Korea Startup Forum(コリアスタートアップフォーラム)が20日、ソウル江南(カンナム)区のグローバルスタートアップセンターで、初期スタートアップのためのIRプログラム「The PITCH(ザピッチ)」を開催した。

本ピッチングのステージに上がるスタートアップ8社を選抜

「The PITCH」は有望な初期スタートアップに実戦IRの機会と投資家との連携の機会を提供し、Korea Startup Forumを通じて起業家とエコシステム専門家間の交流を活性化させるために企画された。参加募集はシードからプレA段階で初期資金調達をしたKorea Startup Forumの会員社を対象に行われ、事前審査を通じて本ピッチングのステージに上がるスタートアップ8社を選抜した。

本ピッチングセッションにはKorea Startup Forumのハン・サンウ議長、韓国エンジェル投資協会のチョ・ミンシク会長、創造経済革新センター協議会のカン・ヨンジェ会長、初期投資アクセラレーター協会のシン・ヒャンスク理事が審査委員として参加した。この日、ステージに上がったスタートアップは、ヘルスケア、フードテック、モビリティ、スマートシティ、AIプラットフォームなど、様々な産業分野から8つの企業だった。

ピッチング企業は、不妊治療開発生殖医療企業Greenish(グリニッシュ)、マシーンラーニングとデータベースのB2B貨物輸送仲介サービスKokkan Logis(コッカンロジス)、AIベースの肉類ディープエイジング技術Deeplant(ディープラント)、病院経営支援MSOサービスLegalcare(リーガルケア)、グローバルファンダムベースのコマースプラットフォームsmim(スミム)、データベースの水管理GEOGRID(ジオグリッド)、AIエコシステム構築及び導入リードサービスgendive(ジェンダイブ)、未来の食品及びバイオ応用分野の技術開発TissenBioFarm(ティッセンバイオファーム)だ。各企業は技術力と事業モデルを中心に審査委員団の評価を受けて成長可能性をPRした。

VCとスタートアップが直接出会い、エレベーターピッチングで現場型メンタリング

本ステージのほかにも、より多くの初期スタートアップが資金調達関連のノウハウを得ることができるオープンセッション「エレベーターピッチング」を併せて運営したのが特徴だ。エレベーターピッチングセッションは「The PITCH」を訪れた全てのスタートアップのためのオープンセッションで、本ステージに先立ち行われた。

スタートアップは現場に設けられた5つのVCゾーンのうち、希望するゾーンを訪ねて3分間、自由に発表し、その後、該当VCから10分間メンタリング及びフィードバックを受ける方式で運営された。各VCゾーンにはKAIST(カイスト)創業投資のアン・ジュニョン理事、Y & ARCHER(ワイアンドアーチャー)のパク・ソンヒョン・チーム長、SparkLabs Partners(スパークラボパートナーズ)のイム・ヘリョン審査役、FuturePlay(フューチャープレイ)のイ・スビン審査役、Big Basin Capital(ビッグベイシンキャピタル)のキム・チョヨン責任審査役がメンターとして参加し、アドバイスした。

この日の事前申請や現場訪問を通じてエレベーターピッチングに参加した18社のスタートアップは、それぞれの技術力とビジネスモデルをもとに専門家との交流を深めた。現場にはKorea Startup Forumの会員のスタートアップ、投資家、関連機関などの約40人余りが参加し、活発な交流とフィードバックを交わした。

グローバル起業チームオープンマイクセッションも開催

「The PITCH」の最後は、グローバルスタートアップセンターの入居企業で構成されたグローバル起業チームのグローバルオープンマイクセッションで締めくくった。「COMEUP(カムアップ)2024」の開幕式に参加したフードテックスタートアップKoralo、医療・ライフサイエンス・金融などの分野でAIソリューションを開発するAnzaetek、プログラマー及びデータ専門教育プラットフォーム運営会社Schoicehabsidaの3社は、それぞれのコア技術とビジネスモデルを紹介し、韓国市場進出と韓国企業との協力の可能性を提示した。

TissenBioFarm優勝、賞金500万ウォンと宣伝サポート特典

「The PITCH」の本ステージで優勝したスタートアップには賞金500万ウォン(約53万3,200円)とメディアのインタビューサポートなどが提供された。この日優勝したTissenBioFarmは培養肉市場の革新と発信力が審査委員団の高い評価を受けた。TissenBioFarmのハン・ウォニル代表は「今回の受賞は今後の資金調達に役立つだろう」とコメントした。

ピッチング終了後に開かれたネットワーキングでは、各企業と関係者がアイデアを共有し、協業の接点を模索する時間が設けられた。

Korea Startup Forumのハン・サンウ議長は「今回、PITCHは単純なピッチングを越えて投資家とスタートアップが直接つながり、資金調達のための実戦力を強化することに集中した。今後、Korea Startup Forumの主要プロダクトをじっくり育てて行く予定だ」とし、「今後も、さらに多くのスタートアップの成長のため、起業価値の高度化と革新の拡大に一層注力していく」と話した。

原文:https://platum.kr/archives/263930