ボイスAI企業のAudAi(オードアイ)は、ゼロショット(Zero-shot)ベースのAIボイス編集ソリューション「Gluent(グルーエント)」を10日に正式リリースした。別途のデータ学習なしに、録音済み音声の特定の単語をテキスト編集のように変更できるソリューションで、プロのクリエイターやオーディオコンテンツ制作会社をターゲットとしている。
Gluentは、録音環境の空間感やユーザーのトーン・抑揚を維持しながら、文中の特定の単語を修正して自然な音声を生成する。同社によると、これにより音声編集の自動化と再収録コストを70%以上削減できるという。
ショート動画中心のAIボイスは普及が進んでいるものの、オーディオブックやドラマ・映画といったロングフォーム分野では、コンテンツの長さに対して制作時間が長くかかること、繰り返し発生する再収録、声優コストなど、効率性の問題が指摘されてきた。また、既存のAIボイス生成技術では特定の単語の発音や抑揚を精密に修正することが難しく、10分超のロングフォームコンテンツで文章間の一貫した音色を維持できないという限界もあった。Gluentはこの問題の解消を目的とし、開発された。
同ソリューションは、スピーチ・トゥー・スピーチ(STS)ベースのポストプロダクション編集機能を提供する。従来1時間程度かかっていた学習時間をなくしたうえ、特徴の強い声でも音色の一貫性を維持できると同社は説明する。主な機能は、誤発音や不明瞭な単語を修正する「発音矯正」と、話者のトーン・スピード・個性を維持したまま別の言語に変換する「多言語音声編集・変換」で、低品質の録音を高品質に変換する「録音環境変換」機能も今後追加予定だ。
料金プランは、無料プランを起点に、パートタイムクリエイター向け「Basic」、専業クリエイター向け「Creator」、教育・映画・ドラマ制作会社向け「Business」までをサブスクリプションモデルで構成している。
AudAiはこのほど、中小ベンチャー企業部と創業振興院が運営する「2026年グローバル企業協業プログラム」のうち、AI・生成AI分野の高成長企業30社を選定する「AWS(アマゾン ウェブ サービス)ジャングル」プログラムに採択された。同社はAWSの米国・日本進出プログラムおよびグローバル展示会との連携支援を活用し、海外市場への拡大を進める計画だ。
AudAiはこれまでに、Antenna(アンテナ)ミュージックの公式AI曲リリース、チョ・スミのAI公演での技術協力、SMエンターテインメントのAIアーティスト「nævis(ナイビス)」のボイスおよびカバー制作などを手がけてきた。
AudAiのチョ・スンボム代表は「Gluentは、クリエイターがオーディオの再収録や編集に多くの時間とコストを費やさなくて済むよう支援するプロダクトになる」とし、「今回の『AWSジャングル』採択を契機に、北米のローカライズや日本などグローバル市場への積極的な進出を進め、次世代AIオーディオ市場を攻略していく」と述べた。
原文:https://platum.kr/archives/290733
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