リーダーストーリーローンチからの6ヶを振り返って
1)リーダーストーリープロデューサーインタビュー:Mark&Company(マーク&カンパニー)コミュニケーション担当ベンチャーパートナーおよびMessage House(メッセージハウス) イ・ジュンデ代表
2)リーダーストーリー参加企業を対象としたレビュー:満足度とケーススタディ
3)スタートアップ成長プロセスは続きます:リーダーストーリーに関するお問い合わせ
雇用者、訪問者数、取引額など。すべて革新の森で手軽に確認できる数字です。
それだけ革新の森は多くのスタートアップの成長データを提供しています。
それでも、数字だけでスタートアップのすべてを理解することはできません。
結局、データの後ろには常に代表の選択と悩みが存在しています。それらは資金調達、市場拡大、組織運営など様々な過程を経てのものです。革新の森は去る9月からリーダーストーリーを通じて直接彼らに会って話を交わしてきました。これまで14人のスタートアップの代表に、どんなことに悩み、どのような決定を下し、その結果がどのように現れたのかお聞きしてきました。いつのまにかリーダーストーリーもスタートから、6ヶ月も経っていました。
今日は、これまでリーダーストーリーを行ってきた、Message Houseの代表であり、Mark&Companyのコミュニケーション担当ベンチャーパートナーであるイ・ジュンデ代表を含め、以前お会いしたリーダーたちに再びお話を聞いていきます。レビューを通じて、リーダーストーリーの趣旨と意義を振り返り、スタートアップエコシステムにプラスの影響を及ぼせるような時間にしたいと思います。

リーダーストーリー参加企業(25.03.31基準)
1) リーダーストーリープロデューサー、イ・ジュンデ代表に会う
「思考リーダーシップマーケティング専門家」イ・ジュンデ代表のコミュニケーション戦略

Q.こんにちは、代表。簡単に自己紹介をお願いいたします。
イ・ジュンデ代表:Message House代表でありMark&Companyコミュニケーション担当ベンチャーパートナーのイ・ジュンデです。私は、単なるPRではなく、思考リーダーシップマーケティング(Thought Leadership Marketing)を通じて、企業とビジネスリーダーが差別化されたメッセージで市場で影響力を発揮するのをサポートしています。20年以上にわたりグローバルPRやコミュニケーション業界で多様な経験を積み、Weber Shandwick(ウェーバーサンドウィック)、Edelman(エーデルマン)など世界的なPRエージェンシーで専門性を育んた後、Message Houseを創立しました。
Q.代表が考える「正しいコミュニケーション」とは何ですか?
イ・ジュンデ代表:ブランドが信頼できる企業として位置づけるためには、業界で認められるリーダーシップと差別化されたメッセージを構築することが不可欠です。私は、この過程において、企業と経営陣が市場内の「考えをリードする存在」として位置づけることができるように戦略的なコミュニケーションソリューションを提供しています。ビジネスリーダーにとって必要なのは、単なるメディアインプレッションではなく、業界をリードする専門家として位置づけることのできる思考リーダーシップマーケティング戦略です。このため、Message Houseは経営陣のカスタマイズされたコンテンツ、およびメディアおよび投資家向けのメッセージング戦略まで、コミュニケーションを全体的に網羅するソリューションを提供しています。
Q.革新の森リーダーストーリーコンテンツに参加することになったきっかけが気になります。
イ・ジュンデ代表:50代に入って経営陣と企業が市場で信頼されるブランドに成長する過程をサポートしたいという思いが芽生えました。この思いをもとに、Message Houseを設立しました。特に革新的なスタートアップと企業は自分たちのビジョンを市場に効果的に伝える能力が必要です。私は、彼らが単なる広報ではなく、市場内で信頼される思考リーダーとして位置づけられるようサポートする役割を務めたかったのです。
こうした考えをもとに、Mark&Companyのホン・ギョンピョ代表と話を交わす中で、革新成長企業ついての話題を広く知らせるコンテンツの必要性について意見が一致しました。これが革新の森リーダーストーリーの始まりとなりました。
Q.リーダーストーリーもいつのまにか10回目を越えましたが、どこか印象深い企業はありましたか?
1)goifuneral(ゴイ葬儀研究所)葬儀文化を革新する
イ・ジュンデ代表:参加したすべての回が意味深いものでしたが、個人的にリーダーストーリー第4回で出会ったgoifuneral(ゴイ葬儀研究所)が印象深いです。goifuneral(ゴイ葬儀研究所)のソン・スロン代表は、20歳の時に祖母の葬儀を経験し、葬儀の手続きが過度に形式的、非効率的、商業的であるという印象を強く受けたといいます。これをきっかけに、彼は葬儀は単なる儀式ではなく、故人を尊重し、意味を持って追悼する過程にならなければならないという信念を持ち、直接導いていくために事業に参入しました。個人的な経験を通じて産業の構造的問題を解決しようと起業した代表的な事例です。
▶透明な葬儀、暖かい別れ、goifuneral(ゴイ葬儀研究所)だけの新しいアプローチ(Click)

出典:goifuneral(ゴイ葬儀研究所)
2)Baycon:eSIM技術によるグローバル通信革新
イ・ジュンデ代表:リーダーストーリー第2回で出会ったBaycon(ベーコン)のソ・ヨンジュン代表も記憶に残っています。事業パートナーであった韓国ベンチャー企業が閉業し、共に仕事をしていたエンジニアたちが仕事を失うことになり、彼は彼らとの縁を繋ぐために具体的なビジネスモデルもない状態で2018年韓国にBayconを設立しました。設立後1年間、売上が全くない状況でも、代表は個人資金で給与を支給してチームを維持しました。結局のところ、チームメンバーとの継続的な議論の末、彼らは最も専門的な通信分野で革新を達成することにしました。
▶挑戦と革新の旅、ソ・ヨンジュン代表が作っていくグローバル通信の未来「Baycon」

出典: Baycon(ベーコン)
どちらの起業家も、単なるビジネス上の成功を超えて、自分が解決しようとする意味のある問題に挑戦し、その過程で真の成長を遂げているという点が非常に印象的でした。これらのストーリーを伝えることができるというのは私にとっても大きな意味がありました。
Q.リーダーストーリーで取材した企業のうち、実際に資金調達に成功した企業があるという嬉しいニュースもお聞きしました。
イ・ジュンデ代表:リーダーストーリーは基本的に革新の森サービス加入者のみを対象とするニッチチャンネルですが、その影響力はかなり広範囲です。現在、ニュースレターの購読者が6万人を超えており、さらに注目すべきなのは、このうち約12%がスタートアップ投資審査、組合管理、投資支援など投資関連分野の従事者であるということです。投資家がこれほど集中しているチャンネルは非常にまれです。
私もリーダーストーリーに参加した企業がこのインタビューを通じて実質的な恩恵を受けることがあるのか気になっていました。数名の代表と直接通話してみた結果、かなり肯定的なフィードバックを頂きました。投資家の方から投資ミーティングの話を頂けた例や、さらに印象的だったのは、投資家がインタビュー内容を事前に熟知してミーティングに参加してくれたことで、企業紹介に多くの時間を費やすことなく直ちにコア議論に入ることができたというお話です。
これまでKihya(キヒャ)、Baycon(ベーコン)、space V(スペースベイ)、blux(ブロックス)などリーダーストーリーで扱った企業が実際に新規資金調達に成功しました。これは約30%台に迫る資金調達率で、非常に大きな成果です。特にBayconのソ・ヨンジュン代表にはインタビュー後、感謝の印として直接食事をおもてなしいただきました。何よりリーダーストーリーを通じて企業が実質的な成長機会を得て意味のある成果を創出していく過程に寄与できたという点に大きなやりがいを感じました。
Q.これから先のリーダーストーリーも楽しみですね。計画や考えている方向性等ありましたら、教えてください。
イ・ジュンデ代表:リーダーストーリーを通じて毎回新しい起業家たちと会い、彼らの哲学や成長過程、挑戦の瞬間について、お話を聞くことはとても意味のある作業だと思っています。特に、多くの代表が共通して最も気にしている部分は、投資家の視点と評価方式でした。このようなニーズを反映し、今後はインタビュー対象をさらに拡大し、スタートアップ投資家の観点から見て成功している企業や投資基準、市場の流れについての話も共に取り上げたいと思います。
リーダーストーリーはもう半年以上続いているコーナーです。もうスタートから長い、と言うには、少し気になりますが、期間は別にして、今後スタートアップエコシステムに有意な影響を多く及ぼせるといいなと思っています。単にスタートアップを紹介することを超えて、企業が投資家や市場とより効果的にコミュニケーションをとり、成長の機会を実質的に作ることを手助けできるよう、努めます。ありがとうございます。

2)リーダーストーリー参加企業の実際のレビュー
リーダーストーリーの取材後、彼らはどんな変化を迎えたのでしょうか?
6ヶ月が過ぎた今、各代表はまた別の重要な決定を下し、新たな挑戦に直面しています。一部の企業は追加投資を資金調達し、一部の企業はサービスの拡大に乗り出しました。また、一部の企業は予想外の市場変化の中で新しい戦略を模索しています。
リーダーストーリーを通じてシェアした悩みは、今後の事業にどのような影響を与えましたか?今回のレポートではこれらの最新アップデートを一緒に見て、スタートアップが絶えず成長する過程の中でどんな選択がなされたかにスポットを当ててみたいと思います。実際にリーダーストーリーのインタビューを行った企業のうち6社を対象にリーダーストーリーのレビューをお聞きしました。
Q.リーダーストーリーの取材後、どのような効果がありましたか?あればどのようなことなのか気になります。
1位:ブランド認知度が上昇しました(40%)
2位:採用申請者の関心度が増加しました(30%)
共同3位:パートナーシップまたはコラボレーションの話が出ました(10%)
共同3位:新規顧客からの問い合わせがありました(10%)
VUS:ビジネス関連ミーティングに直接影響がありました。コラボレーションのためのVCとのミーティング中に、リーダーストーリーへ言及されることもありました。ミーティングの参加者である代表がリーダーストーリーを事前に読んでくれてから、ミーティングに参加されたのです。おかげでVUSへの好感が急上昇していました。他にも、コラボレーション関連の提携要請がいくつかありました。
Z.Ai(blux(ジェットエーアイ(ブロック)):リーダーストーリーの公開以来、数日間、ホームページへのアクセスとリードの問い合わせが大幅に増加しました。業界関係者から「インタビュー見たよ」という肯定的なフィードバックもたくさん頂きました。これにより革新の森が持つ影響力を実感でき、リーダーストーリーを通じて有意義なインタビュー経験ができて嬉しかったです。
NINEAM(ナインエーエム):革新の森は、スタートアップ業界への従事に興味のある人材が参考にすることの多いプラットフォームです。リーダーストーリーを通じて、当社のサービスを彼らにもう少し深く説明できるきっかけになったように思います。採用面接の際、記事を読んで来た人と話すと、当社のサービスに対する高い理解度を確認できました。実際にその時採用に志願してきたPMが、現在まで勤務しています。
Q.インタビュー後、新しくリリースしたサービスや更新された事項はありますか。
Plifil(プルフィル) :最近pre-Aラウンド資金調達を終えました。ショートトラックスポーツ選手2名と俳優1名の新規契約の予定もあります!25年4月には、日本の新人俳優の方がPlifilメンバーシップサービスをサブスクリプション登録できるようにシステムを拡大して準備中です。
Z.Ai(blux):クライアントがAI CRMマーケティングソリューションをより簡単かつ正確に利用できるように「Blux Message(ブロックスメッセージ)」の高度化を進めています。AIメッセージの精度と効率性をさらに高めるために、機械学習チームの人材も大幅に強化しました。他にも、さまざまな顧客データと分析資料が簡単にわかるようにUI/UXも改善しました。
NINEAM:年取引額25億ウォン(約2.7億円)を達成しました。昨年より3倍成長した数値です。さらに、日本市場の累積取引額3千万円を達成しました。現在はSERIES A投資ラウンドをオープンして活発にIRを進めています。
Kihya:伝統酒や海外の織物サービスを新たにリリースし、最近ではおつまみなどの食品カテゴリーまでオープンし、取引高の向上に力を注いでいます。この実績のおかげで、昨年末のシリーズA資金調達にも成功することができました。
Q.今後の革新の森とさらなるコラボレーションを希望しますか?
1位:積極的に参加を希望します(83%)
2位:機会があれば参加したいです(17%)
NINEAM:革新の森は、スタートアップ就職希望者、担当者、代表、そして投資家まで多くの人が参考にするデータ倉庫だと思います。多くの方に知ってもらえるだけに、今後もコラボレーションの機会を頂けたら積極的に参加したいと思います。ありがとうございます。
onitkorea(オンイットコリア):良い機会を与えてくださった革新の森チームに心から感謝しています。これからも、革新の森とコラボする良い機会があればぜひやりたいです。ありがとうございます。
3) スタートアップ成長のプロセスは続く
CEOインタビューコンテンツリーダーストーリー、今後の方向性は
過去6ヶ月間、リーダーストーリーのインタビューを行った14のスタートアップのうち、6社が後続のインタビューに答えてくれました。
ありがたいことに、高い満足度を確認できました。偶然にも、リーダーストーリー掲載後、14社のうち5社が後続の資金調達を行い、さらに一歩成長したという事実を発見することができました。リーダーストーリーが実質的な価値を提供していることがわかります。
そのため、革新の森は今後もスタートアップの旅路を近くで応援し、記録したいと思っています。リーダーストーリーを通じて成長の瞬間だけでなく、予想と違う結果に直面した時の対応と克服の過程まで率直にお届けすることで、スタートアップエコシステムがさらに強固なものとなれるようにサポートしていきます。革新の森チームは、より多くのスタートアップ代表のお話を聞き、その旅路を一緒に分かち合いたいと思っています。
リーダーストーリーとともに、自社の成長記録も残したいという際には、いつでもご参加ください。
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原文:https://www.innoforest.co.kr/report/NS00000361
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