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Kakao Entertainment、CP対象カンファレンスでストーリービジネス成長戦略を発表

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Kakao Entertainment、CP対象カンファレンスでストーリービジネス成長戦略を発表

新しいリーダーシップで再編されたKakao Entertainment(カカオエンターテインメント)がストーリー事業部門の戦略を再設定し、差別化された競争力をベースに、本格的な成長にドライブをかける。

4月24日、Kakao Entertainmentは、ウェブトゥーン、ウェブ小説CP(Content Provider)を対象に「Kakao Entertainmentストーリービジネスデー2024(SBD 2024)」を開催した。この日のイベントは、Kakao Entertainment独自の新たな成長戦略と競争力を共有し、CPとの強固なパートナーシップと事業的シナジーを模索するために設けられた。

セッションは大きく分けて、ウェブトゥーン、ウェブ小説の「IPソーシング」戦略、マーケティングとAI技術を通じた「IP興行」方案、2次創作およびグローバル進出を通じた「IP拡張」についての共有で構成された。Kakao EntertainmentがCP社を対象に行った大規模な公式イベントは今回が初めてで、約300人の業界関係者が参加した。

開会の辞で、ストーリー事業部門のパク・ジョンチョル代表は「ストーリー事業が昨年から成長を見せているが、これはKakao Entertainment共にするCPと創作者のおかげ」とし、「今後も共に成長できる戦略と支援策を継続的に考えていきたい」と強調した。加えて「Kakao Entertainmentは、これまで好調だったロマンスファンタジーとファンタジージャンルの競争力をさらに強化する一方、より多様なジャンルのIPパワーを育てるための新たなソーシング戦略を立て、ターゲットマーケティングとAI技術を通じて、プラットフォーム運営を高度化する計画」とし、「”Content Beyond Content、コンテンツを超えたコンテンツ”というKakao Entertainmentのビジョンのもと、ウェブトゥーン/ウェブ小説事業がK-POPとKドラマ、Kムービーをつなぐ新しいKコンテンツとして確固たる地位を確立し、より大きな価値を作っていけるよう、パートナーと共に努力していきたい」と決意を伝えた。

IPソーシング戦略 :多様性と開放性

ウェブ小説のソーシングにおいては、良い作品を見逃さないよう、投稿方式とレビュープロセスを効果的に変更し、質の高い成長に集中する。Web小説事業ソ・スンジンチーフマネージャーは「作品リリース日、ジャンル、期間などによるユーザーの反応をトラッキングし、作品興行に向けた多方面にわたる分析と支援策を模索している」とし、「このような方式を導入し、従来のTOP5の売上パターンと比較して、より大きな売上作品を発掘するなど、実質的な成果につながっている」と述べた。また、多様化するユーザーの趣向に合わせ「ジャンルの多様性と開放性」にも力を入れている。従来の興行公式から離れ、作品力を再定義することから始まり、サブ(Sub)ジャンルもお気に入り(Favorite)ジャンルになれるよう、ソーシングの基準を再定義していく方針である。

続いて行われたウェブトゥーンセッションで、コミック事業イ・ガンミンチーフマネージャーは「現在、kakaopage(カカオページ)でサービス中のウェブトゥーンの作品数は約16,000作品、毎月リリースされる新作数は約190作品で、kakaopageは依然として最も多くのウェブトゥーン作品を紹介している。昨年第3四半期から現在に至るまで、閲覧者数、決済取引額などで着実に上昇傾向を続け、漫画の有料サービス市場をリードしている」とし、kakaopageの変わらぬ地位を証明した。ウェブトゥーン部門でも新しいIP素材とジャンルを確保するための多様なソーシング戦略を図る。原作ウェブ小説との連携を強化するパイプラインの構築、漫画単行本サービスの強化、創作作品開発に向けた新進作家プログラムなど、作品ソーシングにさらに積極的に取り組む計画だ。

IP 興行戦略 :精緻化されたターゲットマーケティングとAI技術との強固な結びつき

このように多様に発掘されたIPは、新しくなったIPマーケティングFORMULA(フォーミュラ)と、AI技術である「Helix(ヘリックス)」の2つが中心軸となり、ユーザーによりよく伝わるようにする。ユーザーを細かく分析した結果値を基に、最適なIPとマッチングさせ、有意義な閲覧および売上増加を図る戦略である。

ストーリーIPマーケティングでは「大型作品キャンペーン中心」の従来の運営方式から脱却し、細分化されたユーザーのコンテンツ消費方法の変化に合わせた「ユーザー向けキャンペーン」方式への変化を導入している。韓国ストーリー事業ソン・ジンウ本部長は、現在進行中のマーケティング戦略を大きく3つに分けて紹介した。まず、IPライフサイクルを新作-成長期-成熟期に分け、段階別の特性に合わせたパフォーマンスマーケティングを行う。新作では事前予約、リリース広告、プロモーションなど360度ケアを行い、完成した成熟期作品は2次創作など様々なモメンタムを活用し、読破イベントなどユーザーが再び作品を閲覧できるようにする。次に、SNS/ショートムービーマーケティングを積極的に強化した。2023年下半期から現在に至るまで、約300件のショートムービーを発表し、作品閲覧につながる有意義な成果を上げている。最後に、小説のマーケティングにも力を入れている。このようなマーケティングFORMULAにより、kakaopageの月間訪問者数が昨年1月に比べ40%増加し、閲覧者数も25%増加した。特に10代の女性と男性の閲覧者数が、それぞれ71%、88%増加したことも注目すべき成果である。

IP興行のもう一つの中心軸であるKakao EntertainmentのAIブランド「Helix(ヘリックス)」は、昨年下半期に立ち上げた「Helix Push(ヘリックスプッシュ)」に続き、新しいAI技術を発表し、注目を集めた。代表的に第2四半期中に公開予定の「Helix Shorts(ヘリックスショーツ)」は、AIがウェブトゥーン/ウェブ小説を短い映像(ショートムービー)に制作する技術で、完成したショートムービーをアプリ内のホーム画面に表示し、ユーザーに作品のストーリーなどをアピールし、閲覧につなげるものである。これまでにも作品ショートムービーを制作してSNSで紹介してきたが、このようにAIでIショートムービーを制作することで、制作期間とコストを削減することができ、より多くのショートムービーを制作し、それに伴う大量の作品露出効果をもたらすことができる。Kakao Entertainmentは、CP社にも「Helix Shorts」制作ツールを提供し、直接AIショートムービーを制作できるようにする方針だ。キム・ギボムCTOは「”Helix Shorts”をはじめ、”Helix Push”のように取引額とアプリ滞在時間などで有意義な上昇を導く技術をいろいろと準備している」とし、「Kakao Entertainmentは創作者の創造性を尊重し、著作権を保護する方向で継続的に技術力を強化していく」と伝えた。

IP拡張戦略、グローバルと2次創作でIPライフサイクルを延長

IPのグローバルと2次創作への拡大に関する戦略も発表された。まず「京城(キョンソン)クリーチャー」、「外科医エリーゼ」、「ソンジェ背負って走れ」など、最近の2次創作の成功事例を集積し、グローバル各国にKakao EntertainmentのIPの影響力を拡大しているIP事業チームのファン・ジェホンチーフマネージャーは「コンテンツの成功は誰にも保証できないが、Kakaoグループの多様な資源を活用すれば、失敗の確率を最小限に抑え、2次事業を生み出すことができる」とし、「Kakaoピッコマ、Tapasなどのグローバル拠点ネットワークとIPに対する積極的な投資など、Kakao Entertainmentだけが持つ差別化された競争力を基盤に、シナジーを継続的に創出する」と計画を伝えた。

世界最大のストーリーテリング市場である北米で「Kakao EntertainmentのグローバルIPビジネスの前哨基地」として活躍している北米プラットフォーム「Tapas(タパス)」の紹介セッションにも大きな関心が集まった。グローバルストーリー事業カン・ジョング本部長は「Tapasが今年第1四半期、過去最大の売上を記録した」とし、「Tapas内の韓国IPの割合は約2%だが、Tapas全体の取引額の85%程度を占めており、IP供給プロセスを迅速な速度で効率化することで、2020年比今年Tapasに供給される韓国IPが16倍程度増加した」と伝えた。さらに、北米市場の特性に合わせ、単行本発行IP数を増やし、ウェブ小説サービスをさらに拡大、デジタル市場と出版市場を同時に攻略していく計画だ。

ストーリーコンテンツ事業パク・ジョンソ本部長は「今日の様々なセッションで最も多く言及された言葉は”変化”と”23年第3四半期”だった」とし、「昨年第3四半期はストーリー事業の主要な変曲点であり、当社は”コンテンツ事業の本質に戻ろう”と変化を迎える姿勢を決めた。コンテンツ事業の本質は、結局コンテンツという結論に達し、その変化と成長はKakao Entertainmentだけの力だけでは不可能であるため、CPパートナー社の助けが必要だ」と改めてパートナーシップを強調した。


原文:https://platum.kr/archives/226805




/media/Platum
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