MakinaRocks(マキナロックス)のイム・ヨンソプ最高AI責任者(CAIO)は、フィジカルAIが最初に実現される領域として、生産現場における設備・機器・ロボットのインテリジェント化を挙げた。イム・ヨンソプCAIOは10日午前、ソウル汝矣島(ヨイド)の国会議員会館で開催された「フィジカルAI先進国を目指す新技術フォーラム」に基調発表者として登壇し、製造フィジカルAIの核心条件と導入戦略を発表した。
今回のフォーラムはチョン・ドンヨン統一部長官、チェ・ヒョンドゥ国民の力議員、チョン・ジヌク共に民主党議員、イ・チョルギュ国民の力議員が共同主催し、国会・政府・産学研の専門家40名余りが参加した。
「製造強国の未来、フィジカルAIに答えを求める」をテーマに発表したイムCAIOは、フィジカルAIをヒューマノイドや自動運転車としてのみ捉える視点から脱却する必要があると強調した。世界中の生産現場で稼働している設備・機器・ロボットなど機械のインテリジェント化こそが、フィジカルAIが最初に実現される領域だという。
イムCAIOは汎用AIをスタンフォード大学4年生に例え、優秀な人材であってもセンサーデータの解釈、図面の読み取り、現場経験といったドメイン専門知識がなければ現場に即投入できないと説明した。汎用AIに産業特化のドメイン知識を組み合わせ、製造現場にすぐ投入できるレベルに転換することが、製造AX(AI転換)の核心だと位置づけた。
イムCAIOは製造フィジカルAI実現のための条件として、ドメイン特化AI、AIベースのシミュレーション、AI運営体系(AI OS)を提示した。ドメイン特化AIは製造現場の高精度・高信頼・高セキュリティ要件を満たすバーティカルAIであり、MakinaRocksが提供する図面検査AIエージェントを事例として挙げた。AIシミュレーションは実際の設備を稼働させることなく最適制御を導き出す技術で、焼却炉3基において完全自律運転を達成しスチーム生産量を最大8%向上させた成果を紹介した。AI運営体系は、データ統合、マルチAIモデルの運用・管理、GPUリソースの効率化、ガバナンス強化を核心機能とし、クローズドネットワーク環境においてもAIの全ライフサイクルを統合管理する体系だ。
導入戦略としては、まずボトルネック箇所を特定することを強調した。イムCAIOは「むやみにAIを導入するのではなく、自社の業務プロセスのどこにボトルネックがあるかをまず把握し、その箇所にAIをうまく適用することが重要だ」と述べ、AI専門企業と現場実務者の協業が実現したとき、時間が経つほど賢くなるAIが生まれると説明した。
イム・ヨンソップCAIOは「工場と現場、最も過酷で予測不可能な環境で動作するAIを作ることがMakinaRocksのミッションだ」とし、「製造AIの勝負どころは単一モデルの性能競争ではなく、ドメイン知識・シミュレーション・AI運営体系を組み合わせた現場適用力にある」と強調した。
