月ごとに、韓国スタートアップの資金調達TOP15と現況をお届けいたします。

韓国スタートアップの資金調達TOP15

4月全体の投資動向・分析

4月の投資市場概要

投資金1兆1,851億6,000万ウォンが流入、前年4月比5.08倍

2026年4月の1カ月間、韓国のスタートアップ市場に流入した投資金は1兆1,851億6,000万ウォン(約1,256億2,700万円)だった。昨年4月に記録した2,335億ウォン(約247億4,300万円)と比較すると5.08倍(407.6%増)も成長した数値だ。前月の投資額の1兆1,993億5,000万ウォン(約1,270億7,900万円)からは1.18%減少したが、2ヶ月連続で1兆ウォン(約1,059億9,400万円)以上の投資金を記録したという点で、一時的な反騰を越えて安定的な高成長軌道に乗ったことをうかがわせる。

資金調達件数は109件、前年4月比70.3%増

4月の総資金調達件数は、買収合併(M&A)8件を含め117件、買収合併を除いた純資金調達は109件で、前年同月(64件)比70.3%増加した。投資規模だけでなく、投資活動の頻度自体も前年よりはるかに活発になったことがわかる。2020~26年までの毎年4月の投資件数と投資額を比較すると、22年以降、下落傾向だった4月の投資市場が、26年に入り、過去最大規模に反騰した。

中でも、昨年と比較すると今年は全ての指標で大幅に成長した。注目なのは、投資金の成長幅が件数の成長幅よりも格段に大きいことだ。これは、1件当たりの平均投資規模が大型化したことを意味する。26年4月の投資額は、投資件数が同じだった21~22年の投資額(8,000億~9,000億ウォン、約847億5,600万円~約953億4,900万円台)と比べてもはるかに高い水準だ。Upstage(アップステージ、1,800億ウォン、約190億6,900万円)やHoliday Robotics(ホリデイロボティクス、1,500億ウォン、約158億9,100万円)など、メガラウンド投資が多数発生したためだ。投資件数も100件台(109件)に回復し、初期から中・後期段階までまんべんなく投資が行われる健全なエコシステム構造となっていると言える。

分野別の投資比率

ソフトウェア、バイオ/ヘルスケアへの投資が活発

ソフトウェア(23.1%)とバイオ/ヘルスケア(23.1%)が同じ比率で、共に最も割合が高く、市場を二分した。これにコンシューマーテックが13.0%、ESG、製造、メディア/コンテンツ分野がそれぞれ6.5%で続いた。

投資段階別比率

シード投資が19.3%、新規開業企業への資金供給が続く

4月の韓国内のスタートアップ市場は初期段階の活発な発掘が注目を集めた。109件の投資のうち、非公開を除くと、シード投資が19.3%を占め、新規開業企業への資金供給が続いていることをうかがわせた。

TIPS(ティップス)をはじめとする政府支援金とシリーズAがそれぞれ15.6%で、初期エコシステムのしっかりした支柱の役割を果たした。プレシリーズA(12.8%)とシリーズB(8.3%)も堅調な流れが続いた。また、シリーズC(2.8%)やD(0.9%)など、後期段階になるほど件数が急激に減少するピラミッド型構造が見られた。Upstageのような優良企業に大規模な資金が集中し、後期段階が市場全体の投資額の規模を牽引(けんいん)した。

主要投資会社の現況

ディープテックと高付加価値産業を中心に投資活発

4月の韓国のスタートアップ投資市場は大型のベンチャーキャピタルと政府の支援事業が重なり、ディープテックと高付加価値産業を中心に活発化した。今月の投資市場では特定の分野に限らず、ソフトウェア、バイオ、ロボティクスなど、未来の主力産業全般にわたって全方位的な投資が行われたことが特徴だ。

韓国政府主導の技術開業支援プログラムTIPSと大型VCの動き際立つ

最も注目されるのは、政府主導の技術開業支援プログラムのTIPSとディープテックTIPSの圧倒的な影響力だ。TIPSには今月だけでソフトウェア、バイオ、ロボティクス、ESGなど事実上、全分野にわたって13件選定された。

民間領域では、韓国投資パートナーズIMMインベストメントなど大型VCの動きが際立った。韓国投資パートナーズはソフトウェアやフィンテックのほか、ゲームやメディア/コンテンツ分野まで、幅広い投資ポートフォリオを見せた。IMMインベストメントは、ヒューマノイドロボットや高性能半導体など、製造及びロボティクス基盤のディープテック企業に集中投資した。

伝統的な投資強者の選択と集中も鮮明だった。Enlight Ventures(インライトベンチャーズ)は製造やバイオ、農水産業分野に投資し、Stonebridge Ventures(ストーンブリッジベンチャーズ)はロボティクスやバイオだけでなく、宇宙インフラディープテックまで領域を拡大。未来の技術の先取りを加速化させた。

Smilegate Investment(スマイルゲートインベストメント)とSBI Investment(エスビーアイインベストメント)は、ソフトウェアとバイオの2つの中核軸を中心に投資した。Primer(プライマー)とStrong Ventures(ストロングベンチャーズ)はコンシューマーテックやメディア分野の初期企業の発掘に注力し、POSCO(ポスコ)技術投資は製造やロボティクス、ESG分野に戦略的にアプローチし、産業現場の革新を後押しした。

この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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