安養市産業振興院、東京・大阪で日本市場を視察

安養市(アニャン市)産業振興院は10日、東京・赤坂の都市センターホテルで「2025安養海外市場開拓団輸出相談会」を開催し、安養市に拠点を置く中小・ベンチャー企業10社と共に日本市場視察のため来日した。

イベントでは、日本進出に関する相談会や日本企業とのマッチングが行われ、各企業に個別ミーティングの機会が設けられた。

相談会の様子

さらにMOUの締結も実施され、日本での事業展開に向けた協力体制が整えられた。

左から安養産業振興院チョ·グァンヒ院長、BANG’S COMPANYバン・セロムCOO、 株式会社CHANG’S JAPANイム·ヨンソプ代表

安養市産業振興院と株式会社スターシアのMOU締結の様子

東京では本イベントのほか、K-創業企業事業所(K-スタートアップセンター:KSC)東京への訪問、大阪では開催中の大阪・関西万博の視察も行われた。

主催団体、安養市産業振興院のチョ・グァンヒ院長へのインタビュー

Q. 安養市産業振興院ではどのような活動を行なっていますか?

A. 安養市にある中小企業やベンチャー企業に対し、より大きな企業へと成長できるよう体系的な支援を行っています。支援の対象は企業ですが、企業が成長することで人材採用や市への定住、生活の拡充が生まれます。つまり、こうした企業支援を行うことで、安養市全体の地域経済の活性化にも貢献するような取り組みを行っていると考えていただければ良いと思います。

Q. 今回、日本でイベントを開催されましたが、日本市場についてどのようにお考えですか?

A. 韓国から行き来しやすく、市場規模も大きい日本市場には積極的な進出を考えています。そのため、このような視察の機会を設け、1年に1〜2回は訪問しています。展示会など大規模イベントにも、今後積極的に参加していきたいと考えています。

Q. 日本以外への進出支援もお考えですか?

A. 日本と韓国は距離が近く共通点も多いため、今回の視察が実現しましたが、日本以外の海外市場への視察も計画しています。

また、安養市はソウル市近郊に位置しているため、法律上、工場などの製造業は難しく、必然的にIT技術を活用したソリューション企業が多く集まっています。ですが、これらの技術は海外でのサービス展開に向いているため、海外進出に積極的です。当機関としても、その需要に応え、海外進出を支援していきたいと考えています。

昨年は米国で開催されたCESにも安養市の企業10社と共に参加しましたし、今年もさまざまなイベントへの参加を計画しています。

Q. 今後の目標などはありますか?

A. 安養市産業振興院が発足してから約20年、私が院長に就任してから3年が経ちました。今回参加した企業の多くは、今後大きく成長していくベンチャー企業です。公共機関として、日本をはじめ海外への視察を積極的に行い、企業、そして安養市全体がさらに発展できるよう支援を続けていきたいと思います。


日本を含むグローバル市場への進出に積極的な姿勢を見せる安養市の取り組みに、今後も注目していきたい。