注目すべき韓国のスタートアップの資金調達状況を、月ごと及び分野別に詳しく取り上げます!

🧠ソフトウェア:TEN

設立:2020年

分野:AIインフラ最適化ソリューション

HP:https://ten1010.io/

80億ウォンの資金調達、AI専用クラウド事業拡大へ

TEN(テン)が80億ウォン(約8億4,200万円)の資金を調達し、累積調達金112億ウォン(約11億7,800万円)を確保した。TENはGPUベースのAIインフラ最適化ソリューションを提供する企業で、主力製品であるAI Pubは、作業負荷や運用環境に応じてGPUを細分化したり、複数のGPUをまとめて使用したりと、インフラの柔軟かつ効率的な運営をサポートする。また、AIモデルの特性と目的に応じて最適なコンピューティングリソースを自動推薦するカスタマイズ型インフラの構成システムも提供している。これにより、AI開発のスピードアップとコスト削減を実現した。主な製品は国防科学研究所、LG電子、サムスンディスプレイ、ハンファシステム、現代モービスなどの大企業や研究機関に供給されている。今回の調達金をもとに技術の高度化とグローバル市場進出、人材獲得を進める計画だ。長期的にはAI専用クラウド事業の拡大に乗り出す。

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💉バイオ/ヘルスケア:CURESTREAM

設立:2019年

分野:完全自動型人工すい臓システム

HP:http://www.curestream.co.kr/?ckattempt=1

110億ウォンの資金調達、グローバル市場拡大へ

CURESTREAM(キュアストリーム)が110億ウォン(約11億5,800万円)の資金を調達した。CURESTREAMは完全自動型人工すい臓システムを開発している。このシステムは、連続血糖測定器(CGM)とインスリン注入パッチ(ハードウェア)、自動化アルゴリズム(ソフトウェア)を組み合わせて、ユーザーが別途データ入力なしでインスリンを自動注入することができるよう設計されている。中でもパッチは再使用部品を活用し、従来比70%低い価格競争力を確保し、1型糖尿病動物実験(豚モデル)で安定性と効率性を立証した後、研究者主導の臨床試験を控えている。調達金は韓国内外の認可や臨床試験、海外進出に活用予定で、価格競争力と技術力をもとにグローバル市場拡大を目指している。

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🤝フィンテック:Liberty Labs

設立:2022年

分野:M&A

HP:https://libertylabs.ai/

130億ウォンの資金調達、今年4社以上の追加買収目指す

Liberty Labs(リバティーラボ)が130億ウォン(約13億6,800万円)の資金を調達した。Liberty Labsは事業承継問題で存続の危機にある中小企業を直接買収して長期的に保有・運営するM&A専門企業だ。Danaher(ダナハー)、Constellation Software (コンステレーションソフトウェア)、日本の技術継承機構など、世界の長期保有・運営イノベーション事例をベンチマークし、買収した企業の独立性と固有性を維持しながら長期成長基盤を設け、財務・人事など、内部機能のデジタル転換及び運営効率化も支援している。買収企業を売却せずに長期保有、従業員自社株保有制度(ESOP)転換モデルを推進している。現在までに2社を買収し、今年4社以上の追加買収を目指す。買収企業にはEden Food Service(イーデンフードサービス)などがあり、調達金は追加買収と買収企業のデジタル転換など、競争力強化に活用予定だ。

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🔋車両/モビリティ:PLUGLINK

設立:2021年

分野:電気自動車充電プラットフォーム

HP:https://pluglink.kr/

450億ウォンの資金調達、業界トップ3入り目指す

電気自動車充電プラットフォーム企業PLUGLINK(プラグリンク)が450億ウォン(約47億3,700万円)の資金を調達した。今回の資金調達で累積調達金は860億ウォン(約90億5,300万円)に拡大した。このうち590億ウォン(約62億1,000万円)は累積法人投資、270億ウォン(約28億4,200万円)は資産投資だ。住宅中心の充電インフラと高度化したIT技術を基盤に、全国で充電器1万8,000基を構築・運営している。今回の資金調達に加え、ハンファ電気自動車の充電事業の買収を通じて業界4位に成長した。100%アプリベースの簡易充電サービス、24時間モニタリング、電力分散・配信など、ITベースの運用効率化とユーザー中心のサービス革新が特徴だ。2024年の黒字転換に成功し、今後、充電インフラの拡大とM&Aを通じ、業界トップ3入りを目指している。主要顧客は全国の住宅地及び公共住宅の電気自動車ユーザーで、環境部(省)など公共機関との協力も活発だ。

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🚪不動産/プロップテック:Zigbang

設立:2010年

分野:不動産プラットフォーム

HP:https://www.zigbang.com/

600億ウォンの資金調達、不動産市場のデジタル転換主導へ

プロップテック企業のZigbang(ジグバン)が600億ウォン(約63億1,500万円)規模の新株買収権付社債(BW)資金調達をした。Zigbangは不動産プラットフォームZigbangとHogangnono(ホギャンノノ)を運営。サムスンSDSホームIoT事業部の買収後、顔認識ドアロック、ロビーフォンなど、AIベースのスマートホームソリューションの開発及び供給事業にも進出した。韓国内だけでなく中国、シンガポール、台湾、オーストラリアなどアジア地域にスマートホームソリューションの輸出を拡大し、韓国内外の市場で成長を続けている。今回の資金調達は既存ラウンドと同じ企業価値で行われ、これにより収益性の高い新事業への拡大、グローバル進出、財務健全性の強化、不動産市場のデジタル転換主導に集中する計画だ。

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この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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