韓国の中小ベンチャー企業部(省)と防衛事業庁が23日、「防衛産業スタートアップ育成案」を共同発表した。2030年までに防衛産業分野のスタートアップ100社とベンチャー1000億企業30社を育成することが目標だ。AIなど民間の先端技術を武器体系に急速に取り入れる環境の変化に対応し、民間の技術を基盤とする防衛産業スタートアップの役割を強化することが目的だ。
今回の案は、1月に大統領が主宰した国家創業時代戦略会議の後続措置で、創業振興院、大・中小企業共生協力財団、中小企業技術情報振興院、国防科学研究所、国防技術品質院、国防技術振興研究所の6つの関係機関が初めて政策協力体制を構築した。
推進の背景には、グローバル防衛産業パラダイムの変化がある。米国では、Shield AI、Anduril、Palantirなど、事業歴が平均10年の革新企業が自律飛行ドローン、AIベースの戦術支援ソフトウェア(SW)などの民間技術を軍事分野に迅速に取り入れ、防衛産業の核心主体に浮上した。韓国でもNEARTHLAB(ニアースラボ)、PABLO AIR(パブロ航空)、GenGenAI(ジェンジェンエイアイ)などがドローン・合成データ分野で民・軍の需要を狙って成長しているが、複雑な事業手続きと情報アクセス性の低さなどにより、防衛産業への参入・成長に苦慮している中小・スタートアップは少なくない。

韓国政府は「参入-成長-共生」の3大方向を中心に政策を推進している。
参入段階では陸・海・空軍と体系企業が共に参加する「防衛産業スタートアップチャレンジ」を新設する。課題の発掘からマッチング、概念検証(PoC)、現場実証まで連結し、成果物は軍の実証テスト及び試験購入につながるよう設計した。ドローン、ロボット、AIなど先端分野でスタートアップが武器体系の性能と概念を直接提案する公募型獲得制度も導入する。民間のディープテックの源泉技術と国防ドメインの専門性を結合する「Defense創業中心大学」も新たに運営する計画だ。
成長支援の側面では軍と体系企業が初期から参加し、技術検証、R&D、量産をパッケージで支援する。創造経済革新センターの1カ所を「K-防衛産業スタートアップハブ」に指定し、オフライン支援拠点の役割を担う。 「ネクストユニコーンプロジェクトファンド」を通じた資金調達、グローバル防衛産業企業の需要とマッチングした輸出を支援する「GVC30プロジェクト」も推進する。技術力を有するも、製造力が不足しているスタートアップのため、防衛産業の中小の製造企業とのM&A支援も設けた。今年は半導体・AIなど先端産業や、韓・米の造船企業と協力・連携した艦艇の維持・保守・整備(MRO)分野のクラスターを重点的に推進する。
共生協力分野では、体系企業15社を対象に共生水準評価を実施し、優れた企業には原価算定・輸出折衝貿易などでインセンティブを付与する。国産部品の統合データベース(DB)を構築し、武器体系に優先適用する制度改善も推進。先端技術・製品の保有企業を「防衛産業革新専門企業」に指定し、武器体系の開発事業への参加の機会を提供する。

中小ベンチャー企業部のハン・ソンスク長官は「今や、軍の需要を先導し、世界の舞台で競争できる防衛産業ユニコーンの成長の土台を固めるべき重要な時期だ」とし、「製造・大企業中心の防衛産業エコシステムから、新産業・スタートアップも強みを発揮できる防衛産業エコシステムへの跳躍を積極的に推進していく」と話した。防衛事業庁のイ・ヨンチョル庁長は「防衛産業で4大強国入りするために、スタートアップと既存の防衛産業エコシステムの有機的結合が必要な時だ」と強調した。
業界も歓迎している。コリアスタートアップフォーラムは「製造・大企業中心だった防衛産業エコシステムを、民間の先端技術基盤の開放型革新エコシステムに拡大する転換点になることを期待している」とし、防衛産業スタートアップチャレンジについて「スタートアップが最も必要とする、拡散の呼び水を制度的に実践する中核装置だ」と評価した。ベンチャー企業協会も「ディープテックベンチャー・スタートアップが国家の安全保障と経済成長の核となる主役に跳躍できる制度的基盤を設けた」とし、ネクストユニコーンプロジェクトファンドと防衛産業の共生水準評価の導入が、資金・販路の確保に苦慮しているベンチャー企業に実質的な成長動力になるとした。
