文書やWebページ、画像といった資料を入れると、シナリオと台本を組み立てアバター映像まで作成し、気に入らない場面はチャットで修正できる映像制作ツールが、2028年の商用化を目標に開発される。生成AI企業DEEPBRAIN AIが中小ベンチャー企業部の「中小企業技術革新開発事業(グローバル先導技術開発)」課題の単独主管機関として、「AIビデオエージェント」の開発に着手する。
課題名は「ビデオ基盤モデルに基づくコンテンツ自動生成AIビデオエージェント開発」で、DEEPBRAIN AIが共同・委託機関を置かず単独で遂行する。期間は2026年9月から2028年8月までの2年間で、政府支援研究開発費10億ウォン(約1億1,911万円)を含め総額15億ウォン(約1億7,866万円)規模となる。中小ベンチャー企業部と中小企業技術情報振興院が支援する。
同社が課題を提案した背景には、企業現場の映像制作方式がある。テキストや画像から映像を生成する技術はすでに使われているが、企画や場面構成、編集には依然として専門人材と時間がかかり、生成結果が意図と異なれば別途編集過程を経なければならない。DEEPBRAIN AIはこの過程をAIとの対話で処理することを目標に据えた。
開発技術は3つに分かれる。第一は「ビデオ基盤モデル」で、文書・Webページ・画像・映像・音声などの資料を分析し、シナリオとコンテ、台本を自動生成する基盤モデルだ。マーケティング・教育・コマース・ニュースの4分野に合わせた映像制作を支援し、企業のロゴやブランドカラー、製品情報を内部資料から見つけ出して成果物に反映する検索拡張生成(RAG、外部資料を検索して生成結果に反映する技法)技術を組み合わせて精度を高める。
第二はアバター合成とリップシンク(音声に合わせた口の形の実現)の高度化だ。DEEPBRAIN AIがAI Human事業で培った技術を基盤に、AIアバターが複数言語で話す際の口の形や表情を整え、教育映像では説明を助ける手振り、ニュースでは安定した視線処理、コマースでは商品を強調する動作といった分野別の表現を適用する。
第三は、これらの技術を結合して制作の全工程を自動化する「AIビデオエージェント」だ。複数のAIが役割を分担し、台本作成、場面構成、アバター生成、字幕・背景音楽の挿入、編集を担当し、作業中にエラーが発生すれば自ら復旧する。ユーザーは編集ツールを操作する代わりに、テキスト対話で修正事項を指示する。
日程は、今年は4分野の要望分析と核心技術の設計・初期検証、2027年には自社の映像制作プラットフォーム「AIスタジオ」と連動した統合ベータ版の公開と分野別実証、2028年には統合実証と公認試験を経て、AIスタジオの正式機能としてグローバル市場に配布する順序となる。
映像専門人材を抱えない企業でも、保有する資料だけで広報・教育・商品紹介・ニュース映像を作れるようにするというのが同社の説明だ。
チャン・セヨンDEEPBRAIN AI代表は「映像制作方式が複雑な編集ツールを扱うことから、AIとの対話を通じて望む成果物を完成させる方向へと変化している」とし、「今回の課題を通じて企業が企画から制作、修正及び配布まで効率的に遂行できる環境を構築し、AI基盤の映像制作技術の活用範囲を拡大していく」と述べた。
