韓国、第3四半期のベンチャー投資40%急減…投資萎縮が本格化
韓国、第3四半期のベンチャー投資40%急減…投資萎縮が本格化
今年第3四半期(7~9月)の韓国内のベンチャー投資が急減したことが分かった。韓国政府は近く、ベンチャー投資活性化対策を打ち出す計画だ。
中小ベンチャー企業部(省、中企部)は、第3四半期のベンチャー投資規模を1兆2,525億ウォン(約1,291億9,800万円)と集計、昨年同期の2兆913億ウォン(約2,157億8,200万円)と比べ40.1%減少したと27日、明らかにした。
中企部は不確実性と金利引き上げ基調の長期化による世界的なベンチャー投資心理の悪化は、韓国のベンチャー投資市場においても本格的に影響を及ぼしていると分析した。
四半期ごとに見ると、第1四半期(1~3月)が2兆2,116億ウォン(約2,280億9,900万円)、第2四半期(4~6月)は1兆9,111億ウォン(約1,970億4,300万円)だった。ベンチャーブーム効果が続き、昨年まで史上最大で結成されたファンドの影響を受けた形だ。しかし、第3四半期は世界的な投資萎縮の直撃弾を受け、急激に市場が凍りついた。上半期の投資金がかなり多かったため、第1~第3四半期の累積は5兆3,752億ウォン(約5,543億9,100万円)で過去最高となったが、急激な減少傾向を勘案すれば、今後の市場の見通しは明るくない。
業種別では、情報通信技術(ICT)サービス(36.4%) 、流通・サービス(18.5%) 、バイオ・医療(16.4%)と、上位3業種に全体のベンチャー投資71.3%が集中した。バイオ・医療は8,787億ウォン(約905億9,200万円)の投資があり、依然として投資上位の業種となったが、最近の上場バイオ企業の株価下落や技術特例上場基準の強化など、市場の不確実性から減少傾向を見せた。
今年第1~第3四半期に投資を受けた企業のうち、創業初期企業(創業3年以下)に対する投資は1兆5,633億ウォン(約1,611億6,700万円)で、前年同期比28.1%増加した。初期企業への投資のベンチャー投資全体に占める割合は29.1%で、前年同期比6.1%上昇した。一方、中期・後期企業への投資は前年同期比それぞれ10.4%、1.7%減少した。第3四半期までに100億ウォン(約10億3,000万円)以上の大型資金を調達した企業は、過去最多の120社だったが、第3四半期は22社にとどまり、前年同期比半分に減った。今年第1~第3四半期のベンチャーファンドの結成額は7兆517億ウォン(約7,268億5,500万円)で、昨年同期比29.9%増えた。
中企部のイ・ヨン長官は「第1~第3四半期のベンチャー投資とベンチャーファンドの結成は過去最大を記録したが、最近の高金利、高物価、高為替率など、複合的な経済リスクによりベンチャーへの投資心理は守りに変化している」とし、「中企部は近く、ベンチャーへの投資促進と韓国内外の資本流入拡大案などを盛り込んだベンチャー投資エコシステム強化のための対策を発表する」と明らかにした。
<表>四半期別ベンチャー投資現況(単位:億ウォン)
資料:中小ベンチャー企業部
写真:ⓒゲッティイメージバンク
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