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【2024年1月】韓国スタートアップ資金調達動向まとめ|月間スタートアップレシピ

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この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

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韓国スタートアップ資金調達動向まとめ

韓国スタートアップ企業投資概要:2024年1月

  • 前月比増の6,151億ウォン、取引件数100件超で良好な流れ維持

昨年、上昇基調で終わった投資ムードは1月も続いた。1月には6,151億ウォン(約691億1,400万円)が集まり、12月より1,000億ウォン(約112億3,600万円)以上多くの資金が流入し、昨年同月比では131%も上昇した。取引件数も100件を超え、良好な流れを維持した。昨年は初月から投資悪化の影響を大きく受けたが、今年は上昇基調で1月を迎えた。

  • 最も多くの資金を調達したのはAI半導体企業のRebellions

AI半導体企業のRebellions(リベリオン)が韓国内外の投資会社から1,650億ウォン(約185億4,000万円)の資金調達を終え、最も多くの資金を集めた。続いて旅行プラットフォームのMyrealtrip(マイリアルトリップ)が756億ウォン(約84億9,400万円)を調達し、スーパーアプリ戦略を強化した。自動運転ソフトウェアのSTRADVISION(ストラドビジョン)も450億ウォン(約50億5,600万円)を確保した。投資TOP3はいずれも韓国内外のベンチャーキャピタルやグローバル大企業などから同時にラブコールを受け、成長可能性が認められた。

  • シリーズB以上の投資活発

シリーズB以上の段階の投資が全体の20%近くを占め、投資上昇に貢献した。その中でもあまり出てこなかった500億~1,000億ウォン(50億~100億円)間の投資が行われたことで全体の資金調達額が増加した。Bluepoint Partners(ブルーポイントパートナーズ)、ソウル大学技術ホールディングスなどの初期投資会社が活発に動く中、KBインベストメントとKDB産業銀行が投資上位企業に投資した。

  • グローバル投資会社も韓国スタートアップに注目

グローバル投資会社の参加も大きかった。Altos Ventures(アルトスベンチャーズ)など米国の投資会社をはじめ、パビリオン、バテックスなどシンガポールのベンチャーキャピタル、コレリアキャピタル、パテックパートナーズなど、フランスのベンチャーキャピタルも韓国のスタートアップにベッティングした。

  • Unitron TechがThorDriveを49億ウォン規模で買収、自動運転市場に参入へ

M&A事例としては、LifeSemantics(ライフシメンティクス)が健康管理アプリ「Papricacare(パプリカケア)」を買収してサービスを統合。シナジーを狙う。Unitron Tech(ユニトロンテック)は自動運転ソフトウェア「ThorDrive(トルドライブ)」を49億ウォン(約5億5,088万円)規模で買収して自動運転市場に参入する。筆記アプリ「Goodnotes(グッドノート)」はDrop the Bit(ドロップザビット)を買収し、生成型AI技術の実現計画を明らかにした。

分野別分析

  • AIのスタートアップが投資競争で優位に
  • B2Bサービス好調の一方、B2Cプラットフォームは低調
  • 100億ウォン以上の資金調達企業数は前月比約2倍の20社

分野別で偏りはなかったが、AIのスタートアップが投資競争で優位に立った。AI半導体企業が最も大きな注目を浴びた中、モビリティ、広告・マーケティング、セキュリティ、ロボット、コンテンツなど、ほぼすべての分野でAI企業は投資家から注目された。B2Bサービスは人気を維持した一方、B2Cプラットフォームの投資成績は低調だった。また、自動運転ソリューションとともにデジタルヘルスケア、エドテックでも投資実績が出た。100億ウォン(約11億2,400万円)以上の資金調達企業数は前月比2倍近い20社に迫った。




/media/KORIT編集部
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KORIT編集部

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