生成AIを利用しているユーザーの内、73.8%が情報検索を目的にAIを利用しており、情報検索プラットフォームのランキングではChatGPTが4位に浮上した。2024年には、生成AI全体を合計しても11位にとどまっていたことと比較すると、検索の起点がAIへとシフトしていくスピードを、実感することができる。
SKネットワークス傘下の統合マーケティング企業Incross(インクロス)が3日に発表した「2026年上半期マーケティングトレンド総括レポート」によると、今年上半期のマーケティング市場は「AIの日常インフラ化」と「コンテンツ体験の再編」という2つの潮流に集約される。なお、これには2025年10月に実施された調査が参照された。
レポートは、AIが特定の職種の補助ツールにとどまらず、日常・業務全般の基本インフラとして定着したと分析している。テキスト表現の問題を改善した「ChatGPT Image 2.0」やAIコーディングツール、日常的に触れるAI写真・動画生成アプリなどがその代表例だ。写真加工やAI動画のようにプロンプトでコンテンツを作り遊び感覚で楽しむ文化や、自然言語の指示で成果物を生み出す「バイブコーディング(Vibe Coding)」の普及がAI活用の裾野を広げたとレポートは見ている。
検索・ショッピングの軸がAIへとシフトする中、プラットフォームによる収益化の動きも本格化している。NAVERが先月15日に、検索結果上部の「AIブリーフィング」エリアへの広告商品を公開したのに続き、ChatGPTも回答画面に広告を掲載するテストを開始した。NAVER、Kakao、Googleなどでは、AIをAIのみで完結させるのではなく、検索・ショッピング・メッセンジャー・地図といった、既存サービスの中に組み込む傾向が広がっている。これについて、レポートでは探索から購買までの一連の体験を自社で設計しようとする流れとして解説している。広告の運用方法も、資料調査・素材制作・成果分析を担当者がそれぞれ個別に進めていた形から、AIが複数のプロセスを一括処理する形へと変わりつつある。
コンテンツ体験の再編を牽(けん)引しているのは「軽いつながり」だ。気軽に集まり解散しながらも即時の接続を求める消費者が増えるなか、1日の日常を短い動画で共有する「setlog(セットログ)」、インスタント写真を友人と共有するInstagramインスタント、趣味・関心事ベースの単発コミュニティ「タングンモイム」(Danggeun Marketが提供するコミュニティ機能)などのマイクロソーシャルネットワークが広がっている。
コンテンツが消費者と接するタッチポイントも拡大している。OTTをはじめとする動画プラットフォームはスポーツ競技のリアルタイム生中継やグローバルアーティストのカムバックステージのストリーミングなどでライブ競争力を高めている。コンテンツIPをオフラインへ展開する事例も増えており、映画『群体』のIPを活用した体験型公演、国立中央博物館とBLACKPINKのコラボレーション、Kickflipのオフラインリアル脱出ゲームがその例として挙げられている。
レポートはブランドが消費者と接する方法が、単純な露出を超えて参加・共有・体験中心へと変化していると結論づけている。
