【2023年7月】韓国スタートアップ資金調達動向まとめ
この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。
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【2023年7月】韓国スタートアップ資金調達動向まとめ
2023年7月:韓国スタートアップ企業概要
総投資額は今年2番目の多さ 投資件数も前月比増で、下半期の投資回復に期待感
7月は今年2番目に多い資金調達額と投資件数を記録し、下半期の投資回復に期待感が高まっている。7月の総投資額は6,830億1,000万ウォン(約742億8,100万円)で、6月より110%以上も上昇した。注目すべき点は、シリーズB以上の段階のスタートアップの多くが資金調達に成功したことだ。投資件数も126件で、6月比28%増となった。今年、120件以上の投資が行われた月がほとんどなかったことを考えると、7月は資金調達額と件数の両面で活気を取り戻した月だったといえる。このような投資スピードが続けば、下半期にはある程度の投資回復が期待できるだろう。
ユニコーン、予備ユニコーンに資金が流入
しばらくの間、投資ニュースが途絶えていたユニコーン、予備ユニコーンなどが資金調達に成功した。停滞期に成長性はもちろん、収益性まで確保し、グローバル進出など事業拡大戦略まで備えた企業が投資家を動かしたとみられる。また、今年下半期に株式市場参入を目指す技術企業の資金調達のニュースも多かった。
最も多くの資金を調達したのはMUSINSA
最も多くの資金を調達したのは2,000億ウォン(約217億6,100万円)を確保したMUSINSA(ムシンサ)だ。続いて、電気自動車充電プラットフォームのEVERON(エバーオン)が500億ウォン(約54億3,700万円)、フィンテック企業のFinda(フィンダ)が470億ウォン(約51億1100万円)を調達し、上位にランクインした。100億ウォン(約10億8,700万円)以上の資金調達に成功した企業も10社を超えた。一方、資金調達のスピードとは異なり、M&A事例は10件以下にとどまり、大きな増減は見られなかった。
分野別分析
- コンシューマーテック分野に最も多くの資金流入
- モビリティ分野にも大きな投資
- 持続可能性分野に投資家の関心高く
7月は、MUSINSAやLaFORLAB(ラフォーラボ)など、Eコマースプラットフォームに大規模な資金が流入したことで、分野別でコンシューマーテック分野に最も多くの資金が集まった。また、電気自動車の需要の増加に伴い、電気自動車充電プラットフォームなどモビリティ分野に大きな投資が行われたほか、バッテリー製造などの素材・部品・設備分野をはじめ、持続可能性分野に投資家の関心が高かった。
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