KoreaDeepLearning(コリアディープラーニング)の2026年上半期における文書AI事業の売り上げが、前年同期の3.4倍に拡大した。反復学習・ハルシネーション・全数検査を削減する「3 Zero AI Worker」への事業戦略転換が奏功したと同社は説明する。

公共・企業向け視覚知能統合ソリューション企業のKoreaDeepLearningは、上半期の文書AI売り上げが前年同期比240%(3.4倍)増加し、過去最高を記録したと16日に発表した。

「3 Zero AI Worker」は、文書フォーマットが変わっても再学習の負担が生じない「ゼロトレーニング(Zero Training)」、実際の文書を根拠にハルシネーションを最小化する「ゼロハルシネーション(Zero Hallucination)」、全数検査の代わりに必要な箇所だけを確認する「ゼロレビュー(Zero Review)」の3つで構成される。文書認識の精度向上にとどまらず、データ構築・モデル再学習・全数検査・手動再入力に要する人員と運用コストの削減が核心だ。

上半期の事業実施規模の約94%は、金融・公共機関への直接事業および政府・公共機関連携事業から生まれた。融資・申請書類の検証、行政文書の分類・構造化、公共データの制作・検証など、大量の非定型文書を処理する業務を中心に適用範囲が広がった。

展開方式では約90%が顧客先の内部セキュリティ環境に構築するオンプレミス型であり、外部クラウドの利用が制限される環境やネットワーク分離が必要な環境にも導入された。新規顧客の獲得と既存顧客への適用範囲拡大が同時に進み、技術導入に関する問い合わせも前年同期比530%(5.3倍)以上増加した。海外企業・機関からの問い合わせも3倍以上増えた。

同社は下半期に、金融・公共分野で検証した業務自動化モデルを製造業など産業別に拡大するとともに、海外顧客・パートナーシップの獲得に乗り出す計画だ。

KoreaDeepLearningの主力製品「DEEP Agent(ディープエージェント)」は、文書認識ソリューション「DEEP OCR(ディープOCR)」と文書構造分析ソリューション「DEEP Parser(ディープパーサー)」で構成された文書AIエージェントだ。独自の視覚言語モデル(VLM)により文書の視覚的構造と言語的意味を同時に分析し、契約書の重要条項抽出、公共文書の分類、表データの復元、個人情報の非識別化などに活用できる。分析結果をERP・CRMなど企業システムと連携し、後続業務まで処理する。

大規模な学習データや文書ごとのテンプレートなしに新たな文書へ適用する「ノントレーニング(Non-training)」方式を採用しており、平均2週間以内の導入が可能で、クラウドとオンプレミスの両方に対応する。韓国内ではGS認証1等級を取得しており、AWSマーケットプレイスにも登録されている。

KoreaDeepLearningは今年3月、グローバルマルチモーダルOCRベンチマーク「OCRBench v2」の英語部門で1位を獲得したのに続き、文書パーシングベンチマーク「ParseBench」のVLM部門でも総合1位(76.4点)を記録した。GoogleのGemini、OpenAIのGPTといった商用モデルを抑えて2分野で連続1位となり、タイトル・本文・表・画像・数式など複雑な構成要素を識別して構造化データに変換する能力が評価された。

KoreaDeepLearning代表のキム・ジヒョン氏は「文書を読む技術から、反復学習・ハルシネーション・全数検査を削減する『Zero』方式で実際の業務を遂行するAIへと事業戦略を転換した方向性が市場で受け入れられている」とした上で、「下半期は金融・公共分野で検証したモデルを産業別AIワーカーと海外市場へ拡大していく」と述べた。

原文:https://platum.kr/archives/291016