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[ESGコラム]スマートシティとESGテック

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[ESGコラム]スマートシティとESGテック

2015年、国連(UN)は人類が持続可能であるための17の目標を発表した。その一つが「持続可能な都市と居住地の構築(Sustainable Cities and Communities)」だった。当時の「持続可能な都市と居住地の構築」は、「安全で持続可能な都市と地域コミュニティを構築し、持続可能な消費と生産を促進しよう」との趣旨だった。それから10年あまりが経過した。果たして、持続可能な都市はどこまで進んでいるのだろうか?その可能性を示したのがまさに「CES 2024」だった。今年のCESでは「スマートホーム・スマートシティ分野(Smart Cities, Smart Home, Home Appliances)」の革新的な技術と製品が紹介され、これらの製品と技術は持続可能な都市を実現するための現在地を示した。CESの主催者側は公式ホームページに「未来志向の都市が政府と市民の関係を強化するために、どのようにIoT(モノのインターネット)、第5世代(5G)通信、人工知能(AI)などの先駆的な技術を使用して運営を最適化し、資源を効率的に管理するのか考えてほしい」とスマートシティについて紹介した。

スマートシティとは、環境・社会・ガバナンス(ESG)が人類の居住環境に溶け込み、環境も保護し、人間の健康と社会的幸福感を提供するインフラだ。今年のCESでは、スマートシティのイノベーション賞に、計26の製品とサービスが選ばれた。

すべてのカウンタートップをワイヤレス充電器に変え、ユーザーに充電エリア内の空間的な自由を提供する「Free Power(フリーパワー)」、気分に応じて調整されるAIベースの照明システムとAIベースの仮想マインドフルネスコーチを含む、バスルームの独占的なミラー体験を提供する「BMind(ビーマインド)」、生徒の手書きのノートを取り込み、画面上でリアルタイムにデジタルテキストに変換し、教師が即時フィードバックを提供する遠隔教育コントロールシステム「GENICLASS(ジェニクラス)」と「GENIPEN(ジェニペン)」、緑藻類を迅速かつ効率的に除去する自律型藻類除去システム「AIエコロボット」、ユーザーが皿を入れてプログラムを選択し、最大1ヶ月間自動的に洗剤を排出できる自動食器洗い機「ハイセンス」、最小限のコストで、より少ない電力、より少ない水を使用して空気浄化を可能にする持続可能な空気浄化装置「エスウォッシャーS」など、最先端の技術が搭載された製品とサービスが代表事例だ。

そもそもESGはマクロ的に提示され、「気候危機」「社会の対立」のように個人や家庭が達成することが難しい言説として位置づけられてきた。ESGは人類の生活と生存に内在化され、結局、一つの単位の総和が地球と人類全体を持続可能なものにするためのスローガンであり、行動指針であった。今回のCESの持続可能な都市分野の製品は、ESGが個人と家庭にどのように実現され、実践されるかを繊細に見せてくれた。これらの製品は、ほとんどの場合、特別規模が大きい製品ではない。ただ、身の回りにある既存の生活用品が発展しただけだ。ESGは、人が呼吸し、眠り、食べ、学び、集まって暮らす、そのすべての環境で段階的に技術化することができる。今後もESGは、人間の小さな生活のための技術として繊細に実現されなければならない。これはESGエコシステムのすべての利害関係者、特に企業が集中すべきESGテックの本質だ。

法律事務所ONE ESGセンターのムン・ソンフ共同センター長



<画像=法律事務所ONE ESGセンターのムン・ソンフ共同センター長>

原文:https://www.etnews.com/20240216000068



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