月ごとに、韓国スタートアップの資金調達TOP15と現況をお届けいたします。

韓国スタートアップの資金調達TOP15

5月全体の投資動向・分析

5月の投資市場概要

5月の韓国投資、大型取引が引き上げた「2.7兆」 

2026年5月、韓国スタートアップが誘致した投資額は2兆7,341億ウォンとなった。これは、公開された金額を元にした数値だが、前年同月の2,856億ウォン(約300億1,641万円)と比べると9.6倍に達する規模だ。ただし、この数値は少数の超大型取引によるものである。

FuriosaAI(フュリオサAI、8,000億ウォン)、Dunamu(ドゥナム、6,128億ウォン)、Upstage(アップステージ、5,600億ウォン)この3件のみで取引金額は1兆9,728億ウォンにのぼり、全公開投資額のうち72%を占めた。これら3件を差し引いた残りの投資額は7,614億ウォンとなるものの、前年同月の2.7倍の金額である。

5月の合計131件の投資のうち80件は投資額非公開で行われただけに当然の数値ではあるが、実際に市場に流入した資金は集計値を上回るものであると推定される。5月の投資件数は、買収合併の3件を除くと131件であった。その中で投資額を公開した件は54件、非公開で進められた件は80件と、全体の約60%となった。前年同月の63件と比較すると、2倍を超える数字だ。もちろん今回の集計にはTIP(ティップス)など政府支援金に関連する案件も多数含まれているため、年度間の単純比較には集計基準の差を考慮する必要がある。

分野別投資分析

分野別投資推移を見ると、まず件数基準ではソフトウェアが28件(20.9%)と最も多く、続いてコンシューマーテック27件(20.1%)、製造18件(13.4%)、メディア・コンテンツ16件(11.9%)、バイオ・ヘルスケア15件となった。AI関連ソフトウェアと消費者対象サービスが取引件数を主導したと考えられる。

一方、金額ベースのランキングは大型取引の影響で大きく異なる結果となった。FuriosaAIが含まれた製造が9,648億ウォン(35.3%)で1位に、続いてUpstageを含むソフトウェアが6,472億ウォン(23.7%)、Dunamuを含むブロックチェーンが6,158億ウォン(22.5%)となった。バイオ・ヘルスケアは15件という件数と比較し、1,448億ウォン(5.3%)と金額は小さく、初・中期ラウンド中心投資が行われたものとみられる。

前年と比較するとバイオ・ヘルスケアは2025年に年間245件・1兆4,878億ウォンを記録するなど、件数・金額ともに強勢だったが、今年5月には取引規模が相対的に萎縮したことが伺える。逆に製造とブロックチェーンは単発的な超大型取引に支えられ、金額比重が急騰した。

投資段階別の割合 

投資段階別では政府支援金(TIPS等)が34件(25.4%)で最も大きな割合を占めた。続いて非公開26件(19.4%)、シード 24件(17.9%)、シリーズA 13件(9.7%)、プレシリーズA・フリーIPO各9件(6.7%)、シリーズB 8件(6.0%)の順で現れた。支援金・シード・プレシリーズAなど初期段階が全体の半分を超え、初期投資に集中した形だ。ただ、金額では、Dunamu、Minish Technology、THE BLACK LABELなどへの後期ラウンド及び戦略的投資に資金が集まった。

主要投資会社の現況

5月、韓国スタートアップ投資市場で最も多くの取引で名前をあげたのは韓国産業銀行である。TIPSなど政府支援プログラムを除いて集計した結果、産業銀行は1ヶ月の間に8件の投資に参加した。政策金融機関が後期ラウンドとフリーIPOを中心に資金を供給して市場一軸を支えた構造だ。

2位圏には、それぞれ4件ずつを記録したKB Investment(ケイビーインベストメント)、STIC Ventures(スティックベンチャーズ)、Company K Partners(カンパニーケイパートナーズ)など大型ベンチャーキャピタル(VC)が形成した。初期投資会社のThe Invention Lab(ザ・インベンションラボ)も4件と、活発なシード投資実績を見せた。

3件の投資を行った投資家としては、Atinum Investment(エイティナムインベストメント)、IBK企業銀行、シュミット、Smilegate Investment(スマイルゲートインベストメント)、HYUNDAI INVESTMENT PARTERS( 現代投資パートナーズ)、MIRAE ASSET(未来アセットベンチャー投資)、MYSC(MY Social Company、エムワイソーシャルカンパニー)、CNTTECH(シーエヌティーテック)、Intervest(インターベスト)、Hana ventures(ハナベンチャーズ)など10社にのぼった。

2件以上参加した主要投資家は37カ所となった。この中にはHashed(ハッシュド)、Samsung Venture Investment Corporation(サムスンベンチャー投資)、NAVER(ネイバー)、IMM Investment(IMMインベストメント)、Korea Investment Partners(韓国投資パートナーズ)などCVCと大型運用会社が多数含まれた。

TIPSを除く固有投資家192社中、1件のみに参加した投資家は155社と全体の81%を占めた。少数の大口投資家による投資ではなく、多数の投資会社が共同投資という形で1,2件ずつの投資に参加し、リスクを分散したものとみられる。

この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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