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グローバル・エドテック企業を目指す|チャット基盤オンライン英語学習サービス「tella」 ジン・ユハ代表

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グローバル・エドテック企業を目指す|チャット基盤オンライン英語学習サービス「tella」 ジン・ユハ代表

地球の反対側、アフリカのウガンダには、私の友人であるtellaのチューター、イシドレさん(IsdoreLokeris Locha)が住んでいる。妻と息子、娘と暮らし、12人の兄弟とうさぎがいる。ウガンダの今日の天気はどうか、アフリカの人々はなぜランニングが得意なのか、食事代はいくらか、バッタの群れがどこから来たのか、アフリカではコロナウイルスにどう対処しているのかが分かった。これはtellaでしかできない話だ。Alakara, Ekakone!

チューターのイシドレさんは、ウガンダに来た上司であるユハがキムチチジミを作った話をし、ユハがウガンダとチューターたちに献身的に力を注いでくれたことに、レベルの高い授業で返したいと話した。アイデア・勇気・実行力、そして、ウガンダでチャンスを感じた「tella」の共同創設者であるジン・ユハ代表をBeSuccessの女性創設者インタビューシリーズ「Foridable Female Founder」で会ってみた。

大学時代の宣教としてアフリカで始まった旅が、創業につながった。この長い旅の中で、tellaのジン・ユハ代表はウガンダとフィリピンにいるチューターと協力してきた。「急いでいるなら一人で行け、遠くにいきたいなら一緒に行きなさい」というアフリカのことわざがある。代表のジン・ユハはきっと彼らとかなり遠くまで行くことができるだろう。

 

Q. 「 tella 」はどんなサービスですか?

tellaはチャットベースのオンライン英語学習サービスです。カカオトークで使える英語チャットとしても知られています。

いつでもどこでも英語を使うことができて、英語が伸びるということを前提に、2014年初期に小さな試験を経てすぐにローンチしました。まず、ぼんやりとチャットで英語をと思い「カカオトークで英語のレッスンをしてみよう」と思いました。当時、アプリを開発する資本と能力が不足していたためカカオトークからスタートしましたが、顧客満足度が高く、今日に至るまで続いてきました。

 

Q.スタートアップを始めたきっかけは何ですか?

大学生のとき,宣教のため東アフリカに行きました。様々な困難が多いということは分かっていましたが、ウガンダの場合、大卒失業率が80%に迫るほど働き口を探すのが難しいということが分かりました。その時に出会ったアフリカ人たちは大学を卒業し、英語と外国語がとても流暢な方たちでした。そこで、アフリカで雇用を創出し、同時にビジネスを行う方法を探していました。

私は戻ってきて、韓国にいるウガンダ人留学生と面会を始めました。その中で、KAISTで修士、博士に一人ずつ会ったのですが、その方がウガンダ現地とのコミュニケーションが円滑になるようにサポートしてくださり、大学生が所属していそうな非営利団体を紹介してくれて、ここを通じて始めてチューター募集広告が出されました。

 

Q.ウガンダという国に対する情報が多くないと思いますが、よく知らない国の人たちと事業をするというのは難しくないですか?

チューターを選抜してみると、私たちが普段接するレベルのサービスを受けた経験が少ないということに気が付きました。あたりまえのことを、なぜあたりまえなのか理解してもらうことが難しかったです。

ウガンダが発展途上国であるという理由もありますが、私が出会った個人たちもビジネスの経験も概念もありませんでした。だから、提供すべき、また受けるべきサービスの意味や、サービスの範囲にあまりにも差があり、チューターたちに私たちのサービス基準を教えることが一番大きな挑戦でした。ウガンダのチューターたちの英語の実力や力量は十分だと判断したので、サービスの基準を引き上げ、主に、その基準通りにサービスを提供する訓練を実施しました。

ウガンダの先生たちが、韓国の人々に高いサービス満足度を提供できれば、他のどんな国のどんな顧客に会っても高いレベルのサービスを提供できると考えました。そして、その発想が実現し、tellaでは現在、高いレベルのサービスを提供しています。体験者の決済率とお客様の評価がこれを証明します。

 

Q. 「tella」 最大の利点は何だと思いますか?

授業はいつでもどこでも受講できます。地下鉄やバス、カフェで、誰かに自分の英語が聞こえてしまうかもしれないと心配することなく、気軽に利用できます。さらに仕事中や会議中にも使う人がいると聞きました。(笑)大きなメリットは、韓国人ならほとんどが使っているカカオトークを使って、英語勉強を後回しにしなくてもいいという点です。実際に、通勤時間帯にはたくさんの授業が行われています。

また、tellaではビジネス英語の需要が高いです。昔は、ビジネス英語は一部の社会人のみでしたが、TOEIC点数が基本のスペックになってしまった現在、社会人とって英語は必須のものとなりました。試験のための英語ではなくて、実践英語の領域に入ってきたわけです。同時に、職場サバイバルのための英語でもあります。私たちは専門家と協力して、クライアントの学習データとニーズに基づいてプログラムを開発および更新します。

 

Q.電話英語プログラムを始めたのはなぜですか?

チャット英語で自信を得たお客様から、電話英語を始めてほしいという要望が多くありました。書く英語から話す英語に転化し始めました。そのため電話英語も開始され、比重は徐々に増しています。

チャット英語は、会話授業よりもスピーキング能力が向上するという研究結果があります。チャットをしながらライティングのことをたくさん考えると思うのですが、実際は、会話がうまくなるための手段だと言えるでしょう。

 

Q.英語チャットから始まった 「tella] の拡大についてどう思いますか?

これまでのところ、8万人以上がtellaを利用しました。tellaが開始される以前は、チャット英語市場はなかったため、お客様を説得するプロセスが必要でした。チャット英語の有効性に関する学術的根拠、蓄積した2000万件の顧客データ、お客様の成功レビューなどにより、ビジネスは十分に説得力のあるレベルにまで拡大したと考えています。

tellaは2年前までB2Cに集中していました。2019年初頭にPUBG社員へのサービス提供をはじめ、サムスン社員向けサムスンマルチキャンパスにも導入し、政府機関での利用も開始しました。英語教育はオンラインとモバイルで進化し続けており、また新たな試みも受け入れられています。だからこそ、最近は大規模な英語学校でもコンテンツアフィリエイトの提案が多くなってきています。パゴダ*とインターネット講義と、カカオトークチャット英語と組み合わせたサービスを開始しました。単純に1+1ではなくて、パゴダ×tella、マルチキャンパスであるOPIC×tellaで、インターネット講義で習ったことをtellaの授業を通して、学んだ表現を使えるように連動しました。この商品を始めたことで、他の動画コンテンツや語学図書と組み合わせることができるシステムを構築しました。今後は、そうしたコンテンツと連携し、社員団体受講、福祉施設への教育商品導入でB2B教育市場でも拡大していけると思います。


 

Q.最後に、私たちのメディア名はBeSuccessです。代表が考える成功は何ですか?

誰かのニーズを把握し、助けと利益を与えることができれば、それは成功と言えるでしょう。そういう意味で、tellaはお客様とチューターに同時に価値を提供しています。お客様の英語力の向上を目指し、チューターには、楽しく安定した職場として良い役割を果たせるよう努めます。


「tella」 は今年、グローバル化を計画している。「tella」 は、チャットによるテキストベースのパーソナライズされた学習を提供している。これを高度化させ、世界中の英語学習者にとって「tella」が革新的なサービスになることが期待される。地球の反対側のアフリカにある「tella」は、既にグローバル・エドテック企業だ。アフリカはまだよく知らない場所だ。「tella」はその遠く、不慣れな所で始まったこと以上の意味があると思う。

 

写真提供:TELLA、https://tella.co.kr

*パゴダ:外国語教育サービス


原文:채팅 기반의 온라인 영어 학습 서비스 '텔라' 진유하 대표 - beSUCCESS 

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記事を書いた人
beSUCCESS

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