韓国のウェルネススタートアップSenior Vibe Corp(シニアバイブ株式会社)が、京都府宇治市にある天然温泉「源氏の湯」「スッカマ源氏の湯」で、中高年層向けの健康測定サービス「午後の健康(Afternoon Health)」の試験運用を実施した。

今回の取り組みは、温泉という従来の休息空間とデジタルヘルスケア技術を組み合わせた新たな試みであり、超高齢社会に突入した日本において温泉が健康管理のイノベーション拠点へと拡大する可能性を示す事例として注目されている。

「午後の健康」体験ブース

京都宇治の代表的な温泉施設「源氏の湯」

今回試験運用が実施された「源氏の湯」は地下約1,111mから汲み上げた温泉が人気の施設であり、 2012年の開館以来、年間約40万人が来訪している。施設内のレストランでは宇治地域で生産された米や野菜などの地域食材を活用しており、地域とも連携した運営を行っている。

源氏の湯外観(https://genji-yu.com/corp/)

伝統的な炭窯構造を応用した体験型サウナ

一方、「スッカマ源氏の湯」では、温泉だけでなく韓国の伝統的なスッカマ(炭窯)構造を応用して作られたサウナ施設を体験できる。スッカマとは、15日間火を焚いて炭を作り、5日間蓄積された熱と遠赤外線を活用し、体を温める施設である。源氏の湯グループでは、この構造を現代的に再解釈した設備で関連特許を取得している。

2022年の開館以来、洗練された空間と他にないサウナ体験で注目を集めるだけでなく、地域のスポーツ選手や文化活動への支援など、地域社会と協力したプログラムも実施している。

スッカマ源氏の湯、スッカマ(炭窯)の様子(https://genji-yu.com/corp/)

温泉施設で肩の状態を測定

今回の試験運用では、温泉利用者を対象に肩関節の動きを確認できるデジタルウェルネスサービス「午後の健康」体験プログラムが実施された。

温泉施設来訪者がプログラムに参加する様子

参加者はタブレットを使ってO/X形式の簡単なアンケートに回答。その後いくつかの動作を行うことで、測定に基づいた自身の肩関節の可動域に関するレポートが作成される。利用客は、体験後に提供されたレポートを通じ自身の肩の動きや状態を熱心に確認していた。

参加者は体験後に提供されたレポートを通じ自身の肩の動きや状態を確認した

今回のプログラムは、リフレッシュ施設で利用者が身体の動きを知り、健康管理への関心を高める体験型ウェルネスコンテンツとして運営された。

超高齢社会、日本での温泉ウェルネスプログラムの活用可能性を確認

利用者を対象に行われたアンケートでは、温泉とデジタルウェルネスサービスのコラボレーションの可能性を示す結果が得られた。
アンケート回答者の91%は温泉で健康状態を確認できるプログラムが実施される場合、温泉の利用価値がさらに高まると回答した。 また、85%は健康測定サービスが温泉訪問の満足度を高めたと答えた。
体験後、自分の健康状態への関心が高まったという回答も89%に達した。 測定結果についても86%が自分の身体状態を反映していると回答し、サービスに対する信頼度も高い水準であることが確認された。

体験後アンケートに回答する様子

事業性でもポジティブな需要

調査結果によると、回答者の95%以上が分析レポートに対して有料での利用にも前向きであることが分かった。 また、86%はこのようなプログラムがあれば再度温泉を訪れたいと回答し、ウェルネスサービスが施設利用者の再訪を促す要素として作用する可能性も確認された。

このような結果は温泉やサウナなどのリラクゼーション施設が休息空間を超え、健康状態を確認し関心を持ち始めるウェルネス空間へと拡張される可能性を示している。

特にサービスの有料化への高い受容性と、再訪意向を基にしたVIP顧客向けのプレミアムウェルネスサービスとしての発展が注目されている。
「午後の健康」のようなサービスが、既存施設においても新たな付加価値を与え、新しい収益モデルとしての展開にも期待が高まる。

温泉文化とデジタルウェルネスの融合 「温泉の新たな役割の可能性」

源氏の湯関係者は、今回の取り組みについて、温泉施設の利用客が自身の身体の状態を確認できる新たな体験を提供した点に意義があると評価した。また、「温泉施設の利用者が自身の体の状態を自然に理解できる経験だった」「温泉が単なる休息の場を超えて健康管理と結びつく空間へと拡大する可能性を認識できた」と述べた。
今後、温泉施設と健康管理プログラムを組み合わせた取り組みにも期待が高まる。


※本サービス(午後の健康)は、お客様の日常的な健康維持・増進を目的としたウェルネスサービスです。医療法が定める医療行為、および医薬品医療機器等法(薬機法)が定める医療機器には該当いたしません。