イーロン・マスクのSpaceXが火付け役となったニュースペース(New Space)の潮流の中、韓国民間発射体産業の可能性を証明したスタートアップが注目を集めている。韓国内の民間企業として初めて、韓国の領土内でロケット試験発射に成功した「UNA STELLA(ウナステラ)」だ。2022年2月に設立されたUNA STELLAは、電気モーターポンプサイクルエンジンを基盤に、小型発射体「UNA Express」シリーズを開発している。全羅南道・高興(コフン)の発射場、京畿道・驪州(ヨジュ)のエンジン試験場、大田(テジョン)の組立施設を擁し、開発から試験、発射まで全工程を自社で完結できる体制を整えている。
UNA STELLAは昨年5月、高興の発射場で「UNA Express 1号機」の試験発射に成功した。民間企業が自社開発したロケットを国内で自力発射した初の事例であり、設立からおよそ3年で成し遂げた成果だ。このほど335億ウォン(約35億2,442万円)規模のシリーズB投資を調達し、発射体の開発・運用能力をさらに引き上げる基盤を整えた。今後は衛星打ち上げサービスと高度100kmの準軌道有人宇宙飛行へと続く発射体事業全般を加速させることを目標に掲げている。
投資家「3年で計画ではなく発射で証明した」
UNA STELLAが2025年5月28日午後11時50分、全羅南道高興郡鳳来面(ポンネミョン)に位置する自社発射場で、全長9.45m、総重量2トン、推力5トン級エンジンを搭載した小型発射体の試験発射に成功した。

(写真=UNA STELLA提供)
UNA STELLAの今回のシリーズBラウンドは、米国シリコンバレーを拠点とするVC(ベンチャーキャピタル)のアルトスベンチャーズ(Altos Ventures)が主導した。韓国産業銀行が新規投資家として加わったほか、Strong Ventures(ストロングベンチャーズ)、産銀キャピタル、ウリベンチャーパートナーズ、サムホグリーンインベストメント、Hanaventures(ハナベンチャーズ)など国内外の投資機関が参加した。
投資家たちはUNA STELLAの技術力と創業者パク・ジェホン代表の実行力を高く評価した。アルトスベンチャーズのソン・ギョンチャン パートナーは「ディープテック投資で最も重要なのは、困難な技術課題を最後まで解決し続けるチームだ」と述べ、「パク・ジェホン代表は発射体エンジンを自ら設計した経験を持つ優秀なエンジニアだ」と語った。さらに「設立からおよそ3年で、その能力を計画ではなく実際の発射で証明した点に、創業者の大きな可能性を見た」とし、「このスピードはグローバル企業と比べても速い。資金を多く要する産業では、スピードがそのまま資本効率につながる」と付け加えた。
ビジネスモデル面でも差別性が高いとの評価だ。ソン パートナーは「電気モーターポンプサイクルという差別化されたエンジン経路を選び、小型発射体市場に合わせて構造を単純化し、低コストを追求している」と述べ、「開発から試験、発射まで自社で完結できる能力が強みだ」と説明した。続けて「小型衛星打ち上げサービスを繰り返すことで単価と信頼性を確保した後、発射頻度と搭載重量を拡大して準軌道有人飛行やエンジン・部品技術まで展開できる」とし、「発射回数が積み重なるほど単価は下がり需要は増え、規模の経済が働くビジネスだ」と付け加えた。
拡大する小型衛星打ち上げ市場…韓国の製造力も武器に

世界全体の小型衛星打ち上げ市場の成長も、投資判断の核心的な根拠となっている。ソン パートナーは「衛星インターネット・地球観測・防衛など、コンステレーション(群集衛星)の需要が拡大する中で、『希望する軌道に、希望するタイミングで打ち上げる』専用小型発射が一つの市場として確立されつつある」と語った。
韓国の製造業を基盤にしていることも大きな資産と見ている。ソン パートナーは「韓国は半導体から精密製造、素材、バッテリーに至るまで、すでに世界水準の製造・エンジニアリング能力を備えている」とし、「これは発射体エンジンや衛星部品に直結する基盤だ」と述べた。さらに「実証済みの製造能力と実行力が組み合わされば、価格と信頼性でグローバルに十分競争できる」とし、「小型発射の領域は超大型発射体の強者たちと正面衝突しない位置にあるため、韓国が入り込む余地は明確にある」と分析した。
ソン パートナーは「ただし、一度や二度の成功だけでは成長を確信することはできないため、繰り返しの成功が事業化の鍵だ」と述べ、「UNA STELLAは自社施設を通じてコストを直接管理し、反復発射によって信頼性データを着実に積み上げることでこの課題に取り組んでいる」と説明した。そして「韓国が自力で宇宙に到達できる発射能力を持つ国になることを願っている」とし、「投資家として単に財務的なリターンだけを追求するのではなく、UNA STELLAが困難な技術を最後まで推し進め、産業のカテゴリーを定義する企業になれるよう支援していく」と強調した。
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2026060509305196526
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