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「韓国で働く」ためのマインドセット
働いている会社について教えて下さい。
私が現在勤めている株式会社Setoworksは韓国・ソウルに本社を持ち、日本、台湾、アメリカで事業を展開しています。
事業内容としては、お客様である会社が商品や服、化粧品、サービスなどを、海外展開する際の、全般的な支援です。
たとえばコンサルティング業務として、日本の競合商品を調査したり、日本の消費者傾向をもとにアドバイスを行ったりしています。もちろん、日本だけでなく、台湾やアメリカなど、各国への進出も支援しています。
それからオン・オフラインのマーケティング施策だったり、展示会への参加を促したり、そういったありとあらゆる面での海外進出をサポートしている、そんな会社です。

オフィスの様子、グローバル展開を感じる内装
会社独自の文化はありますか。
特にこれが独自の文化だと感じるものはありませんが、昼食後に、みんなコーヒーを持って戻ってくるとか、オフィスに軽食とか夜食がおいてあるとか、みんなお菓子を食べながら仕事をしているとか、韓国企業らしいと感じる点はやはりありますね。
また、私自身が外部の方と会食をすることが多いので、社内全体での食事の機会はそれほど多くありません。ただ、金曜日にランチをみんなで食べていくって制度があったり、日本よりは社員みんなでご飯という機会も多いかもしれないです。

ある日の昼食。小皿でいろんなおかずがついてくるのが韓国スタイル
会社の雰囲気はどうですか?
入社時は女性が少し多めでしたが、今は半々ぐらいになりました。会社自体もまだ設立から10年ちょっとなのもあって、比較的年齢も若い人が多いです。
業務内容としてはコンサルティングチーム、コンテンツ制作チーム、営業チームなどチームごとにバラバラで、いろんなことをやっている人がいます。
その中で日本向けチーム・台湾向けチームなどに分かれています。
日本向けチームでは、日本人以外にも韓国人や、他の国の方もいますが、皆さん日本語がかなり上手です。
世界各国に支社があることも影響してか国際色豊かなのも会社としての特徴で、前回ネイティブであることが強みになるというお話しをしましたが、現地の人じゃないとわからない部分に対しての専門性を高めるためにもいろいろな国の人を採用しているんじゃないかなと思っています。
今の会社に決めたきっかけはありますか?
弊社では「もの」を作っていないんです。
最初に魅力を感じたのはこの部分でした。
もちろん「ものづくり」にも魅力はありますが、弊社のように形あるものを作らないからこそ、自分たちが提供できる価値に関してプロになれるんだと思いますし、そこにすごく魅力を感じるんです。
そのお陰か、会社全体としての雰囲気も真面目でプロ意識が高いなと感じてます。
私がこの会社に決めた理由の一つでもあるので、そういった雰囲気を感じられるのはかなり刺激になりますし、いい雰囲気だなと思って過ごしてます。
韓国で働いてみて日本とのギャップを感じたことはありますか?
仕事でもプライベートでもそうなんですが、電話が優先されているのは時々感じます。
日本では、仕事中や誰かと話している際に電話がかかってきた場合、相手に断ってから出るか、状況によっては折り返すことが一般的だと思います。
ですが、韓国ではほぼ100%の確率で、普通に電話に出るんです。
そういう時、日本とは違うなと感じますね。
ただ、仕事を始める前に1年住んでいたこともあって大きなギャップは感じていないです。
ちょっとした感覚の差だと思って受け入れていますし、逆に似た部分が多いように感じてます。
申請書などを書くとき、特に感じます。
直属の上司がいてその上に部長がいて社長がいて。順番に承認もらっていくシステムだとか、多分欧米とかもっと他の国の会社に行ったら全然違うと思うんです。
会社内での過ごし方も日本のスタートアップみたいな感じだと思ってもらえれば大きな差はないと思います。
ただ、ギャップとは理想があるからこそ感じるものなので、理想が高すぎると違和感や戸惑いも大きくなるかもしれません。
いくら隣の国だと言ってもやはり外国は外国なので、自分は外国人としてここにいるということを忘れず、広い心で適応していくのが一番の突破口だと思います。
Setoworks 山口智幸 (https://jp.setoworks.com/)
日本生まれ、日本で経済学部を卒業し就職。法人営業を中心に様々な業種での勤務経験を持つ。
コロナ禍に韓国での語学堂留学をスタートし、その後株式会社Setoworksに就職。
日本と韓国を行き来しながら企業の海外展開を支援している。
第三弾は山口さんの韓国での生活についてご紹介🏠🍚
更新をお楽しみに!