AI データ・AI翻訳ソリューション企業であるFlitto(フリット)が、今年第3四半期までの累積売り上げ約311億ウォン(約36億8,414万円)、営業利益約103億ウォン(約12億2,015万円)を記録した。20日に公示された連結基準の暫定実績で、創業以来の最大値だという。前年同期比で累積売り上げは20.7%、営業利益は89.7%増加し、営業利益は3四半期だけで昨年の年間営業利益(約62億ウォン、約7.3億円)の167.5%に達し、年間ベースでも史上最大の記録をすでに超えた。ビッグテックによる大規模なAI投資に比べて収益モデルが見えないという指摘が続く中、モデル開発会社に学習データを供給する企業が利益を出している事例だ。

第3四半期だけを見ると、売り上げ約178億ウォン(約21億861万円)、営業利益約90億ウォン(約10億6,615万円)で、営業利益率は50.4%となる。第2四半期の売り上げは約81億ウォン(約9億5,953万円)、営業利益は約14億ウォン(約1億6,585万円)だった。グローバルIT企業向けの大規模データ供給分が第3四半期に反映された影響で、同社はこの納品分を第4四半期まで続ける計画だと明らかにした。

14年間蓄積してきた多言語データで、売り上げの65%以上が海外から発生

Flittoの売り上げ基盤は、データを収集・精製してAI開発会社に供給する事業だ。1,400万人以上が利用する翻訳プラットフォームで多言語コーパスを14年間積み上げてきており、生成AIの拡散以降は画像・音声などのマルチモーダルデータや、ロボット・スマートファクトリー向けのフィジカルAI学習データへと領域を広げてきた。

同社によると、海外売り上げは2023年91億ウォン(約10億7,800万円)、2024年119億ウォン(約14億969万円)、2025年239億ウォン(約28億3,122万円)と増加してきた。昨年の年間売り上げ360億ウォン(約42億6,460万円)は前年比77%増加した数値であり、このうち65%以上が海外から発生した。営業利益62億ウォンは創業以来初の年間黒字だった。

データ事業はマーケットプレイスへも拡張している。Flittoは今年6月、企業や個人が保有するデータを商品化して取引できるデータマーケットプレイスを開設した。Flittoが自社構築したデータと外部販売者のデータを共に流通させており、原本データをそのまま掲載するのではなく、加工を経てAI学習に適した形に仕上げている。同社が9月30日のメディア向けイベントで明らかにしたところによると、登録データは500件を超え、著作権・個人情報・所有権の検収を経て公開されたデータは300~400件だという。外部販売者のデータが取引されるとFlittoが手数料を受け取る構造で、手数料売り上げはまだ初期段階にある。

フィジカルAI分野では、ロボットに基本動作を教えるための事前学習用行動データの収集に集中している。センサーグローブやモーションキャプチャースーツは精密だが、コストの問題で大規模な確保が難しいという判断から、Flittoアプリに収集機能を組み込み、一般利用者が家事や指定された動作を携帯電話で撮影してアップロードできるようにし、この映像から手の動き・角度・位置を抽出して学習データに加工する。同社は社内での収集・検証を終えた後、収集規模を拡大して韓国内外に販売する計画だ。

造船所・銀行窓口に導入されたAI翻訳「Vogl」

もう一つの軸はAI翻訳ソリューション「Vogl(ヴォーグル)」だ。個別に運営していたAI翻訳サービスを今年Voglブランドに統合し、代表アプリ「Vogl」、イベント用「Vogl Stage」、店舗・窓口用「Vogl Zone」にラインアップを分けた。Vogl Stageの導入件数は2024年150件、2025年442件で、今年は600件以上を見込んでいる。Voglの会員登録は第3四半期に8万人を超え、ローンチ初期だった昨年第4四半期に比べて約14倍の水準だと同社は説明した。

ハンファオーシャン、新韓ベトナム銀行など造船・金融の現場に業界特化型で供給されており、10月12日にはグローバル半導体企業と約39億ウォン(約4億6,200万円)規模のオンプレミス型AI翻訳システム契約を締結した。この契約は第4四半期以降の実績に反映される。イ・ジョンス代表は9月30日のイベントで、ソリューション部門がデータ部門より速いペースで成長しており、全体売り上げに占める比重が大きくなっていくと述べた。2年以上開発を続けてきたAI翻訳専用デバイスは、2027年頃の発表を目標にしている。

データとソリューションは互いに結びついている。Vogl運用現場で認識できなかった専門用語は専門家の検収とラベリングを経て再び学習データとして蓄積され、このデータはビッグテックに供給されると同時にFlitto自社エンジンの高度化にも使われる。同社はこれを「サービス・トゥ・データ・ループ」と呼んでいる。

独自AI基盤モデルの第3段階でデータ統括を担う

Flittoは科学技術情報通信部が推進する独自AI基盤モデルプロジェクトに、Upstageコンソーシアムのデータ統括パートナーとして参加している。科学技術情報通信部は8月18日に第2段階の評価結果を発表し、LG AI研究院、SK telecom(SKテレコム)、Upstageの3チームを第3段階に進出させた。当初計画では来年初めに第3次評価を経て、最終的に2チームを選定する。Flittoはこの過程で、韓国語の文脈に合わせた精製データとマルチモーダルの学習・評価データを供給する役割を担う。

イ・ジョンスFlitto代表は「AI産業が急速に成長する中、今や技術競争力を超えて実質的な事業成果と収益性を証明することが重要になっている」とし、「蓄積されたデータ競争力と産業現場で検証されたAIソリューションを二大成長軸として持続可能な成長基盤を強化し、Sovereign AIの発展に貢献すると同時に、グローバルAI市場での事業競争力をさらに拡大していく」と述べた。

<画像=イ・ジョンスFlitto代表>

原文:https://platum.kr/archives/296795

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