft、Spacewavy、Sling、adoba、SC SOLUTION GLOBAL、Aiden Lab、AD水産、WERT INTELLIGENCE、ULIFT、InnoDtech、Inflab、FANDING、HIGHER Corporation、韓国空間データ▲バイオ・ヘルス(7社)NeuroVenti、DIGMBIO、Leesol、INNOVAC、zeronecellvane、J INTS BIO、GBIOLOGICS▲エコエネルギー(6社)labincube、ROOTS LAB、Solum新素材、SCS、KAIROS、FUTURE EV▲ロボット(2社)BRILS、ABLE Labs▲サイバーセキュリティ・ネットワーク(2社)gatda、Miliwave▲未来モビリティ(1社)eflow▲宇宙航空海洋(1社)CSO▲その他(7社)dealertire、ミスターミルク、Break & Company、Trash Busters、40FY、Gadget Korea、HYGGE

原文:https://platum.kr/archives/261443