韓国の2025年起業家精神指数が、調査対象の53カ国中、8位となった。グローバル企業家精神研究協会(GERA)が先月26日、メキシコ・モンテレイで発表した「GEM 2025/2026グローバル企業家精神モニター(Global Entrepreneurship Monitor)」の結果だ。
韓国の起業家精神指数(NECI・National Entrepreneurship Context Index)は10点満点で5.9点となり、53カ国の平均(4.8点)を1.1点上回った。前年(6位、6.0点)に比べ、2階段下落した。13件の評価項目のうち5件で上昇するも、総指数は前年より0.1点低くなった。GERAはプレスリリースで下落の原因を別途説明しなかった。1位はUAE(7.0点)で5年連続で首位を守り、台湾・サウジアラビア・リトアニア・インドで上位圏を形成した。報告書は、この4カ国だけが13の開業環境条件の全般にわたって基準を十分に満たしたと評価した。
今年のGEM報告書は、世界の開業活動が過去最高水準に達したという肯定的なサインを示した一方、「AI準備ギャップ(AI Readiness Gap)」と「生き残りギャップ(Survival Gap)」という構造的脅威が拡大していると警告した。AI活用の期待が高い国家(アンゴラ・ブラジル・タイ・UAEなど)と、低い国家(ポーランド・スウェーデン・フィンランド・クロアチアなど)との間の溝が広がり、報告書は起業家精神エコシステムが技術力に応じて二分される流れを懸念した。GERAのエイリーン・イオネスク・ソマース(Aileen Ionescu-Somers)事務総長は「AIリテラシーと演算能力に対する戦略的公共投資は、もはや選択ではなく経済的に不可欠な要素だ」と話した。
韓国の専門家を対象とした調査では、13項目のうち、市場のダイナミズム(7.9点、0.4点↑)や、物理的下部構造(7.6点、0.4点↑)など、5項目が前年比上昇した。ただ、小中高校の教育及びトレーニング項目は小幅に上昇(4.9点、0.1点↑)するも、依然として13項目のうち最も低い水準にとどまり、改善課題として残った。
一般の成人を対象とした調査では、韓国の差別化された面が際立った。開業の機会がありながら、失敗に対する不安から躊躇(ちゅうちょ)するとの回答は27.0%で、53の調査国の中で最も低かった。3年以内に開業計画があるとの回答も24.6%と前年比1.9ポイント増加した。世界的に開業の失敗の不安が高い傾向の中で、韓国だけが逆方向に動いている。
デジタル転換のスピードも目を引く。商品やサービスの販売にデジタル技術を活用しているとの回答は63.8%と、前年(19.1%)比44.7ポイント急増した。韓国の初期開業活動の回答者の44.8%は、企業の利益より社会的・環境的影響を優先すると答えた。同じ項目の世界平均は84%だ。
上位圏を維持するも、前年より2階段下がった韓国の順位は、開業への熱は高まっている一方、開業環境の質的改善のスピードはそれに及んでいないことを示唆している。
