1.7億人が楽しむ「アジアのディズニー」...「ナスダックデビュー」したNAVER WEBTOON、企業価値3.7兆ウォン
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NAVER WEBTOON、公募価格21ドル「ヒット」予告...「ヒットIP発掘・開発目標」
米ナスダックIPO(企業公開)に乗り出したNAVER WEBTOON(ネイバーウェブトゥーン)の公募価格が希望価格の上限である21ドル(約3,380円)に決定した。序盤のヒットで会社は約4,400億ウォン(約512億4,600万円)を確保し、企業価値は約3兆8,000億ウォン(約4,425億8,500万円)に迫る見通しだ。主要海外メディアも「韓国で成功した文化輸出プラットフォーム」、「投資家の要望に応える企業」と絶賛するなど、市場の期待感も一段と高まっている状況だ。
26日(現地時間)、NAVER WEBTOONによると、本社であり北米法人であるWebtoon Entertainment(ウェブトゥーンエンターテインメント)の公募価格は希望範囲である1株当たり18~21ドル(約2,895~3,378円)の最上段である21ドル(3,378円)に決定した。27日からナスダック・グローバル・セレクト・マーケットで銘柄コード「WBTN」で取引が始まった。上場主幹社はゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガン、エバーコアだ。
Webtoon Entertainmentは今回のIPOで普通株1500万株を発行、公募価格適用時3億1500万ドル(約508億8,500万円)を調達する予定だ。今回の公募株式数は、全株式(新株を含む)1億2706万9252株中11.8%だ。公募価格の上限価格を適用した上場後の企業価値は約27億ドル(約4,360億円)に達する。
月間利用者1.7億人...IP開発で「アジアのディズニー」目指す
NAVER WEBTOONは2005年にサービスを開始した。当初は既存の出版漫画を有料で提供するサービスとしてスタートしたが、オンライン環境に最適化したウェブトゥーンを掲げ、漫画産業のデジタル転換を主導したとの評価を受けた。特に韓国を越え、かつての漫画最強国であった日本と米国でもウェブトゥーン分野で1位を獲得するほど、関連エコシステムの強者として成長した。
現在、NAVER WEBTOONは世界150カ国余りに進出し、今年第1四半期の時点でMAU(月間アクティブユーザー)は約1億7000万人を記録している。保有コンテンツは5500万個、作品を提供するクリエイター(作家)は2400万人に上る。昨年の年間売上高は12億8,300万ドル(約2,073億1,600万円)、純損失は1億4,500万ドル(約234億2,200万円)だった。
NAVER WEBTOONが公言した目標は「アジアのディズニー」だ。今回のIPOで調達した資金でウェブ小説をWEBTOONにし、WEBTOONをドラマ・映画に生まれ変わらせるIP(知的財産権)事業が最優先投資対象に挙げられている。NAVER WEBTOONをスタートから導いたキム・ジュング代表は、米国証券取引委員会(SEC)に提出した証券申告書添付の書簡で「今回のIPOは20年間の努力の頂点であると同時に、新たな始まりだ」と強調した。キム代表は「今後10年間で最も大きなヒット作となるIPを発掘し、開発することが目標だ」と強調した。
NAVER WEBTOONのキム・ジュング代表/2019.09.24.
「TVシリーズヒット→原作の流入」期待...LINEヤフーの影
序盤の好調に市場の評価はまずまず好意的だ。ロイター通信はこの日、公募が確定した後の報道で「米国経済の軟着陸に対する賭けが増加する中、(NAVER WEBTOONが)IPOに対する投資家の要望を満たせる企業名簿に加わった」と評価した。
フィナンシャルタイムズは、NAVER WEBTOONについて「最近、韓国で成功した文化輸出品となったオンライン漫画プラットフォーム」とし、「オンライン漫画は今後、エンターテインメント産業にインスピレーションを与える源泉となり、投資家の関心を集めると予想される」と評価した。また、「ウェブトゥーンにインスパイアされた(NETFLIXなど)TVシリーズの成功で、世界のファンがストーリーとキャラクターの出所を探すようになり、新しい世界の読者をプラットフォーム(NAVER WEBTOON)に引き付けると期待している」との見方を示す、業界関係者の声を伝えた。
NAVER WEBTOONの主要株主であるLINEヤフーとの関係も注目される。IPO後、NAVERの株式は63.4%で、支配株主として取締役選任権を有することになる。ただ、主要株主であるLINEヤフーの出資比率も24.7%で維持される。また、取締役会の7人のうち、社内取締役はキム・ジュング代表とデイビッドリーCFO(最高財務責任者)の2人だが、社外取締役5人には、NAVERのイ・ヘジンGIO(グローバル投資責任者)、キム・ナムソンCFOとともにLINEヤフーの舛田淳取締役も名を連ねる。
SEC提出申告書でも「当社はNAVERに依存して活動を遂行しており、NAVERとのサービス契約が終了した場合、適切な代替品を見つけられない可能性がある」とし、「NAVERまたはLINEヤフーとの関係が悪化した場合、提供するサービスに影響を及ぼす可能性がある」と記載されている。
<画像=NAVER WEBTOON IPOの概要>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024062713260072499
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