注目すべき韓国のスタートアップの資金調達状況を、月ごと及び分野別に詳しく取り上げます!
目次
【2025年8月】韓国スタートアップ資金調達まとめ
💄コンシューマーテック:EGONG EGON
設立:2019年
分野:K-ビューティーコマース/マーケティングプラットフォーム
370億ウォンの資金調達、来年IPO計画
EGONG EGON(イゴンイゴン)が370億ウォン(約39億3,000万円)の資金を調達し、企業価値1,700億ウォン(約180億6,000万円)と認められた。EGONG EGONは2019年、北米でアマゾンリサーチのチームとしてスタートし、米国法人を設立した。K-ビューティーコマース/マーケティングプラットフォーム企業として競争力ある商品を選別。アマゾンなどグローバルサプライチェーンに流通し、独自のPBブランドを含むポートフォリオを拡大してきた。北米を基盤に売上と営業利益が急増しており、年間売上1,000億ウォン(約106億2,400万円)と営業利益200億ウォン(約21億2,000万円)台を見込むなど、収益性と拡張性を同時に立証した。今回の調達金は、北米を中心とした地域での成長加速とともに、南米など新規地域への進出、PBブランドの高度化、アマゾンを含むグローバル流通網の拡大、データ基盤のマーケティング/商品ソーシング力の強化など、中核成長動力に集中投入する予定で、来年、IPOを計画している。
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🧠ソフトウェア:SELECT STAR
設立:2018年
分野:AIデータ
205億ウォンの資金調達、グローバル市場進出に集中投入
SELECT STAR(セレクトスター)が205億ウォン(約21億7,000万円)を確保し、今回のラウンドで累積調達金は379億ウォン(約40億2,000万円)を記録した。SELECT STARは2018年に設立したAIデータ専門企業で、LLMなどファンデーションモデル学習用の高品質データの供給と、生成型AIの信頼性検証ソリューションを提供している。韓国の5大グループ及び5大金融グループを含む320社あまりの企業を顧客社として確保し、最近は自動化信頼性検証ソリューションDatumo Eval(ダトゥモイバル)を公開して金融業界に適用した。また、科学技術情報通信部(省)の独自のAIファンデーションモデルの開発事業にデータパートで参加するなど、技術の商用化を加速させている。今回の調達金は信頼性検証ソリューションの高度化とグローバル市場進出に集中投入する。また、韓国語中心から多言語・マルチモーダルデータセットに領域を拡大し、海外パートナーシップとの事業化を本格化させることに活用予定だ。
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🎤メディア/コンテンツ:MODHAUS
設立:2021年
分野:エンターテインメント
210億ウォンを調達、ファンプラットフォーム「Cosmo」高度化へ
MODHAUS(モドハウス)がシリーズBラウンドで210億ウォン(約22億3,000万円)を調達した。MODHAUSはファン参加型K-エンターテインメント企業としてガールズグループtripleS(トリプルエス)とARTMS(アルテミス)をプロデュースした。ブロックチェーンベースのファンプラットフォームCosmo(コスモ)を通じてコンセプト選定・ユニット構成・コンテンツ制作にファンが直接参加する仕組みを構築した。2020年代はじめに設立して以降、Cosmoの累積加入者は35万人、デジタルフォトカードの発行は1,000万枚、MAUは15万人に達した。独自のIPとプラットフォームの同伴成長を立証した。今回の調達金はCosmoの高度化とグローバルIP拡大に集中投入するほか、新規アーティストの立ち上げ、海外市場攻略のために使用する予定だ。また、ファンの制作参加体験を強化し、ファンダストリーモデルを高度化して、IPバリューチェーン全般で成果の最大化を目指す。
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🚚車両/モビリティ:vtov
設立:2021年
分野:物流テック
172億ウォンを調達、車両・管制システムの拡充などに投入予定
vtov(ブイトゥーブイ)は172億ウォン(約18億2,000万円)を調達した。物流テック企業vtovは、首都圏の都市物流特化配送サービスTo-Day(トゥーデイ)を運営し、倉庫なしに定められた路線を循環する大衆物流網と四輪車の基盤運営で迅速な到着・安定性・価格競争力を確保した。2022年のシリーズA調達後、データベースの運営の高度化と顧客の多角化を通じて、首都圏内の当日・翌日配送の需要を吸収してきた。今回の調達金は首都圏の路線網増設と車両・管制システムの拡充、AIベースのETA精密化など、技術の高度化、主要Eコマースパートナーを対象とするサービスの安定化に投入予定だ。
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🍳物流/配送:SMART FOOD NETWORKS
設立:2020年
分野:外食産業向け食材コマース・テック
HP:https://www.smartfoodnet.com/
150億ウォンを調達、物流インフラ高度化へ
SMART FOOD NETWORKS(スマートフードネットワークス、SFN)が150億ウォン(約15億9,200万円)を調達した。外食産業の食材コマース・テック企業としてフランチャイズ本部対象の「外食UP」と一般外食業者を対象とした「差別化商会」を運営している。「外食UP」は現在、80余りのフランチャイズ本部が利用中で、「差別化商会」は2023年6月の立ち上げ後、累積取引18万件と2025年上半期の売上が前年同期比66.5%の成長を達成した。今回の調達金は、物流インフラの高度化と、データベースのサービス強化、まもなく公開予定のフランチャイズ本部用の統合ソリューション「外食UP HQ」の商用化などに使用予定だ。
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🏨不動産/プロップテック:The Hyoosik
設立:2019年
分野:ITベースのホスピタリティソリューション
HP:https://thehyoosik.com/?ckattempt=1
200億ウォンを調達、2~3つ星観光ホテルの拡大などに投入予定
The Hyoosik(ザ・ヒュシク)が200億ウォン(約21億2,000万円)を調達し、累積調達金428億ウォン(約45億4,300万円)を確保した。The Hyoosikは、ITベースのホスピタリティソリューション企業で、ホテルPM・施工・運営・ITソリューションを統合したフルスタックモデルを運営している。累積248の中小型・観光ホテルの運営経験をもとに、二~三ツ星の観光ホテル市場を攻略中だ。2024年の連結売上高953億ウォン(約101億1,700万円)、営業利益105億ウォン(約11億1,400万円)を記録し、AIベースのホテル価値評価(HVM)、予想売上分析(ESAS)、AICSなどの自動化ソリューションでフロントスタッフを最少化するなど、アンタクト(非対面)運営を高度化していることが特徴だ。今回の調達金は、無人中央管制ソリューション(FO)事業の拡大、資産運用会社との協業を通じた二~三ツ星観光ホテルの拡大、グローバル市場進出に投入予定だ。
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この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。
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