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【ちょい事情通の記者】 シーズン9の始まり、9つのスタートアップ「本当にスケールアップしても機能するかどうか」

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【ちょい事情通の記者】 シーズン9の始まり、9つのスタートアップ「本当にスケールアップしても機能するかどうか」

全てのものが変わり、全て流れていく。今すぐに解決策がなくてもぎゅっと握っている手に少し余裕を持とう。そして流れるようにそっと置いておこう。

「ちょい事情通の記者に出たいのですが、どうすればいいですか」という質問をよくされます。なんと、ありがたい質問です。Naver、Google検索で出てくる「同じ結果」ではなく、現場の「生」を伝えようとするちょい事情通の記者の真心が伝わったということだからです。3年という時間が真心を作ってくれたんだなと、感謝の気持ちです。

ごくたまに「いくらで出れるのか」と言われることもあります。悔しいですよね、「いくらならいいか?」(チョ・インソン、SBSドラマ、「バリでの出来事」より)という名台詞もありますが。有料購読者の方を見ています。ちょい事情通の記者のインタビューコンテンツが意味のあるものであることを「応援し、証明してくれる人たち」だからです。

ちょい事情通の記者は今日からシーズン9です。9つのスタートアップをインタビューします。ベンチャーキャピタルやアクセラレータの推薦、そしてちょい事情通の記者たちの制作チームが「あ、ここだ」と思った会社を紹介します。推薦者はすべて公開しています。


1.Rapport Labs-KakaoVentures3回起業に失敗し、4回目の挑戦中のRapport Labs(ラポートラボ)のホン・ジュヨン代表はKakaoVentures(カカオベンチャーズ)の推薦です。2.Wrtn Technologies-イム・ギョンオプ記者延世(ヨンセ)大学の文献情報学科出身の創業者であるWrtn Technologies(リトンテクノロジーズ)のイ・セヨン代表は、ちょい事情通の記者制作チーム2号(イム・ギョンオプ記者)の推薦です。3.IDCITI-Bluepoint Partnersトンネルの中でもナビアプリができるようにする、奇抜で尖ったアイテムは、IDCITIのリュウ・ジフン代表が解決しようとするペインポイントです。Bluepoint Partners(ブルーポイントパートナーズ)の推薦です。

4.Howbuild-TBT.「引退したら田舎に自分の手で自分の家を建てよう」という無謀な消費者のための挑戦は、Howbuildのイ・スンギ代表が行っています。TBTの推薦です。5.Second Team-MashupAngelsMashupAngels(マッシュアップエンジェルス)が推薦したSecond Team(セカンドチーム)のチェ・ジェウン創業者は「韓国でアフリカ・ガーナのエンジニアを採用する理由」を語ります。6.Village Baby-SparkLabs妊娠・育児市場という「あえて避けたい難しい市場」で悪戦苦闘しているVillage Baby(ビレッジベビー)のイ・ジョンユン代表はSparkLabs(スパークラボ)の推薦です。

7.Uglyus-Capstone Partners年間13億トンの農産物が「色が鮮明でない、傷がある」という理由だけで捨てられており、それを解決しようとするのがUglyus(アグリアス)のチェ・ヒョンジュ代表。Capstone Partners(キャップストーンパートナーズ)の推薦です。8.ENVELOPS-sopoong Ventures人口1万人もいない南太平洋のフィジーにも韓国のスタートアップがあるとは知りませんでした。sopoong Ventures(ソプンベンチャーズ)が推薦したENVELOPS(エンベロープス)のユン・ソン代表です。9.NotaAI-Stonebridge VenturesAI軽量化技術を持ち、NVIDIA(エンビディア)、Intel(インテル)、Samsung (サムスン)SDSなどを顧客として確保したNotaAI(ノタAI)のチェ・ミョンス代表は、Stonebridge Ventures(ストーンブリッジベンチャーズ)の推薦です。

Rapport Labs(ラポートラボ)のホン・ジュヨン、3度の失敗の末に「40代50代のMUSINSA(ムシンサ)」Queenit(クイーンイット)を作る

Melon(メロン)の音楽チャートを注意深く見たことがあるでしょうか。7月8日のトップ100チャートにイム・ヨンウンの曲が15曲も入っています。ミスター・トロット、ミス・トロット(トロット歌手のオーディション番組)を通じて、私たちは中年の購買力とファン心を再確認しました。Rapport Labsは「40代50代のMUSINSA」と呼ばれるファッションコマースアプリ、Queenitを生み出したスタートアップです。

40~50代が好む百貨店ブランド、デザイナーブランドまでカテゴリーを広げ、ユーザー流入を導いた。現在、Queenitには1500以上の女性ファッションブランドが入店しています。今年3月時点で前年同期比で売上169%、取引額82%が増加し、営業利益、当期純利益ともに黒字転換したそうです。同社の昨年の売上高は184億ウォン(約20億円)、企業価値はすでに2000億ウォン(約217.5億円)を超えたと言われています。

「コマースからはもう何も生まれない」という懐疑的な見方を打ち破り、中年のコマース市場を切り開いたRapport Labsの創業者ホン・ジュヨン、チェ・ヒミン代表はソウル大学経営学科2008年入学生です。起業を決意し、ロースクールとSKTを辞め、シリコンバレーとToss(トス)でスタートアップを経験し、Rapport Labs以前にもすでに3回の起業に失敗しています。彼らが起業を決意したきっかけ、失敗談、そして4人目の共同創業者の話まで。ホン・ジュヨン代表にちょい事情通の記者が会いに行きます。KakaoVenturesの推薦です。


Rapport Labsのホン・ジュヨン(写真左)、チェ・ヒミン創業者兼共同代表 /Rapport Labs提供


Wrtn Technologiesのイ・セヨン「AIという巨大な台風に乗らなければならない理由」

ChatGPTが登場し、恐竜のようなテック企業がAIを支配する中で、スタートアップが立つ場所はあるのでしょうか。韓国の主要メディアはOpenAI(オープンAI)やMS、Googleのニュースを主に伝えていますが、その向こうには独創的なLLM(大規模言語モデル)の活用法や生成AIを作って市場の注目を集めるスタートアップがあります。

韓国発のAIスタートアップの中で注目されている企業を挙げるとすれば、断然Wrtn TechnologiesのAI「wrtn」でしょう。先日、韓国生成AIフォーラムを主催し、Naver(ネイバー)、KakaoなどのAI企業を一堂に集めたこともありました。現在はマーケティングに適用できる生成AIを主力としていますが、イ・セヨン代表は「作れるAIが多すぎる」と言います。 

イ・セヨン代表はAI専攻、いや、開発者ですらありません。延世(ヨンセ)大学の文献情報学科出身です。本の山に囲まれて過ごす「文系の中の文系」と呼ばれる文献情報学科からAI企業代表を選んだ彼の旅路はとても興味深いものでした。何より彼は「生成AIの拡大は避けられない流れであり、この流れに早く乗らなければならない」という論理を持っています。彼の話を聞いていると、「豚も台風に乗れば飛ぶことができる」というXiaomi(シャオミ)のレイ・ジュン会長の言葉が思い浮かびました。ちょい事情通の記者2号の自己推薦です。


Wrtn Technologies イ・セヨン代表 /wrtn提供


IDCTIのリュ・ジフン「もしあなたの TMAP(Tマップ)がトンネルでもちゃんと使えたら?その市場は2兆ウォン(約2174億円)規模」

光明(クァンミョン)市から良才(ヤンジェ)まで続く江南(カンナム)循環高速道路は冠岳(クァナク)山を貫通して走るため、トンネルの区間が長い高速道路です。トンネルから抜けるICがある程ですが、数年前、2号はTMAPをONにして江南(カンナム)循環高速道路を走っていて出口を見逃して、だいぶ戻ったことが何度もありました。トンネル内ではナビアプリが使えないためです。

IDCTIは、トンネルなどGPS通信が困難な地域でGPS通信を可能にした技術を開発したスタートアップです。最近TMAPを使ったことがある読者は、一部のトンネルや地下空間でもGPSが正常に動作したはずです。南山(ナムサン)1号トンネルにもIDCITIの技術が適用されました。誤差範囲は10m以内で、すぐに韓国内のトンネルのみに適用しても市場規模は813億ウォン(約88.4億円)、グローバルトンネルは2兆5000億ウォン(約2717億円)を超えるといいます。

特別な技術で角度を定めて、市場を突破するスタートアップ、IDCITIのリュ・ジフン代表にお会いします。技術を見ればお分かりの通り、ディープテックスタートアップに精通したBluepoint Partnersの推薦です。


IDCITIリュ・ジフン代表 /IDCITI提供


Howbuildのイ・スンギ「スーパーで商品を選ぶように、建築を簡単に」

「建物一つ建てると10歳は老ける」

自分で住宅や建物を建てるという夢を実践した人たちが共通して口にする言葉です。アパートの内装も複雑ですが、一つの建物を建てるために、土地の購入から建築、設計、そして各種規制をクリアして管理することまで。一般人が一人で建物を建てることは、お金さえあればできることではなく、それだけ困難で大変だということを意味しています。

このペインポイントを解消しようと、「建築プラットフォーム」を自称するスタートアップがHowbuildです。建築知識が比較的浅い個人建築主も簡単に建物を建てられるように、建築家と建設会社を入札方式でつなぐサービスです。単純なマッチングではなく、オンラインで設計や工事の過程を確認することができ、安全な工事代金取引サービスもサポートしているそうです。1700人以上の建築家と3000社以上の建設会社が登録されており、これまで蓄積されたデータをもとに工事予算や予想賃貸料の計算までサポートしてくれるといいます。

「スーパーで商品を選ぶように、建築が簡単になればいい」という夢を語るHowbuildのイ・スンギ代表にお会いしました。TBTの推薦です。


Howbuildイ・スンギ代表 /Howbuild提供


Second Teamのチェ・ジェウン 「韓国でアフリカガーナのエンジニアを採用する理由」

3年前のコロナパンデミックの初期、ネカラクベ(大手IT企業Naver、Kakao、Coupang、Woowa brothersをまとめた総称)をはじめ、韓国のスタートアップはすべてエンジニア募集戦争でした。 年収1億ウォン(約1080万円)保証」を掲げて採用広告を出す会社もありました。しかし、3年経った現在、雰囲気は変わりました。新人エンジニアは市場に溢れていますが、スタートアップは熟練したエンジニアを見つけることができず苦労しています。ある自動運転スタートアップのコア開発者の半分以上が外国人であるほどです。

エンジニア探し戦争に新しい方式のソリューションを持ってきた企業がSecond Teamです。Second Teamはこんな質問を投げかけます。 「なぜ韓国からだけ採用しなければならないのか?」 Supercoder(スーパーコーダ―)は、海外の上位5%のエンジニアと韓国のスタートアップをつなぐHRソリューションです。世界60カ国、1万6000人以上のエンジニアプールを有しています。昨年30社がSupercoderを使用し、15社がリピートして海外エンジニアを採用したそうです。その中にはガーナ出身のエンジニアといいます。海外開発者の年収は韓国エンジニアの半分レベルです。 「数週間で海外エンジニアを、誰でも簡単かつ迅速に採用できる平等な採用プラットフォーム」を作りたいというチェ・ジェウン代表にお会いしました。MashUp Angelsの推薦です。


Second Teamチェ・ジェウン代表 /MashUp Angels提供


Baby Billy イ・ジョンユン「難しいという妊娠・育児市場?最も積極的なユーザーがグローバルに溢れている」

世界で最も急速に人口が減少している韓国の少子化問題は誰もがよく知っています。Village Babyは、子供が少なくなっている韓国で妊娠・育児専門コンテンツを提供するアプリサービス「Baby Billy(ベビービリー)」を運営しています。パイが減る市場に飛び込むという無謀なVillage Babyとイ・ジョンユン代表に、推薦者であるSparkLabsも「投資をめぐって内部で議論が繰り広げられた」と語るほどでした。

驚いたことに、BabyBillyは急速に成長しています。リリースから3年足らずのアプリは累計加入者40万人を突破し、韓国国内MAUも急速に成長します。すでにインドネシア、ベトナム、タイなど4カ国に進出し、今年は日本への進出も準備しています。特に東南アジア諸国は、年間100万人以上の新生児が生まれている場所です。コマースも取り入れて、月取引額1億ウォン(約1080万円)を突破し、PB商品も発売しました。

「妊娠・育児市場は非常にアクティブな利用者がいる市場です。毎週アプリにアクセスし、誰よりもプッシュアラームや他のユーザーの行動に積極的に反応します。」 韓国において、数は少なくとも忠実なプレママ市場を攻略したVillage Babyのイ・ジョンユン代表にお会いしました。


Village Babyイ・ジョンユン代表/Village Baby提供


Uglyusのチェ・ヒョンジュ, 「世界の農産物の3分の1が見た目のせいで捨てられている」 

年間13億トン。世界の農作物の3分の1は、「色が鮮やかでない、傷がある」など商品性が低いという理由で廃棄されています。国連食糧農業機関の調査結果です。同じ栄養素と環境で育ち、同じ味と栄養を持っているのに。韓国農業の事情も変わりません。

「変わった形でも大丈夫」をモットーに、この綺麗ではない野菜や果物を自宅に届けてくれるサービス、Uglyusを作ったKabbageです。2020年のサービス開始後、年平均7倍の急成長を遂げています。 「曲がっていたり、一般的な形ではなく、配送も気を付けなければならず、保存も簡単ではない」という不細工な農産物も同じ生鮮食品です。多くのスタートアップが失敗して苦労している生鮮食品の難点をUglyusはどのように解決しているのでしょうか。 「誰かが解決しなければならない、解決すればいい問題だった」と形が綺麗ではない農産物市場に飛び込んだUglyus代表のチェ・ヒョンジュ代表にお会いしました。Capstone Partners(キャップストーンパートナーズ)の推薦です。


Uglyusのキャッチフレーズと製品/Uglyus提供


ENVELOPSのユン・ソン、南太平洋のフィジーに営農型太陽光を持って行った理由

「2016年に南太平洋の島国フィジーに超大型サイクロンが襲来したことがあります。1年経っても電力が供給されず、物資も調達できませんでした。乾燥気候も長期化し、農作物の栽培もできませんでした。開発途上国が直面している気候危機や食料安全保障の問題を解決するための技術を開発しなければならないと思いました。」

韓国のスタートアップであるENVELOPSは、人口1万人以下の南太平洋フィジーのオバラウという島で事業を展開しています。同社の技術とビジネスは「営農型太陽光」。韓国内では1981年に登場したものの日の目を見なかった技術を、フィジーで気候分析研究員として働いていたユン・ソン代表が持って行ったのです。農地に太陽光パネルを設置して発電を行い、同時に南太平洋の暑い熱を調節して作物を育てやすい環境にする方法です。

まだ規模は大きくないですが、ベトナム、インドネシアなど他の国でも実証プロジェクトを行っています。台風や気候変動の中で、恵まれない島の電力と食糧の自給自足を手助けする技術の話を聞くために、ユン・ソン代表にお会いしました。sopoong Venturesの推薦です。


NotaAIのチェ・ミョンス、AIは無条件に大きくなればいいというものではない。

ChatGPTのようなほとんどの超巨大AIはデータセンターで処理されます。つまり、AIの駆動は私たちのPCではなく、データセンターで処理され、その結果を私たちはスマートフォンやPCで受け取るだけです。しかし、AIの使用先が増えれば増えるほど、AIは様々な環境で必要になります。例えば、過酷な環境で作業するロボットや、通信が途切れると大変なことになる産業用ドローンなどの製品です。このようなハードウェアには、NVIDIA A100のように腕ほど大きいGPUを付けることもできません。

そのため、最近AI業界で注目されている技術が「AI軽量化」です。AIを軽量化、ダウンサイジングを行い、性能が比較的低いハードウェアでも駆動できるようにする技術です。そうして、複数のデバイスで独自にAIを動かせるようにしようというものです。

この技術に乗り出したスタートアップがNotaAIです。すでに技術力が認められ、韓国内外でNVIDIA、Intel、Samsung SDSなどの顧客を確保し、様々なカスタマイズ製品を積極的にリリースしているといいます。NotaAIを創業したチェ・ミョンス代表にお会いしました。 

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