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ちょい事情通の記者に聞かせてくれた、創業者の話|ちょい事情通の記者

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ちょい事情通の記者に聞かせてくれた、創業者の話

ちょい事情通の記者が、1年間に出会った創業者たちが聞かせてくれた話です。 

5000億ウォン(約476億円)にスタートアップ売却した創業者はどんな気持ちでしょうか? @Radish(ラディッシュ) イ・スンユン

「シリコンバレーではこんな言葉があります。『スタートアップの成功は300日で決まる』という言葉です。それが素早い成長をするという意味よりは、300日間あらゆる仕事をすべて経験するという意味のようです。ほぼ、2000日過ぎました。例えば、はっきりと定性的には成長しましたが、定量的にデータが出てこないときは本当に大変でした。確かにコンテンツのクオリティも良くなっていて、チームも良かったです。ところが、利用者が増えず売り上げも伸び悩んでいる。これが何百日も続きました。 「耐えること」が一番つらかったことです。得たものは何かって?毎日夢を見ることができて楽しかったです。夜、寝転がりながら、明日はどんな物語を作ろうかと考えました。いつだめになってしまうか分からず、毎瞬間はらはらしていました」

会社にカラオケとウイスキーバーを置いた理由は? @カンナムオンニ ホン・スンイル

「カンナムオンニの企業文化は事前にコンファームしないことです。私たちが望む目的は10倍、100倍にすることですが、これを10%の改善では達することはできません。ひたすら自律と没頭です。勉強で例えると、5位から4位になるためには、問題を10ページ解いていたものを11ページ解く、あるいは、もう1時間頑張れば良いかもしれません。先生のように小言を言って叱ればいいのかもしれません。しかし、100位の人を全国1位にするにはそれだけでは不足しています。自らやる気になって集中して勉強する方法以外はありません。あ、カラオケとウイスキーバーは仲間のスタッフが自律的に判断して作ったのです。会社が作ったものではありません」

 

マーケットカリーはなぜか創業初期から無敵だったと思いますが?@Market Kurly(マーケット・カリー) キム・スルア

「創業2年目の時です。ピッチを100回以上しました。100回です。すべて失敗しました。シリーズAになるかならないかという時点で、お金がすべてなくなりました。お金がないので、呼んでくだされば、とにかくピッチをしに行ったんですよ。あるとき、ベンチャーキャピタルを訪ねて行ったらオフィスにも上がれず、そのまま1階のコーヒーショップでコーヒーを一杯買ってくださり、『知り合いの紹介なので会うことはするけど、会う気は全くなかった、申し訳ない、そのままコーヒーを飲んでおかえりください』と言われました。その事実は大丈夫です。傷つきますが。 (ある投資家はピッチ終了後)私を見てこう言いました。事業内容が良くて、人(創業者)も良くても、投資をしない場合が大多数であるのに、あなたの場合は事業もよく分からないし、知り合いでもないし、しかも女性で、結婚もして、子供を産むかもしれない、そんなリスクがあるのに私がなぜ投資をするのか。 共同創業者のギル・ナム氏が隣で、もう出ようと言いました。その時、私が言ったのは、事業に対する確信がない場合、それは私たちがよく説明できなかったということ、私を知らないということは私が能力を示さなければならないということ、だけど私が女性であることは正直、変えることができない。それが私だから申し訳ない。もし、そこまで私が合格しなければならないのなら、ここでは本当に投資を受けるのは大変です。申し訳ないと言ってしまいました。それはちょっと衝撃的でした」


サムスン電子を辞めた明確な理由とは?@Test Works(テストワークス) ユン・ソクウォン

「2015年秋頃だったと思います。通勤バスに乗っていくのですが、突然頭をハンマーで殴られた気分でした。上の空でした。会社が求める価値と私が考える価値が一致すれば職場が楽しいでしょうが、溝がますます大きくなったんです。会社は開発の完成度、作業の実行量、売上、成果を測定します。ですが、私の頭の中では『脱北者をエンジニアとして使うとどうだろうか、私たちのチームで障がい者が働いたらどうだろうか』こういう考えばかりだったんです。サムスン電子水原事業所で通勤バスから降りた直後、正門を通らずに事業所に沿って歩き続けました。歩いて決心しました。『ああ、辞表を書くべきだ』その日の天気は本当に素晴らしかったです」

 

最後まで折れずに耐えるメンタルはどこから出るのでしょうか?@FAST TRACK ASIA(ファスト・トラック・アジア)パク・ジウン

「創業の動機は多様であるが、共通の核心は『自分の動機にどれほど率直なのか』です。心の中では『40歳前に100億ウォン稼がなくちゃ!』と決心をして、『顧客にバリューを与えればいいのです。私はお金に興味はありません』と言ってはいけません。むしろ早く100億ウォンになりそうだ。それでもいいです。自分自身と率直に対峙し、メンバーとコミュニケーションを取る必要があります。創業者が持っている動機の色、それに合わせて人が集まり、戦略が織り込まれ、競争で勝つのです。お金を稼ぐために猛烈に食らいつく創業者の周辺には、そんなチームメンバーが集まって、その市場で勝負をすればいいのです。率直でないと、赤色のユニホーム創業者に『青色の人々が集まり、北側に進むべきビジネスが南側に向かいますね』」

 

コロナ時の売上ゼロのときどう思いましたか?@My real trip(マイリアルトリップ) イ・ドンゴン

「投資家を説得しました。『コロナが終わったら、My real tripが一番になる。危機だけを見ないでください。昨年1月まで、My real trip は急速に成長しており、他のスタートアッププラットフォームがコロナに耐えきれず倒産するならば、My real tripは一人で生き残って旅行のスーパーアプリになることができます。今燃料を注入すれば、他よりも多くの準備をしてコロナ終了と同時に打って出ることができるます』と説得しました。今が絶好の投資チャンスだと逆発想で説得をしました」

 

良い会社を辞め、創業して良かったことは?@Rebellions(リベリオン)パク・ソンヒョン代表 

「創業はとても面白いです。これは別格の楽しさです。まず、とてもクールです。私が開発をしていたとき、私の上に少なくとも3人の上司がいました。今、彼らはいません。そして創業チームは粘着性のある文化を持っています。Rebellionsは、まだ退職者がいません。何よりも、やりたいことを思いっきり挑戦できます。自分がやりたいことに可能性があれば、誰かがお金を燃やして、またその燃料で進むことができる。夢も大きいから楽しいです。私は蔚山(ウルサン)出身なので『チョン・ジュヨン会長を見て夢を育て、今はイ・ゴンヒ会長を夢見ている』と言います!」

 

Danggeun Market(タングンマーケット)は中古マーケットですか? @Danggeun Market キム・ヨンヒョン

「私たちの目標は、地域で毎日利用される日常生活アプリになることです。地域コミュニティを復元させるのです。都市化で壊れた町文化、すなわち同好会、サッカー教室、趣味、一緒に散歩をすること、様々な集まり、常連文化などです。地域共同体というのが、もしかしてタングンで再建できないだろうかという期待です。インターネットにハマっていても、本物はオフラインの生活なので。そのホームシックや、ニーズ(Needs)、それらを連携すれば、人生がより豊かになるのではないでしょうか。「ローカル」という確かなテーマを持って、海外にも出ていこうと思います。他の国でもこのような地域コミュニティはあまりありません。ユニークなソーシャルアプリかもしれません」

 

「ああ、でもスタートアップを創業してよかった」と感じた時…。@Laundrygo(ランドリー・ゴー) チョ・ソンウ

「私が好きなPaypalの共同創設者、ピーター・ティルが言った『代替不可能な使命感』です。(「トレンドは重要ではない。未来の生活に最も重要な役割を果たすのは使命感だ」)洗濯という問題を解決するための使命感を持って働いています。洗濯機が人類の家事労働の6分の1を減らしたが、Laundrygoは、忙しい現代人が洗濯に投入する時間を10分の1に減らしたいです。収集されたランドリーの中に、キャンディーと一緒に『とても楽になりました。ありがとうございます』というような手紙を入れてくれるお客様がいらっしゃいます。それを見て、現場で働く方がボロボロと涙したこともありました。そんなフィードバックをたくさんいただける会社になりたいです。『お隣さんが、Laundrygoを使ったら、本当に楽になったって』そんな言葉が出てきたら、世界のどこに行っても私たちは成功できると思います」

 

創業するようにと助言したイ・ジェウン創業者を恨んだりしませんか。本当に大変な時に。@PUBLY(パブリー) パク・ソリョン

「創業初期に彼が言ったことを忘れないようにしています。私は『創業する準備ができていません』と断り続けていましたが、その時の言葉です。 『私は事業を20年間やってみたが、事業の成功は運の影響が大きすぎる。いくら頑張っても潰れるのが事業だ。事業の成果にのみ没頭すると、自分自身が不幸だ。しかし、問題を解決する過程自体が充実すれば、事業をやる価値は十分ある。あなたが失敗しても誰かがコンテンツ業界を革新しようと挑戦したとき、あなたが積み重ねた土台で一歩先に出発できれば誰かがこの問題を解決できる』という話があまりにもかっこよくて騙されました(笑)。しかし、今でもその言葉をかみしめて耐えています」

 

失敗の経験がありますよね?だめだったアイテムは何でしたか?@Spoon Radio チェ・ヒョクジェ

「2012年、スマートフォンのバッテリーが分離されていた時代に始めました。どこでも携帯電話のバッテリーをレンタルできるバッテリー共有サービスでした。シリコンバレーのアクセラレータ500スタートアップで10万ドルの投資を受けました。ところが、2015年のバッテリー一体型スマートフォンが出てきて失敗しました。投資金も全部なくなりました。ある居酒屋に、『バッテリーです!』と入って行ったら、知人たちが座っているんです。『大企業に入ったというのに、こんなことをしているのか』とからかうように数万ウォンを握らせてくれました。それ以前はLG電子のAndroid開発者でした。店を出て道端に座り込んで大声で叫びました。『覚えていろ、必ず成功する』と誓いました」

 

私はきちんと分別しています。しかし、韓国のプラスチックはなぜリサイクルできないのですか?@SuperBin キム・ジョンビン

「汚染されるからです。分別収集に対する幻想を壊しましょうか。ガラス瓶はリサイクルできますか。全くできません。全部埋立場に行きます。環境部に『ガラス瓶を集めて誰がリサイクルするのか』と聞いてみると、おそらく答えられないでしょう。ビール缶も韓国でリサイクルできません。焼却場に行ったり、アルミニウム缶だけを集める業者が海外にその缶を輸出します。アルミニウム缶も口の部分、本体部分、全部成分が違います。缶を納品したメーカーごとにアルミニウム純度さえ全部違うんです」

 

パンデミックが変える世界はオフラインの衰退、オンライン、在宅中心ではないでしょうか。@Trevari(トレバリー) ユン・スヨン

「歴史を見ると、20世紀初めにスペインインフルエンザ、そして黒死病くらいが人類を襲ったパンダミックとして挙げられます。『何度か人類を襲ってきたが、歴史の流れに大きな影響を与えなかったと思います。コロナによってデジタルトランスフォーメーションが急速に進展したというが、コロナではなくても進む方向にあって、コロナによって加速しただけです。人々が認識する世界は大きく変わらないと思います。人に会って知識を共有するニーズはずっとあるでしょう。実際にTrevariがオフラインの集まりを再開し、売上もまた戻ってきました。オフラインで人に会いたいという方々がおられたということです。ただ、ビジネス的な観点からはパンデミックが続く可能性があることに備えなければなりません。これをヘッジするBMについて考えています。逆に、コロナが終わり、Trevariの状況は良くなるかもしれません。『うん、こういう集まりを待っていた!』と」

 

作詞もしたことがありますよね?作詞した曲は?@Music Cow(ミュージック・カウ) チョン・ヒョンギョン

「会いたい人に思いきり会いました。チャン・ジン監督、ドラマOSTで一番人気だったイ・ピルホ音楽監督、ファッションデザイナーで有名なカン・ホソプ教授などです。それから文化、芸術産業についての話をたくさん聞きました。それからチャンスがあって作詞に参加しました。大げさに作詞家として名前が出るほどではなく、作詞に参加したんです。7曲ほど参加しました。Busker Busker(バスカーバスカー)の『ソウルの人々(서울사람들)』、Ulala Session(ウララセッション)の『君と共に(너와 함께)』、ボビー・キムの『胸焼け(가슴앓이)』などですが、幸いにもチャート成績が良かったです。作詞はちょうど1年だけしました。最初の月の通帳を見て、予想より多い金額が入っていたでしょうか?金額よりも馴染みのないところからお金が入ってくるのでエキサイティングしました。とてもわくわくして楽しかったです。それでずっと通帳を見ていたんですが、時間が経つにつれて著作権料がどんどん入ってきました。ずっと見てると、一定のパターンが見えました」

 

プロジェクト名が「モシス」?@GOWITH(ゴー・ウィズ) キム・ハンギ

「モーセが紅海を分けて道を作ったように金融になかった道を開くという意味です。ハハ。かっこいい名前でしょう?『New Debt Area』、新しいローン市場開拓を目指しているんです。さっき言った信用評価を基盤にイノベーション企業に融資をしてくれる市場です。新韓金融の資産規模だけで550兆ウォンです。韓国VCファンドで1年間に集められた金額は10兆ウォンに達しないです。既存の金融機関の大きなお金、融資をスタートアップに流すようにするというプロジェクトです」

 

名刺にカン・ジミンのお母さんと書かれていますね。@TicTocCroc (째깍악어)キム・ヒジョン

「中一の娘です。娘が『お母さんが私を育てたわけじゃない』と言ったことがあります。そのとおりです。実家のお母さん、姑、(保育)おばさん。 『私が幸せであってこそ周りも幸せだ』と思ったし、ただ私はキム・ヒジョンとしての人生を一生懸命生きていましたが、ある日…。毎日乳業に通う時、創業を決心しました。毎日乳業のメンバーの70%が女性です。ワーキングママも多いです。創業を決心した決定的なエピソードがありました。事業部を代表して午後2時に会長報告をしていたのですが、ポケットでスマートフォンが鳴り続けていたんです。ちらっと発信者を見たら保育園からでした。電話は取れませんでした。報告中だったので。会議の休憩時間に電話してみると、子供が風邪っぽいので早く連れて帰ってくださいと、電話に出てくれないと困りますと言われました。保育園は団体生活だから子どもが風邪をひいたら分離しなければならないのに、私は完全に迷惑なお母さんだったんです。しかし、もっと驚くべきことに、私の答えは「私は今行けません」でした。行けません。今、どうやって行くのですか。その瞬間、とても怒っていました。私以外にあまりにも多くの人がこの報告に集中しています。一ヶ月をみんなで準備しました。夫も連絡が取れません。誰かが私に代わって(保育園に行ってくれたら)......創業という意味も知らなかった私がその時、勇気を出してこの問題だけは解いてみたいと決心しました。名刺にカン・ジミンのお母さんと入れた理由でもあります」

 

暗号通貨否定論者に言った言葉。@Hashed(ハッシュド) キム・ソジュン

「ドルとジンバブエの貨幣は、メカニズムに違いはありません。ドルに対する信頼が崩壊すると、その権力は仮想通貨に入ります。株式も同様です。クーパンの上場で金持ちになった人は、クーパンの創設者と初期投資機関だけです。株式が上場される前、労働者と利用者はクーパン株式を買う機会すらなかった。クーパンの成長に彼らが貢献したにもかかわらず。しかし、ビットコインは誕生時点から演算力を提供する対価として、誰もがビットコインを取得しました。株式も長期的に仮想通貨に取って変わるでしょう」

 

あごひげはなにか意図があるのでしょうか?@Bomapp(ボマップ) リュ・ジュンウ

「配達の民族のキム・ボンジン代表が教えてくれました。ベンチャーキャピタルの前で投資PTをするとき、最初の印象が必要である。その1分が勝敗を左右するそうです。スタートアップの創業者は会社に全てをかけるもので、小さいことのように見えますが、役に立つのなら創業者のイメージを残すことも必要だからです」

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