インフラを活用した自律走行技術を開発するSEOUL ROBOTICS(ソウルロボティクス)が29日、日本のグローバル自動車メーカーである日産グループの工場物流自動化プロジェクトを受注したと発表した。
2017年に設立された同社は、LiDAR(ライダー)やカメラといったセンサーを車両ではなく柱や天井などに設置し、非自律走行車を自律走行車に変えるSW(ソフトウェア)を開発・供給している。
これにより、自動車工場から生産された新車を港まで完全無人で運ぶ「搬送」サービスを提供している。2019年のサービス商用化以降、事故は一件も発生しておらず、悪天候下でも複数台の車が同時に隊列走行できる自律走行技術を高度化させてきた。
同社のインフラ(レベル5コントロールタワー)活用型自律走行は、過去8年間に蓄積した膨大な産業現場のイレギュラー事例(Edge Case)データを基に、豪雪・豪雨といった厳しい環境下でも正確な物体認識を実現し、数十台規模の車を効率的に統合制御できる点が特徴だ。
日産の全世界の年間生産規模を考慮すると、今回のプロジェクトは安定的かつ予測可能な外貨収益源として定着することが期待されている。両社は技術検証を経て、数年以内の商用化を目指し緊密に連携していく計画だ。
SEOUL ROBOTICSのイ・ハンビン代表は、「今回の受注を通じて、現在協議を進めている複数のグローバル自動車メーカーとの契約交渉がさらに加速することを期待している。」とし、「日産グループのような大手企業との技術検証は、他のメーカーの意思決定にも前向きな影響を及ぼすだろう。」と話した。
KOSDAQ上場を目指す同社は、長期的な研究開発(R&D)への投資や優秀人材の採用に公募資金を活用しており、多様な自律型ロボットシステムによって事業領域を広げ、次世代技術市場にいち早く対応することを目指している。
イ代表は、「グローバル展開をリードできる優秀な人材の採用に注力しており、年内を目標とするKOSDAQ上場も成功させたい。」とし、「急成長が予想される物流自律走行市場で、当社がその中心に立つと確信している。」と話した。
<写真=SEOUL ROBOTICS提供>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2025092911070286153