韓国内外の金融機関・VC55社参加…スタートアップ-金融機関の協力エコシステムの拡大に期待
スタートアップ成長プラットフォームD.CAMP(ディーキャンプ)と韓国フィンテック支援センターが10月31日、ソウル・麻浦(マポ)のFRONT1(フロントワン)で「D.CAMPスタートアップOI #金融機関」と題したイベントを開催する。
今回のイベントは、スタートアップの革新技術を通じた金融機関のビジネス革新事例に焦点を当て、金融機関とスタートアップ間の協力の底辺拡大を目的に企画された。D.CAMPは10日まで参加スタートアップの募集を受け付け、1次書類審査を経て最終的に5社を選抜した。
流通・AI・保険・不動産・データ分野の革新企業が集結
最終選定されたスタートアップ5社は、ND market(ナムドマーケット)、returnzero(リターンゼロ)、AIMES(エイムス)、BigTech+(ビックテックプラス)、Antock(アントック)だ。
ND market(ヤン・スンウ代表)は20万のK生産者と卸売業者の広報・精算・海外進出を支援する流通革新企業で、「世界中の卸小売りのアマゾン」を目標に成長している。グローバルB2B取引マッチングサービス「ND market」、卸小売り注文精算協業ツール「NDアンクル」、ファッション卸売買取・精算管理ソリューション「ファッションオン」などを通じて、卸小売市場取引の全プロセスをデータ化している。
returnzero(イ・チャムソル代表)は、通話内容の文字変換アプリ「ビート(VITO)」と、会議録自動生成サービス「Callabo(コラボ)」を運営する音声認識AI専門企業だ。クラウドまたはオンプレミス方式の高速で正確な音声認識技術によりセキュリティを確保し、顧客との業務にAIを導入しようとする企業から注目されている。
AIMES(イム・ジョンユン代表)はオントロジー保険約款自動分析とAI審査自動化技術により、保険会社の商品販売と保険金の審査の自動化を手がけるインシュアテック企業だ。多数の損害保険会社、生命保険会社と協業し、保険業界のデジタル転換とAI転換を支援している。
BigTech+(ハム・ベイル代表)は、AIとビッグデータを活用した不動産資産管理および住宅賃貸借制度に絡む詐欺の予防ソリューションを提供するプロップテック企業だ。主要サービス「ホームキュー(HomeQ)」を通じて住宅団地の推薦、登記・台帳リアルタイム閲覧、保証金の安全診断など、様々な機能を提供している。
Antock(パク・ジェジュン代表)は、ビッグデータとAIを活用して韓国の全ての法人企業の財務・非財務データを収集・分析する金融データ専門企業だ。金融特化AI分析ソリューション「Antock MRI」を通じて企業の経営安定性、収益性、成長潜在性、技術革新性などを自動診断し、成果を予測して投資機関や金融機関の客観的意思決定を支援している。
グローバル金融機関55社参加…実質的な協力機会を提供
イベントはMUIP(MUFG Innovation Partners)のヤン・チュンモ副社長のオープンマイクで始まり、個別スタートアップによる7分間の協力事例発表と3分間の質疑応答が行われる。審査は金融機関の審査委員団の専門評価と来場者の投票を総合して行われる。
現地観覧及び投票参加希望者は、イベント当日までにD.CAMPの公式ホームページ内のプログラム申請ページから登録する。
授賞式では「今年のスタートアップ(金融委員長賞)」、「金融機関が注目した優秀スタートアップ(銀行連合会長賞)」、「投資家が注目した優秀スタートアップ(D.CAMP代表賞)」が発表される。受賞スタートアップには、金融機関の顧客確保の機会とビジネス成長性の立証支援、資金調達検討のほか、1,000万ウォン(約106万円)相当の賞金が与えられる。また、スタートアップとの協業を進めている金融機関の担当者には「創業者が直接選んだスタートアップに優しい金融機関担当者(金融委員長賞)」を授与する予定だ。
今回のイベントには、19の韓国内の銀行をはじめ、DG Daiwa Ventures(日本)、Global Brain(日本)、Korelya Capital(ヨーロッパ)、Legend Capital(中華圏)、三菱UFJフィナンシャルグループ(日本)、みずほ銀行(日本)など、グローバル金融機関と韓国の主要ベンチャキャピタルの計55機関が審査委員及び協力機関として参加し、スタートアップと金融業界の実質的な協力の機会を提供する予定だ。
