この企画では韓国のMZ世代に関する知識を持っている方々をゲストスピーカーやライターとしてお迎えし、韓国を始めとする各国のMZ世代の特徴や流行などについてお話しいただきます。

第二弾の今回は、ゲストスピーカーとして、bemyfriendsで日本法人の経営を担当するキム・ボヘさんをお迎えしました。

bemyfriendsでの活躍以外にも、様々な海外ビジネス戦略を手がけてきた専門家の視点から、韓国と日本のMZ世代について、これからのKカルチャーについてお話しいただきます!


bemyfriends – 副社長 キム・ボヘ

bemyfriends日本法人の経営を総括し、グローバルファンダムビジネスの日本市場拡大をリードしている。
10年以上グローバルEコマースと海外ビジネス戦略に携わり、BTS JAPAN OFFICIAL SHOPやWeverse Shop JAPANの立ち上げ・運営を成功させた。

beNX(現ウィーバースカンパニー)やカフェ24での経験を活かし、韓国ショッピングモールの日本進出を支援し、月500億ウォン(約50億8,800万円)の売上達成にも貢献。

精巧な現地化戦略と高いビジネス日本語力を強みに、日本市場へのファンダムビジネスの適応・成長を主導し、ファンとアーティストをつなぐ革新的なビジネスモデルの定着に貢献している。




世界に広がるKカルチャーの魅力

🎙️KORIT編集部
現在、韓国全体でK-POPをはじめとするKカルチャーの海外進出を支援する流れがあるかと思いますが、Kカルチャーにはどのような魅力があり、世界中で受け入れられていると思いますか?

💼キム・ボヘ
Kカルチャーの最大の魅力は、ファンとの積極的な「コミュニケーション」とファン中心の「コンテンツ」戦略だと思います。特にK-POPアーティストは、世界中のファンと活発にコミュニケーションをとり、ファンの意見や反応を尊重する文化を形成してきました。

また、デジタル環境に最適化されたコンテンツ戦略と高いクオリティの制作能力が、Kカルチャーの世界への広まり・人気に貢献したと考えています。

他にも、継続的な進化とアップデートを絶やさないコンテンツを通じてグローバルトレンドをリードし続けています。
このような革新性と創造性が、世界各国のファンにKカルチャーならではの魅力として受け入れられているのだと思います。

ファンダムに関するビジネスを総合的に支援するプラットフォーム『b.stage』

変化するMZトレンド

🎙️KORIT編集部
韓国のMZ世代についてお聞きしたいです。韓国では日本文化が流行していると聞きましたが、韓国MZ世代の最近のトレンドにはどんなものがありますか?

💼キム・ボヘ
韓国のMZ世代の特徴としては、様々な文化的コンテンツを開放的に受け入れる点が挙げられます。
最近では、ご存じの通りアニメ、J-POPといったIPが特に人気を集めていて、YOASOBIのようなJ-POPアーティストが韓国公演を行う機会も増えています。
それだけでなく、日本食や日本旅行など日本文化全体への関心が高まっています。

また、MZ世代のトレンドとしては単にコンテンツを消費することを超えて、自分の好きな文化やコンテンツに関する創作活動を行う「プロシューマー(生産活動を行う消費者)」となる傾向を見せています。それに伴いファンダム活動もより積極的かつ創造的に変化しています。

MZ世代のもう一つの特徴は「ファンコミュニティ」の形成です。
以前は大衆的に受け入れられる文化が人気を博していましたが、MZ世代は自分の好みに合った小規模なコミュニティで、より深い交流を図る傾向があります。
このようなMZ世代の特徴から、さまざまな分野でニッチなコンテンツ制作やクリエイターの成長が加速しています。

🎙️KORIT編集部
確かに、公式的に出されたコンテンツだけでなく、ファンが作ったグッズや、字幕をつけた動画を目にする機会も多いように感じます。
そんなKカルチャーに関して、韓国と日本での消費方法には何か違いがありますか?

💼キム・ボヘ
韓国と日本のKカルチャー消費において、国ごとに人気のあるアーティストや売れる商品などの違いはあるかもしれません。
ただ、公演に足を運んだり、グッズを買ったり、ファン同士のコミュニティで楽しんでいたり、根本的な行動様式には大きな違いはありません。

韓国内でのKカルチャー消費の特徴をお話しするとすれば、ファンダム活動を支援するIT技術の発達により、InstagramやTikTokなどの様々なチャネルと方式で消費されている点が挙げられます。

その例として、公演やファンミーティングなどのオフラインイベントとデジタルコンテンツを組み合わせる総合的なファンダム活動が特徴です。

今後もグローバルな発展が続くKカルチャー

 🎙️KORIT編集部
では最後に、今後Kカルチャーはどのように発展していくと思われますか?


💼キム・ボヘ
Kカルチャーは今後さらに多様な分野に拡大し、今以上にグローバルな影響力を強化することが期待されています。
そして、K-POPをはじめとする韓流は、今やドラマ、映画、ゲーム、eスポーツ、ウェブトゥーンなど多種多様なコンテンツ領域に拡張されていますが、今後もこの傾向は続くと考えています。

技術的な側面でいうと、AIやメタバースなどの先進技術との融合によって、より革新的なファン体験を提供出来るようになると予想しています。

弊社でもAIエージェント導入などを通じて、こうした流れに積極的に対応する計画を進めています。

一方グローバル市場では、ローカライズ戦略を通じて、各国と地域の特性に合ったKカルチャーコンテンツがより多様に発展していくのではないかと考えています。
実際、ファンダムビジネスを提供する弊社のサービス「b.stage」では、世界中の約220のファンダムがサービスを提供しており、K-POPとKカルチャーのグローバル化が急速に進んでいることを身をもって感じています。

その他にもIPビジネスの重要性がさらに高まるにつれて、Kカルチャー IPを活用した様々なビジネスモデルがこれまで以上に登場することが予想されます。
弊社ではこういった変化に合わせてIPビジネス拡張のためにスタンプや絵文字などIPベースのデジタルビジネスモデルを継続的に開発しています。

ファンダムとアーティストの関係は、より直接的かつ双方向的に発展します。ファンは、単なる消費者ではなく、コンテンツ制作と拡散の主体としてより重要な役割を果たし、この変化はKカルチャーの継続的な成長と革新を導きます。
そういったKカルチャーの広まりを、弊社のファンダムビジネスサービスを通して支援していきたいと考えています。


キム・ボヘ副社長、貴重なお時間いただきありがとうございました。

ファンダムビジネスの進化による、Kカルチャ―の更なる発展に期待が高まると共に、日本と韓国、両国でお互いの文化が愛されていることを改めて感じることができました。

KORIT編集部も、いちK-POPファンとしてアーティストとファンの双方良しのファンダムサービスを提供するbemyfriendsの今後の活躍を期待しています!

第3弾の記事も現在準備中ですので、お楽しみに!

「bemyfriends」に関するインタビューはこちら👀