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【2024年3月】韓国スタートアップ資金調達動向まとめ|月間スタートアップ

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この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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2024年3月韓国スタートアップ企業投資概要

  • 3月の流入資金は5,149億ウォン、前月比64%増

3月もスタートアップへの投資は上昇傾向を維持し、5,149億ウォン(約575億円)が流入した。前月比64%増となり、前年度と比較しても11%増加した。投資件数は前月より減少し93件だったが、投資額は増加し、企業当たりの投資額が大きくなったと言える。第1四半期を上昇のまま締めくくり、第1四半期以降、大きな投資下落が続いた前年とは異なる流れが予想される。もちろん、2022年の水準まで回復したわけではないが、投資回復が期待できる上昇ムードを感じさせる。

  • 最も多くの資金を調達したのはBEARROBOTICSで800億ウォン

シリコンバレーベースのロボットスタートアップであるBEARROBOTICS(ベアロボティクス)が800億ウォン(約89億3,600万円)で最も多くの資金を調達した。ネットワーク通信線開発会社のPOINT2 TECHNOLOGY(ポイントツーテクノロジー)、テーブルオーダーtorder(ティーオーダー)、ゴルフブッキングシステムAGL(エイジーエル)がそれぞれ300億ウォン(約33億5,100万円)を調達し、BEARROBOTICSに続いた。上位の投資企業はいずれもグローバル市場を基盤としているか、グローバル市場をターゲットにしているという特徴が見られる。

  • シリーズB以上が増加

1,000億ウォン(約111億円)台の投資はなかったが、3月の投資額の上昇は300億ウォン(約33億円)以上が該当するシリーズB以上のスタートアップの増加によるものであることが分かった。全体の投資件数のうち、シリーズB以上が占める割合は16%以上だった。また、100億ウォン(約11億円)以上の投資は20件に迫り、今年最も多かった。シリーズB以上の成長段階の投資が増え、極初期投資会社やアクセラレータよりもシリーズA以上の投資を執行するSmilegate Investment(スマイルゲートインベストメント)、Hanaventures(ハナベンチャーズ)などのベンチャーキャピタルの活動が大きかった。グローバル投資会社としては、500 グローバル、Z Venture Capital(ゼットベンチャーキャピタル)などが初期投資に乗り出した。

  • AhnLabがCLOUD MATEを150億ウォンで買収し注目集める

合併・買収案件では、AhnLab(アンラボ)がクラウド企業CLOUD MATE(クラウドメイト)を150億ウォン(約16億7,500万円)で買収したことに注目が集まった。そのほか、オンラインショップソリューションのsixshop(シックスショップ)がSELLERHUB(セラーハブ)に買収され、Team Fresh(チームフレッシュ)がKTとの合弁会社である貨物輸送プラットフォームのlolab(ローラボ)を買収した。

分野別分析

  • ヘルスケアが第1四半期を通じて最も人気のある分野に
  • ソフトウェアはAI半導体、生成型AIなどで人気維持
  • コンシューマーテックはふるわず

ヘルスケアは今年最も人気のある分野に浮上した。第1四半期を通じて最も多くの資金がこの分野に流入した。また、ソフトウェアはAI半導体、生成型AIなどで人気を維持しており、製造分野もロボットスタートアップが大規模な資金を調達した。一方、B2Cプラットフォームが属するコンシューマーテックへの投資家の関心は次第に低下している。



/media/KORIT編集部
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KORIT編集部

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