韓国スタートアップ資金調達動向まとめ:2024年4月
この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。
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2024年4月韓国スタートアップ企業投資概要
- 4月の流入資金は3,424億ウォン、第1四半期に上昇した流れを継続できず
第1四半期は上昇で終えたが、流れを継続することはできなかった。4月にスタートアップに流入した資金は3,424億ウォン(約393億2,400万円)で、前月より減少した。投資件数も79件で20件近く減った。しかし、前年度と比較すると、資金調達額は41%上昇しており、昨年より改善された投資環境は維持している。
- 最も多くの資金を確保したのは、AI企業Upstageで1,000億ウォン
4月に最も多くの資金を確保したのは、1,000億ウォン(約114億7,900億円)を調達したAI企業Upstage(アップステージ)だ。これに、美容・健康製品を製造するMeditherapy(メディセラピー)が260億ウォン(約29億8,400万円)、医療関係者コミュニティプラットフォームの運営会社INTEGRATION(インテグレーション)が231億ウォン(約26億5,200万円)で続いた。電子契約サービスmodusign(モドゥサイン)も177億ウォン(約20億3,100万円)を確保し、投資上位に定着した。
- 1,000億ウォン台の投資は1件、100億ウォン以上の投資は前月比半減
1,000億ウォン(約114億7,900億円)台の投資は1件あったが、100億ウォン(約11億4,700万円)以上の投資は前月比で半減した。成長段階の投資が減り、全体の資金調達額は減少した。しかし、シリーズC以上の投資がゼロだった昨年同月と比較すると、成長段階の投資比率は増加している。極初期投資会社、アクセラレータの活動は少なかった一方、KDB産業銀行、未来アセットアベンチャーズなど、金融圏とシリーズA以上の投資会社の活動が活発だった。グローバル投資会社では、SBVA、500 Globalなどが今年に入って頻繁に投資のニュースを伝えている。
- スタートアップ間の企業買収も
件数は多くないが、事業拡大やシナジー効果を出すためにスタートアップ間の企業買収も行われている。最も規模が大きかったのはViva Republica(ビバリアパブリカ)による税務プラットフォームtaxassoft(テクサスソフト)の買収で、180億ウォン(約20億6,600万円)だった。
分野別分析
- ソフトウェアに最も多くの金額と投資取引
- コンシューマーテック分野も追い風
- 上昇傾向の製造分野、フィンテック上回る
分野別では、ソフトウェアで最も多くの金額と投資取引が行われ、バイオ/ヘルスケアが続いた。また、ビューティー、ファッションプラットフォームに大規模な投資資金が流入したことから、コンシューマーテック分野にも追い風が吹いた。製造分野は今年に入ってさらに上昇し、ランキング上位のフィンテックを上回った。
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