累積カード発行枚数960万枚、累積取引額9兆8,000億ウォン(約839億円)。外貨チャージ・決済で事業規模を拡大してきたフィンテック企業のTravel Wallet(トラベルウォレット)がIPO(新規株式公開)の準備に入った。Travel WalletはIPOの主幹事証券会社として、NH投資証券とKB証券を選定した。2027年のKOSDAQ上場を目標に、自社の外国為替・決済インフラを高度化し、グローバル市場拡大に向けた事業基盤を固める構想だ。
主幹事の選定は、韓国内の主要証券会社を対象に上場入札提案要請書(RFP)を配布し、競争プレゼンテーションを経て行われた。フィンテック・金融プラットフォーム分野におけるIPO遂行能力とリサーチ能力、グローバル機関投資家ネットワークなどを総合的に評価し、両証券会社を選んだ。
Travel Walletは、アプリ上で希望する外貨をリアルタイムでチャージし、海外のオン・オフラインの加盟店でカード決済できるサービスを提供している。現在46通貨のチャージ・決済に対応しており、2026年6月時点で累積カード発行枚数960万枚、累積取引額9兆8,000億ウォン(約1兆293億1,066万円)を超えた。
近年は、外貨チャージ・決済で蓄積した運営経験をもとに、グローバルデジタルウォレットとB2B決済インフラへと事業領域を広げている。今年4月には日本でサービスを開始し、海外現地ユーザーを対象とするデジタルウォレット事業に参入した。これはグローバル市場進出を本格化した最初の事例として位置づけられている。
B2B決済インフラ事業も強化している。自社クラウドベースの決済処理システムとグローバルカードネットワーク連携能力を基盤に、海外決済・外貨精算・グローバルカード発行機能をモジュール化して提供する。パートナー企業は独自のインフラを自ら構築することなく、自社サービス内でグローバル金融機能を実装できる。
同社は、取引規模の拡大と決済インフラの内製化を軸に収益性の改善が続いていると説明する。今後はグローバルデジタルウォレットの拡張、B2B決済インフラの高度化、外貨精算インフラの強化によって、グローバル決済市場での競争力を高めていく計画だ。
Travel Walletのキム・ヒョンウ代表は「外貨チャージと海外決済サービスを普及させ、自社の外国為替・決済インフラを高度化することで成長してきた」と述べたうえで、「韓国内の外国為替市場でサービス競争力を実証した以上、グローバルデジタルウォレットとB2B決済インフラ事業を軸により大きな市場に挑むタイミングだと判断した」と語った。また「IPOはグローバルな外国為替・決済インフラ企業へと飛躍するための転換点となる」とし、「2027年のKOSDAQ上場を目標に、主幹事団とともに万全の準備を期したい」と付け加えた。
原文:https://platum.kr/archives/289803
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