注目すべき韓国のスタートアップの資金調達状況を、月ごと及び分野別に詳しく取り上げます!

【2025年6月】韓国スタートアップ資金調達まとめ

🧃コンシューマーテック:Mediquitous

設立:2016年

分野:Eコマース

HP:https://mediquitous.com/

600億ウォンの資金調達、日本でファッションコマース立ち上げ成長中

グローバルEコマースプラットフォームMediquitous(メディクォータス)が600億ウォン(約64億円)の資金を調達し、累積1,335億ウォン(約142億4,900万円)を確保した。2016年に設立したMediquitousは、mahagrid(マハグリッド)、DRAW FIT(ドローフィット)、Lactiv(ラクティブ)、ANILLO(アニロ)などのファッション、美容、食品、飲料、健康分野で様々なブランドとプラットフォームを運営している。日本ではファッションコマースNUGU(ヌグ)を立ち上げて成長中で、今回の投資に現代デパートが参加し、NUGUとの相乗効果が期待できるようになった。現代デパートは昨年、Kコンテンツの輸出プラットフォームTHE HYUNDAI GLOBAL(ザ・現代グローバル)を立ち上げ、日本で初めてKファッションブランドのポップアップストアを開き、NUGUとコラボレーションした。調達金はオンオフライン版で拡大マーケティングなどに投入予定で、2027年下半期を目標にIPOを準備中だ。

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🧑‍⚖️ソフトウェア:LBOX

設立:2019年

分野:リーガルテック

HP:https://lbox.kr/v2

170億ウォンの資金調達、アジア市場進出などに活用へ

リーガルテックスタートアップLBOX(エルボックス)が170億ウォン(約18億1,400万円)の追加資金を調達し、300億ウォン(約32億円)規模のシリーズC投資を完了した。2019年に設立したLBOXは、AIベースの判例検索サービスLBOXや、法律サポートソリューションLBOX AIなどを運営し、韓国で最多の判決文データと独占法律コンテンツをもとに、弁護士、大手ローファーム、大企業、公共機関など、様々な顧客層を確保している。LBOXは今年、公共機関データを統合するオンプレミスAIソリューションを構築予定だ。今回の調達金は、大法院(最高裁判所)AIプラットフォームの構築や、アジア市場への進出、人材獲得及び技術の高度化に活用し、長期的にはアジア1位のリーガルテック企業への成長を目指している。

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🏥バイオ/ヘルスケア:MEDI BUILDER

設立:2022年

分野:病院経営支援

HP:https://medibuilder.career.greetinghr.com/ko/intro1

140億ウォンの資金調達、2030年にデカコーン目指す

病院経営支援会社(MSO)MEDI BUILDER(メディビルダー)が、140億ウォン(約14億9,000万円)の資金を調達し、累積調達金270億ウォン(約28億8,000万円)を記録した。2022年に設立したMEDI BUILDERは、パートナー病院の運営効率化、マーケティング戦略の確立、ブランド強化など、非診療領域内で様々なソリューションを提供している。メディカルアクセラレータとしてSMC(Special-purposeMedical Company)モデルを通じて病院と合資会社を設立し、専門化・分業化・規模化を実現し、パートナー病院の成長と新事業拡張、医療ブランドの構築を支援している。調達金は、SMC設立拡大、新事業進出、人材獲得、技術の高度化などに活用予定で、2030年のデカコーン跳躍を目指している。

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🥓製造:ROBOS

設立:2022年

分野:屠殺ロボットソリューション

HP:https://www.robos.one/en

250億ウォンの資金調達、グローバル進出などに活用予定

屠殺ロボットソリューションROBOS(ロボス)が250億ウォン(約26億6,000万円)の資金を確保した。ROBOSは生体ビジョンAI技術を基盤とした屠殺自動化と肉加工自動化ロボットを開発するフードテック・ロボティクス・スタートアップで、自社開発した「生体ビジョンAI(RBS、Robos Biometric Vision System)」と、ハイブリッドロボットシステムを通じて、屠殺場など人手不足が深刻な産業現場の自動化と効率化を実現している。今回の調達金は、スマートファクトリーの具現化、技術の高度化、グローバル進出、人材獲得などに活用予定で、来年、技術性評価を通じて上場を推進する計画だ。

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💰フィンテック:Z enterprise

設立:2016年

分野:税務テック

HP:https://www.zent.kr/

260億ウォンの資金調達、総合税務・財務プラットフォームに跳躍へ

Z enterprise(ズィーエンタープライズ)が260億ウォン(約27億7,000万円)の資金を調達し、累積調達金は355億ウォン(約37億8,000万円)を突破した。Emmental(エメンタル)から社名変更したZ enterpriseは、税務自動化プラットフォームBZNAV(ビズナブ)を運営する税務テック企業で、税務管理から税金還付、AI相談まで提供している。主なサービスに、更正請求サービスBZNAV還付などがある。中堅企業・小規模事業主が主要顧客で、現在の会員数は230万人に上る。累積管理還付額は9,000億ウォン(約960億4,800万円)を突破した。調達金で技術の高度化、マーケティングの強化、金融機関との連携に注力し、新事業の発掘などを通じて総合税務・財務プラットフォームの構築を目指す計画だ。

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🚚物流/配送:Aswemake

設立:2019年

分野:スーパーのデジタル転換

HP:https://www.aswemake.com/

100億ウォンの資金調達、日本市場進出を準備中

街なかスーパーのデジタル転換(DX)をサポートするAswemake(アズウィーメイク)が100億ウォン(約10億6,700万円)の資金を調達した。同社は、街なかスーパーのオンライン食料品当日配送サービスQmarket(キューマーケット)を運営している。中・大型オフラインスーパーと半径3km内の消費者をつなぎ、都心にあるスーパーを配送拠点として活用。注文後、3時間以内に自宅前に当日配達する。また、包装代行仲介サービスや、配達代行の人材仲介サービスも運営中だ。今年第1四半期時点で1,347店のスーパーと提携を結んでおり、2025年第1四半期の取引額は1,018億ウォン(約108億6,600万円)、累積取引額は5,100億ウォン(約544億3,600万円)を突破した。今回の調達金は提携スーパー及び顧客確保のための営業・マーケティングのほか、リテールバリューチェーンの高度化のためのM&A、SaaSソリューションR&Dに集中投入する予定で、日本など、アジア市場進出も準備中だ。

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この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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