マーケティングPT 82. METALOGOSの成長ストーリー
最近、どんな会合でも「株式投資」の話が抜けません。国内企業の株価が途方もない速度で上昇し、初めて株式投資を行う方々。
今ただ投資を始めた方にも、かなり長い時間投資をしてきた方にも「冷徹さ」を維持することは容易なことではありません。正解に近いと思われる投資アドバイスはいつもありました。しかし、大多数の人々は一瞬の欲と衝動に勝てず、後悔する選択をしたりします。
感情のないAIが投資の正解に最も近い方法で私の代わりに私の投資口座を運用してくれたらどうでしょうか?このようなサービスがもうすぐ韓国でローンチされます。すでにIPO(新規公開株)投資で、「160(イルユクコン)」というサービスを通じて多くの人々に収益を得る経験を提供してきたMETALOGOSが展開する、第二のサービス「MyStockPlan(マイストックプラン)」です。
月平均10万人が訪問するIPO投資サービスとして位置づけられた「160」
「金融」という厳しい領域でローンチした初めてのサービスに続き、2つ目のサービスを準備しているパク・ジェウォン代表に、これまでの成長と今後の計画について伺います。
※本記事は、起業家やマーケターをはじめとするスタートアップ関係者に向けて、着実に成長を続ける韓国のスタートアップを紹介することを目的に、スタートアップデータプラットフォーム革新の森との協業により制作されたコンテンツです。なお、マーケティングPTおよび革新の森は、紹介する企業から金銭的な対価を受け取っていません。
※記事内に掲載している売上高などの各種データの出典は、すべて革新の森です。同サービスでは、企業の売上高、従業員数、訪問者数、取引額などのデータを無料で閲覧できます。*プロプランを購読すると、より多くの企業のデータやAI分析の要約などの情報を確認することができます。
目次
- Q. 「IPO投資」という狭い市場でサービスを始めた理由はどういった所にあるのでしょうか?
- Q.当時のIPO投資の最大のペインポイントは何だったとお考えですか?
- Q.初期の「160」と今の「160」にはどのような違いがありますか?
- Q.「160」の発売後、どのようにマーケティングを行いましたか?
- Q.スタートアップが大型証券会社とコラボレーションするのは容易ではなかったと思いますが、いかがでしたか?
- Q.「公募株投資自動化」はあまり馴染あるサービスではなく、転換のハードルが高かったようですが、このハードルをどのように下げましたか?
- Q.公募株ではなく一般株式投資家の方々がお使いいただけるAI投資サービスである「MyStockPlan」をすぐにローンチされると聞きました。具体的にどんなサービスですか?
- Q.MyStockPlanも160のように投資金を振り込めばすべてお任せできるのでしょうか?
- Q.「AI」を利用した株式投資関連サービスは、すでにかなり普及していると思いますが、MyStockPlanどう違うのでしょうか。
- Q.MyStockPlanの重要な価値提案をどのように定義しますか?
- Q.セカンドサービスのローンチですが、MyStockPlanのマーケティングはどのように準備していますか?
- Q.代表は、いつPMFを見つけたとお考えですか?
- Q.スタートアップとして成長していくうえで、苦労された部分はありますか?
- Q.1年後、5年後に「160」と「MyStockPlan」はどんなサービスになっているのでしょうか?
- Q.最後に、読者の皆様に一言お願いします。
Q. 「IPO投資」という狭い市場でサービスを始めた理由はどういった所にあるのでしょうか?
実は、もうすぐリリースするMyStockPlanを先にローンチしたかったんです。ところが、このサービスを行うにあたって、経験の少なさやリスクの大きさを無視できませんでした。そこで、最も高い確率で顧客に「収益を出す経験」を与えることができる領域を探したところ、「IPO投資」というやり方にたどり着いたのです。IPO投資は少し勉強するだけで、高い確率で収益を出すことができます。
実際、2020年~21年にはIPO投資に注目が集まっていました。当時、通常のIPO投資への投資は約50万人程度の規模でしたが、LGエネルギーソリューションのIPO投資には実に約440万人もの投資家が集まりました。良い投資先さえあれば、400万人以上の潜在顧客を新たに獲得できる市場だということを確認したんです。
Q.当時のIPO投資の最大のペインポイントは何だったとお考えですか?
時間がかかる割に得られるメリットが少ないことが、最大の課題でした。実際にIPO投資を行ってみた方はご存知でしょうが、IPO投資野ためには多くの時間を費やさなければなりません。投資マニュアルの確認はもちろんのこと、YouTubeなどでの情報収集、スケジュールのチェックも欠かせません。投資には7段階もの手順があり、これだけ時間をかけても、実際には株の配分を受けられないケースも少なくありません。
ところが投資した時間に対する収益は少ない方です。勝率は高いものの、得られる利益があまりにも小さいので、続けているうちに「ここまでやる必要があるのかな」と思ってしまいますよね。それでこの過程を自動化するサービスを始めることにしました。
Q.初期の「160」と今の「160」にはどのような違いがありますか?
初期のサービスも、お客様が保証金を振り込むだけで、その後の投資手続きをすべて代行するモデルでした。ただ、その時は連結証券会社がたった2社だけのですが、今は5社まで増えました。いくつかの証券会社と追加の話し合いも進めています。
現在は、保証金の振り込みまで自動化できるよう取り組んでいます。まもなく大手インターネット銀行にもサービスを提供する予定で、そうなれば本当の意味でワンストップのIPO投資サービスになります。IPO投資をしたいと思ったときに、ほとんど手間をかけずに投資を完了できる唯一のサービスになるということです。
Q.「160」の発売後、どのようにマーケティングを行いましたか?
私たちの視聴者が集まっているチャンネルは明確でした。現在使用している証券会社のアプリと財テクを扱うYouTubeチャンネル。これら2つのチャネルを重点的に活用しました。
証券会社とは、双方にメリットのある提携マーケティングを中心に行っていました。私たちが開発した「IPO魅力度指数」という指標があります。わざわざ時間をかけて勉強しなくても、この指標を見ることで、おおよその収益率を予測できます。ユーザーの立場からするととても便利な機能です。
この指標を証券会社アプリ内で提供し、そこで160のサービスを公開しました。160に加入して該当証券会社の口座に投資金をあらかじめ入れておけば、5%の利子がもらえるキャンペーンも行いました。証券会社側にとっても、顧客の滞在時間が伸びたり、新規口座・アクティブ口座の増加にも繋がるため、積極的に協力してくれました。ここで最も多くの転換が起きたようです。
160が提供する公募株の魅力指数
財テクチャンネルの中では、特に3proTVというYoutubeチャンネルへの出演に反響がありました。そこでは、私たちを「IPO投資エージェント」として紹介してくださったのですが、そこからアプリをダウンロードしてIPO魅力度指数を確認して、実際にIPO投資をする方も現れました。
他にも色々な施策を行いましたが、これら2つのキャンペーンが最も効果が大きかったと思います。
Q.スタートアップが大型証券会社とコラボレーションするのは容易ではなかったと思いますが、いかがでしたか?
最初にコラボレーションを始めたのはKB証券と韓国投資証券でした。幸い、この2つの証券会社には、私たちのサービスを非常に高く評価していただきました。そのため、思っていたよりもスムーズに一緒にスタートすることができました。
以降、サムスン金融オープンコラボレーションで弊社が証券部門において最優秀社に選定され、サムスン証券ともコラボレーションを開始できるようになりました。このように3つの証券会社と協業をしてからは、他の証券会社からも連絡をいただき、次第に協業関係を拡大していくことができました。
最近は新韓投資証券とも提携も始めました。KB証券、韓国投資証券、サムスン証券、NH投資証券に続き、国内主要5大型証券会社がすべて出揃う形になりました。そのおかげで、ユーザーの皆様が公募株投資に幅広く参加できるようになりました。
Q.「公募株投資自動化」はあまり馴染あるサービスではなく、転換のハードルが高かったようですが、このハードルをどのように下げましたか?
非対面サービスで顧客を集めるというは、どの分野でも簡単なことではありませんが、金融関連のサービスとなると更に難易度は上がるようです。近年、金融関連の詐欺も増加しており、お金が行き来する投資に関連する領域ということで、通常の金融関連サービスよりも更に心理的ハードルが高かったと思います。
こういった不安や疑問を抱えながら、一気にするのは難しいと踏み、最初から切り替え行動を細かく分割して設計しました。初めて私たちを初めて知るようになる経路としては「公募株魅力指数」というコンテンツがあります。各金融会社で提供されているそのコンテンツを見て、信頼を盛ってくださった方を対象に提携イベントを実施します。そこで、「160サービス加入」と「証券会社口座開設」という行動を誘導するのです。それから実際に私たちのサービスである「公募株投資」を提案させていただきます。
私たちに対する信頼を少しずつ育てることができる次のファネルを作ったのです。
証券会社と一緒に行った提携イベント
このような過程を経て初めての収益経験をされた方は、当社サービスを継続的に利用してくださいます。収益経験を積んだお客様が一定数に達した後は、当社のCAC(顧客獲得単価)は業界平均を大きく下回る水準で推移しています。既存のお客様からの声が指標に大きな影響を与えているのではないかと思います。
Q.公募株ではなく一般株式投資家の方々がお使いいただけるAI投資サービスである「MyStockPlan」をすぐにローンチされると聞きました。具体的にどんなサービスですか?
高い割合で約10%水準の安定した利回りを生み出す投資自動化サービスだと考えてください。サービスの初期には目標収益率を10%に固定し、今後はお客様が各自の投資性向に合わせて目標収益率を調整できるようにする予定です。
Q.MyStockPlanも160のように投資金を振り込めばすべてお任せできるのでしょうか?
もちろんです。アプリでサービスに加入し、目標利回りを決めて、魅力指数に基づいて種目を選んだ後に証券口座に投資金だけを入れておけば私たちが自動で運用します。投資家の株式口座で取引が行われているため、ご自身の投資金がどのように運用されているかを実際にモニタリングすることもできます。
Q.「AI」を利用した株式投資関連サービスは、すでにかなり普及していると思いますが、MyStockPlanどう違うのでしょうか。
MyStockPlanもいわゆる「ロボアドバイザー(AIアルゴリズムとビッグデータを基に投資家の傾向に合わせたポートフォリオを構成し、資産を運用してくれるサービス)」といえます。実際、ほとんどのロボアドバイザーは「資産配分」を自動化することに近いんです。
しかし、私たちは「投資行動」を自動化することに近いです。 個人投資家が投資する際に銘柄を選び、タイミングを計って買い付け、損切りし、利益を実現する過程を繰り返すじゃないですか。このような投資行動を計画通りに自動化するのです。そういったところからサービス名を「MyStockPlan」としました。
MyStockPlanの投資方式(出典:MyStockPlan)
「無条件に利益を得られる」と断言することは難しいですが、毎日株式を研究し、熟考する機関投資家たちに匹敵する勝率と収益率は達成可能だと判断しています。
Q.MyStockPlanの重要な価値提案をどのように定義しますか?
MyStockPlanは「高い勝率」を追求します。できるだけ多くの方が収益経験を得ることができるように、160と同様に種目魅力指数を公開する予定です。実際に、株式投資で投資家の方が一番多く抱えている悩みは、銘柄選択自体より「これを今、買ってもいいのか?」という部分にあるじゃないですか。買いたい銘柄があるときに魅力指数を参考にしてみると役に立ちませんか?
それでも難しいという方のために、「投資するのに良い10銘柄」と題したパッケージももオススメする予定です。このパッケージは毎日変わります。パッケージ構成銘柄を見て、そのまま投資することもできますよ!
高い収益率よりも、安定的に収益を出す投資をご希望の方に適したサービスといえます。
Q.セカンドサービスのローンチですが、MyStockPlanのマーケティングはどのように準備していますか?
まずは、すでに私たちを信頼しておられる既存の160のお客様を対象にサービスを紹介していきたいと思います。先日、弊社では簡単なアンケートを行いました。発売予定のMyStockPlanのウェビナーを主催したら参加したいか?という回答に、約70%の方が参加したいと回答しました。もちろん、実際にこの70%の方々が参加してくださるわけではないと思います。ですが、すでに我々との間に信頼関係が築かれた皆さまであるということには変わりないので、回答者の方々にウェビナーを通じて先にサービスを紹介し、3~6ヶ月程度無料で体験していただけるようなキャンペーンも行う予定です。
このウェビナーは、今後もより多くの投資家の方々を対象に着実に続けていくことになりそうです。
投資サービスで最も重要なものは、信頼だ。
一般株式投資は公募株投資より危険性が高いため、当社の投資戦略を投資家の方により透明で、わかりやすく説明することが何よりも重要だと考えています。そこで私が投資関連の本も執筆し、新聞記事や番組出演などでも機会になれば引き続きコミュニケーションを続けていきたいと思っています。
他にも、160サービスを運営しながら効果を体感した証券会社連携マーケティング、もうすぐ入店予定の大型インターネットバンクとのコラボレーションも次々と準備しています。もちろん、財テク関連のYouTubeチャンネル出演も考えています。
このような様々な活動を通じて今年末までにPMFを達成したいと思っています。
Q.代表は、いつPMFを見つけたとお考えですか?
「私たちが行ったマーケティング以上に顧客が流入、転換される時点」をPMF達成時点として見ています。 バイラルを通じて新しい顧客が私たちのサービスを先に探し始め、それが指標でもある程度見える時点なんです。
160のPMFを探すのには、1年半ほどの時間がかかりました。今年ももうあまり時間が残っていないので少し厳しいとは思いますが、それでもなんとかしてみようと思います。
Q.スタートアップとして成長していくうえで、苦労された部分はありますか?
共同創業者として金融、工学博士出身の専門家が集まっており、核心技術と金融に対する専門性は当然問題なかったですが、逆にITサービス、モバイルエコシステムには不慣れだったため、序盤に試行錯誤することが多かったです。
適した能力を持った人を調べる目も、プロダクトをどのように構成すべきかに対する感度も足りませんでした。
実際に、160を初めて作るときにあまりにも多くの機能をつけようとしたせいで、アプリ内でクラッシュがたくさん起こりました。今は改善されましたが、当時は良くないレビューも多かったです。
だから今回のMyStockPlanは、絶対に必要な機能だけを残し、できるだけ少ない企業で始める意識で準備しています。最初からすべてを備えるという考えではなく、顧客がより簡単に使える機能を一つずつ加えていく気持ちで準備しています。
Q.1年後、5年後に「160」と「MyStockPlan」はどんなサービスになっているのでしょうか?
1年後の目標は明確です。160は現在準備中のインターネットバンク入店を安定的に終えることです。MyStockPlanではPMFを達成することです。
そして5年後頃には160、MyStockPlanがそれぞれ「公募株投資、株式投資を始めようとする顧客がまず最初に探すサービス」になっていたらと思います。投資にかかる時間を節約しながらも、高い勝率で収益を出せる投資サービスで多くの方に知っていただければと思います。
Q.最後に、読者の皆様に一言お願いします。
もうすぐ発売するMyStockPlanは手数料が0.5%です。同様のオフラインサービスに比べて十分魅力的な水準ですが、当初当社のサービスをご利用いただく方に6ヶ月ほど手数料免除の特典を計画中です。
ぜひ弊社のサービスを利用して、IPO投資という新しい株式投資を試していただきたいです。
<画像=イ・ドンフン(左)・パク・ジェウォン(右)METALOGOS共同代表>
原文:https://www.innoforest.co.kr/report/480/
革新の森:https://www.innoforest.co.kr/
マークアンドカンパニー:https://markncompany.co.kr/
